坂本龍一、ベルギーの映画祭で栄誉賞!日本人としては初受賞
2016年10月22日 13:05

[映画.com ニュース] 今年で43回目を迎えたベルギーのゲント映画祭で10月19日(現地時間)、坂本龍一がワールド・サウンドトラック・アワードの栄誉賞(ライフタイム・アチーブメント)を受賞した。日本人としては初の受賞となった。
授賞式で坂本の名前が呼ばれると、会場はスタンディングオベーションとともに割れんばかりの拍手が巻き起こった。舞台にあがった坂本は、「こんなに大きな拍手をもらったことはないので、とても緊張しています。(栄誉賞について)ちょっと怖くもあります。まだもう少し末長くやっていけることを願っています」とスピーチをして、会場を沸かせた。
さらに「戦場のメリークリスマス」における故大島渚監督との出会いと、それがきっかけで映画音楽の仕事ができるようになった経緯を語ったのち、「おそらく他の映画音楽家もきっと同じ思いでいるはずですが、映画にとって音楽はもっとも重要でありながら、いつも最後に時間の余裕がないなかで依頼を受けます。もっと時間と、クリエイティビティの余地、そしてお金をください」と発言して、笑いと拍手に包まれた。
ゲント映画祭は映画音楽部門に力を入れた、世界でも珍しい映画祭だ。2001年からワールド・サウンドトラック・アワードという部門をもうけ、優れた映画音楽家をたたえるさまざまな賞を授与するとともに、コンサートやプロフェッショナルが集まるセミナーなどを開催している。19日は授賞式とコンサートを兼ねたガラが開かれ、他の受賞者の作品と並んで、坂本による「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」「ハイヒール」「ファム・ファタール」の4曲が、ブリュッセル・フィルハーモニック・オーケストラにより映像と併せて演奏された。「戦場のメリークリスマス」では坂本自身が、オーケストラとともに力強いピアノ演奏を披露した。
翌日、取材に応じた坂本は「(舞台では)感情的にとても高揚していたので、その後の演奏のときはただ間違えないようにと、ひたすら集中して弾いていました(笑)。ただ一旦始まってみたらオーケストラがすぐ真近にいるので、彼らの呼吸が感じられ、とてもよかったです。あらためて映像を観ながら音楽を聴くというのもいいものですね。撮影当時のいろいろな思い出がよみがえって感無量になりました」と語ってくれた。
またゲント映画祭の音頭により、ブリュッセル・フィルハーモニック・オーケストラ演奏による坂本の映画音楽13曲を収めたCD「Ryuichi Sakamoto Music for Films」(Silva Screen Records Ltd. http://www.silvascreen.com)も発売された。舞台で演奏された4曲のほか、「バベル」「一命」「レヴェナント:蘇えりし者」などの曲も収録されている。(佐藤久理子)
関連ニュース



【上質映画館 諸国漫遊記】特別な映画体験を実現する、スペシャルなシネマコンプレックス 109シネマズプレミアム新宿/SAION - SR EDITION -
2025年3月9日 08:00



映画.com注目特集をチェック

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

劇場版モノノ怪 第二章 火鼠
同僚にあまりにオススメされるので、ミリしらで観たら不覚にも秒で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

すごすぎて言葉にならない映画
【人類史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】よく考えずに転職したら…死んで生き返る“無限労働”だった
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画館は高すぎる!?
【そんなあなたに…衝撃の価格破壊!】2000円→750円になる裏ワザあります
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

感想投稿で豪華賞品が当たる!
「ガンニバル」シーズン1をちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)