“国際派”加瀬亮「もっとボーダーレスに」海外進出に意欲
2011年10月24日 18:13

[映画.com ニュース] 俳優の加瀬亮が10月24日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで出演作「永遠の僕たち」(ガス・バン・サント監督)の舞台挨拶に立った。第24回東京国際映画祭の特別招待作品。加瀬にとっては「硫黄島からの手紙」(2006)以来、2度目のハリウッド作品出演となり「日本にいては出合えない発想に触れ、自分の中に新しい風が入ってくるのを感じる」。今後も積極的に海外進出したいといい「映画を通して、もっとボーダーレスになっていければ」と意欲を見せた。
交通事故で両親を亡くし自身も臨死体験した青年イーノック(ヘンリー・ホッパー)が、難病で余命わずかと診断された少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)と出会い、残された時間の中で“命の輝き”を取り戻そうとする詩的な青春ドラマ。加瀬が演じるのは、死の世界からやって来た日本人青年のヒロシ。イーノックにしか見えない存在として話し相手になり、イーノックとアナベルの恋模様を静かに見守るという役どころだ。
出演のきっかけは、サント監督からのメール。「夜中にパソコンをチェックしたら、監督からシナリオの添付と一緒に『次の作品で役があるかもしれない』という一文が。早速『とても良かった』とシナリオの感想を送ったら、『じゃあ、オーディションに来い』って」と振り返る。実際の演出は「厳しいことは言わないし、こっちが何をやっても笑っているだけ(笑)。とにかく自由にやらせてくれた」という。
共演するふたりとは、ロケ地となった米オレゴン州のポートランドで初対面。ワシコウスカは「アリス・イン・ワンダーランド」に出演した新進女優で、「見た目のイメージとそんな変わらない女性でしたね」。一方、ホッパーは亡くなったデニス・ホッパーさんの息子で「おとなしそうな印象ですが、実際にはお父さんの血を引き継いでいる(笑)。感情表現も激しいし、ある映画祭では宣伝中に逃げ出して、戻ってこなかったらしいです。なんかいいなって思いますね」と印象を語った。
また、劇中に登場する日本語の手紙は、加瀬本人が用意したといい「(設定上)戦時中に書かれた手紙なので、日本史を教える友人や100歳を超えている国語の先生、元特攻隊で生き残った方々に会いに行き、僕が書いた手紙をチェックしてもらった」とこだわりを明かした。
「永遠の僕たち」は、12月23日から全国で順次公開。
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