「ノリノリの語り口に酔う極上の逸品」サン・セバスチャンへ、ようこそ エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
ノリノリの語り口に酔う極上の逸品
ウッディ・アレンの新作はチビでハゲでぶちゃいくな常連俳優ウォーレス・ショーンにアレンの心情あるいは愚痴を代弁させる自虐の世界。後期の定番スタイルのひとつと言って良いかと。
極上の音楽🎵と饒舌な語り口、そしてジーナ・ガーションのイタリアンな谷間に酔いしれる逸品でありました。
映画の広報を仕事とする妻の浮気を疑いNYから映画祭の開催地サン・セバスチャンに同行した主人公。
若くてイケメンの映画監督に勝てるはずもなく。「グッバイ・ゴダール!」でゴダールを演じたルイ・ガレルのキャスティングは確信犯ですね。
そして現地で出会ったエレナ・アナヤ演じるスパニッシュな美女とは釣り合うはずもなく。思えばアルモドバルの「私が、生きる肌」でも圧倒的だったエレナ😘好きになるのもやむを得ず。
悔しいけど自分らぶちゃいくな男性にとっての悲観的かつ絶対的な哲学がありました。
モノクロの夢に現れるのはフェリーニ、オーソン・ウェルズ、ルルーシュ、ゴダール、ベルイマン等の作品の映画好きなら誰もが知るベタなシーンのパロディ。
そう、ベタベタだからこそパロディとして成立する。これは極上のコメディでもありました。
ちなみに観終わったあと「ウッディ、ベルイマンめちゃ好きやん」と言う心の声が漏れた。これは観ればわかるというやつ。「インテリア」までパロディだったと記憶をすり替えそうになった。
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