コラム:Celeb☆Graphy セレブ☆グラフィー - 第77回
2018年10月17日更新
【vol.77】大坂なおみも憧れるハリウッド期待の星、マイケル・B・ジョーダンの魅力を徹底解剖
ハリウッドでいま最もホットなスターのひとりがマイケル・B・ジョーダン。日本人として初のテニス4大大会・全米選手権優勝を果たした大坂なおみ選手が快挙を成し遂げた数日後、エレン・デジェネレスが司会をつとめるトーク番組「エレンの部屋」で憧れのセレブとして大照れしながら告白したのがマイケルでした。今回は、“世界のなおみ”も憧れるスターの魅力を徹底解剖しちゃいます。
1987年2月9日、ニュージャージー州ニューアーク生まれの31歳。ミドルネームの「B」は「Bakari」の頭文字。「Bakari」はスワヒリ語で「将来を約束された者」といった意味みたい。ちなみに、超有名バスケットボール選手のマイケル・ジョーダンとは関係ないそうです。
1999年からTVドラマに出演しはじめ、映画「クロニクル」(12)や「フルートベール駅で」(13)で注目を浴び、ボクシング映画の金字塔「ロッキー」シリーズの新章「クリード チャンプを継ぐ男」(15)ではシルベスター・スタローンをセコンドに迎え主演を張ります。そして、今年のメガヒット作「ブラックパンサー」で、アフロアメリカンの声を代弁するかのような悪役キルモンガーを熱演し一躍スターに。この作品を機に私の周囲でも、色気にノックアウトされたファンが急増。その後、主演映画「華氏451」で製作総指揮を務めるなどプロデュース業にも乗り出し、監督デビュー作の準備も進めています。
この5年ほどで一気に国際的な人気を獲得したマイケルですが、観客をひきつける演技力はもちろん、キャリアに対するパイオニア精神がすごいんです。人種をテーマにした作品ばかりに出演することをよしとせず、白人男性として設定されているキャラクターのオーディションを優先的に受けたり、メジャースタジオとのパートナー契約時に、キャストとクルーの多様性を推進するための「インクルージョン・ライダー」の実施をとりつけたり。ハリウッドのこれまでの習慣を打ち破り、新しい業界スタンダードをつくりあげるキーパーソンなのです。ヴァニティ・フェアのインタビューでは、大先輩のデンゼル・ワシントンやウィル・スミスは「ぼくらのために障害をぶち破ってくれた。今度はぼくたちが彼らの後を継いで、次のレベルへと持っていく番だ」とコメント。頼もしい!
そんなハリウッドの未来を背負って立つマイケルですが、実は日本アニメの大ファン。なかでも悟空とナルトが好きだとか。「ブラックパンサー」でインタビューしたときには、「日本を訪れることは、死ぬまでにしたいことリストに入っているんだ!」なんて目を輝かせていました。死ぬまでになんて悠長なこと言ってないで、プロモーションでもいいから早く来日して~!!
そして、気になるプライベート!! ですが、本命はいない模様。大坂選手のラブコールに対して(といってもエレン・デジェネレスが勝手に送ってしまったわけですが)、「これからもがんばって。みんな見守ってる。ぼくもね」なんて優しいビデオメッセージを返していたジェントルマンが、シングルなのが不思議でしょうがない。これまでモデルのケンダル・ジェンナーやアシュレイ・カストロ、「ブラックパンサー」で共演したルピタ・ニョンゴと交際説が持ち上がりましたが、どれもウワサ止まり。「ああいう体型をつくり上げなきゃいけないときは、遊びに行ったりするのはむずかしいよね」と、役づくりを理由に恋バナをスルー。ですが、ボクサー役を演じた「クリード2」の撮影も終わったし、先頃イジられまくった“実家暮らし”も最近解消したし、いつ熱愛報道が飛び出してもおかしくないかも!?
浮いた話ではイマイチ盛り上がりに欠けるマイケルですが、ハリウッドのアニキたちとはうまくやっている模様。新作「Just Mercy(原題)」で共演しているジェイミー・フォックスとも意気投合したのか、ジェイミー主催のBETアフターパーティにお呼ばれ。ウィル・スミスのキャビンとキッチンを借りたときには、「“これ”をしているところは見たことない!」と料理対決を大先輩にけしかけました。スクランブルエッグにベーコン、フレンチトーストなどのボリューム満点のブランチかと思いきや、ステーキにサーモングリルにナチョスまでどっさり。ドヤ顔でウィルにチャレンジしているのがチャーミングでした。
多数のプロジェクトを抱える売れっ子となったマイケル、現在は、実在の正義の弁護士を演じる「Just Mercy(原題)」の撮影中。そして全米中の女子たちは、鍛え上げた肉体見たさに「クリード2」の11月21日全米公開を首を長くして待っていることでしょう(日本では19年1月11日公開)。さらに、来年のアカデミー賞ノミネートにも特大の期待がかかっています。「白すぎるオスカー」「#MeToo」「#Time’sUP」と激変のハリウッドで存在感を放つ31歳。この先もマイケルの活躍から目が離せません!
(映画.com編集部/政氏裕香)