闘病中の原田芳雄、車いすで主演作「大鹿村騒動記」舞台挨拶に
2011年7月11日 19:25
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[映画.com ニュース] 腸閉そくと肺炎を併発し闘病中の俳優・原田芳雄が7月11日、東京・新宿バルト9で行われた主演作「大鹿村騒動記」の完成披露試写会に、共演の大楠道代、佐藤浩市、松たか子、瑛太、石橋蓮司ら共演者とともに出席した。持病の腰痛も悪化しており、車いすに乗っての登壇。現在は声が出にくい状態だといい、舞台挨拶では石橋が「今日は来てくれてありがとう。どうぞ、ごゆっくりご覧ください」と原田のメッセージを代読した。
長野県・大鹿村を舞台に300年以上前から伝承される村歌舞伎“大鹿歌舞伎”と、そこにかかわる人々の悲喜こもごもを描く。原田が演じるのは大鹿歌舞伎の花形役者で、シカ料理専門店を営む主人公・風祭善。駆け落ちした妻・貴子(大楠)が18年ぶりに村に戻ってきたことから、思わぬ騒動に巻き込まれる。
舞台挨拶の終盤、実娘が押す車いすで登壇した原田に、客席はもちろん、共演キャストも拍手喝さい。術後とあって髪の毛は短く切られ、体型も以前に比べるとやせて見えたが、場内の大歓声に感極まったのか、手にしたタオルで涙をぬぐう場面も。その姿に、妻を演じた大楠ももらい泣きしていた。退場時に、キャストが交代で車いすを押す場面もあり、本作の“大黒柱”である原田への尊敬の念が見て取れた。舞台挨拶には冨浦智嗣、小倉一郎、でんでん、加藤虎ノ介、小野武彦も登壇した。
映画は、善の前に突然、舞い戻ってきた妻・貴子と幼なじみの能村治(岸部一徳)。しかし、貴子は認知症をわずらっており、善のことはおろか、駆け落ちしたことも忘れていた。一方、数日後に本番を控えた大鹿歌舞伎の準備もトラブル続き。果たして善と大鹿村の運命は……。撮影には地元の村民を含む850人のエキストラも撮影に参加した。
「大鹿村騒動記」は7月16日から全国で公開。鑑賞料金1000円での興行が決定している。同日、東京・有楽町の丸の内TOEIで初日舞台挨拶が行われるが、現時点で登壇者は未定。
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