吉岡秀隆&三浦友和「司法記者」ドラマ化で特捜検察の実態に迫る
2014年3月3日 08:00
[映画.com ニュース] 俳優の吉岡秀隆と三浦友和が、由良秀之氏の人気小説「司法記者」をWOWOWがドラマ化する「トクソウ」に出演することがわかった。2人は山崎貴監督作「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズで共演しているが、今作では捜査権と起訴権をもつ日本最強の捜査機関といわれる特捜検察を舞台にした社会派サスペンスに挑む。
1976年のロッキード事件、88年のリクルート事件など大規模な汚職事件を摘発してきた特捜検察だが、近年は数々のえん罪事件、証拠改ざん、虚偽報告書作成など、信じがたい事件が次々と明らかになっている。今作では、検察組織の論理、検事の葛藤(かっとう)、検察とメディアの関係など、決して公にされることのなかった検察庁内部の知られざる実態に迫る。
吉岡は独自の捜査と信念のもと正義を貫く特捜検事・織田俊哉、三浦は特捜部の象徴として君臨する副部長・鬼塚剛に扮する。「正義ということがいかに複雑で難しいかを考えさせられた」と話す吉岡は、「まだ記憶に生々しい地検特捜部を舞台にした、WOWOWらしい社会派サスペンスでありながら、人間ドラマとしても引き込まれていくストーリーで、しっかり演じなければと、気持ちが引き締まりました」と明かし、意欲的に撮影に臨んでいる。
一方の三浦もまた「フィクションとはいえ、まさに5000万円使途不明金問題はタイムリーです」と指摘。だからこそ、「この物語は国会議員、ゼネコン、地検特捜部それぞれの、権力に酔っている人間たちの暗部を描くものですが、最後には本来の日本人の正義と真実の姿が見えてきます」と今作の意義を語った。
今作は、ダム建設を担った大手ゼネコン・大日本建設と県知事の贈収賄事件捜査と、やがて発生する不可解な殺人事件を主軸に置く。一斉捜査で贈賄を示唆するメモを見つけた鬼塚は、決定的な証拠がないまま裏金授受の筋書きを作り出していた。鬼塚の捜査手法に疑問を抱く織田は、独自の捜査に乗り出し、ある下請け業者にたどりつく。
吉岡と三浦のほか、特捜部に日夜取材攻撃を仕掛ける司法記者・桜井智子を、元宝塚歌劇団・花組トップスターの真飛聖が演じる。ほか、吉沢悠、深水元基、佐野史郎、でんでん、松重豊らが共演。ドラマ「鈴木先生」で第49回ギャラクシー賞優秀賞を受賞した河合隼人と滝本憲吾が監督を務め、「金融腐蝕列島 呪縛」「誰も守ってくれない」の鈴木智が脚本を執筆している。
連続ドラマW「トクソウ」は、5月11日から毎週日曜午後10時から全5話で放送(第1話は無料放送)。
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トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
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