劇場公開日 2001年6月30日

「ママは男の子の永遠の憧れ」A.I. ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ママは男の子の永遠の憧れ

2021年9月5日
iPhoneアプリから投稿

うーん…長い。
基本の路線はピノキオなんでしょうが、結局のところラストのシークエンスに帰結するのだとすれば、そもそも彼が家を追われた理由が今ひとつ弱い。

あの時点で可能性の分岐としては色々あり得たと思う。どちらにせよロボットであるディビッドと、人間である家族とは生きる時間が違うので、円満に暮らしたとしてもいずれ別れがくることは予感させていた。
そこをあえて90年代のジャンルものみたいな流れにして「誤解なんですっ!」て言いたくなる経緯に。

結果的にディビッドが長い苦しみを味わうことになる原因を作ったのはすべてママ。だがとにかく息子はママを健気に愛する。

美しいママへの憧れ。でも現実の息子にとっていずれ鬱陶しくなったり、年老いて元気がなくなったり、若くて優しいだけのママではいられなくなるタイミングがあるはず。
あえてそれらを見ないことにしてママを神格化しつづけた点は相当なマザコン映画かも知れない。

ipxqi