長原成樹、初監督作「犬の首輪とコロッケと」公開に感無量
2012年1月28日 17:18

[映画.com ニュース] 芸人・長原成樹の自伝小説を、長原自らメガホンをとって映画化した「犬の首輪とコロッケと」が1月28日、公開され、長原監督、キャストの鎌苅健太、ちすん、中村昌也、宮下雄也(RUN&GUN)、山口智充が都内で舞台挨拶を行った。
同作は、昭和の大阪・生野で、毎日窃盗に明け暮れる不良のセイキが、ミチコ(ちすん)と出会い、真面目に生きていこうと決意。友人の誘いをきっかけに漫才師を目指す姿を描いた青春物語。2005年に脳内出血で倒れて入院している際、「自伝を書いてみたらどうか?」という知人の一言がきっかけで長原監督が執筆したという。
初監督作ながらも、そこに一切の不安はなく「弁当を食べている時間まで楽しかった」と長原監督。「昭和の時代を撮りたかったんです。実際に自分が育った生野の町で撮ったんですが、当時の街並みがそのまま残っていて。その街並みを見て、カメラマンは『セットですか?』と言っていましたね。面白い町です(笑)」と話した。
キャストは、長原監督いわく「99.9%関西出身の人」がキャスティングされた。主人公のセイキを演じたのは、大阪生まれの若手注目株・鎌苅健太。役作りに関して参考にしたのは、長原監督が現場で話してくれたさまざまな話。「芝居に正解はないですが、今回のセイキという役は自分の目の前に正解であるセイキさん(監督)がいたので、監督が語ってくれる生の話を参考にしました。愛のある作品にかかわることができました」と胸を張る。
恋愛とは何か、仲間とは何か、そして父親との愛が込められている同作。長原監督が「一生超えられない、すごいお父ちゃんだった」と言うセイキの父親を演じたのは、山口。「おとうちゃん役と聞いて驚いましたが、脚本を読んだときに、成樹さん(監督)が持っているお父さんへのイメージ像と、僕の父親としての子どもへの愛のイメージ像が、遠くないなと思ったんです。それをそのまま演じれば認めてもらえるんじゃないかなと」。長原監督も「この映画には、恋愛、親子愛、いろいろな愛が描かれています。持っている力をすべて注ぎ込んで作った作品。2度、3度、何度も見てくれると続編ができるので、力を貸してください!」とメッセージを送った。
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