非常宣言のレビュー・感想・評価
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3.6) それを決めるのは自分
ジャンル映画の面白さを詰め込んだ前半から一転、後半に突きつけられるテーマは重い余韻を残す。『新感染』にも劣らぬ傑作だった。
ジェット機のリターンに呼応する映画後半の転調が素晴らしかった。まず機内に差し込む光でそれを暗示し、「危険」の対象が一人のサイコパスから巨大なジェット機そのものへと変わる衝撃。アメリカ、日本、そして自国からも見捨てられる恐怖感。
誰もが楽しんだであろう前半とは違い、後半は評価が二分している。否定派の主な論旨は、乗客たちの最後の判断を「美徳化している」のが受け入れ難いようだが、それには同意しない。あの乗客たちはただ「自分の運命を他人に決められたくない」。人間としての(自分で決めるという)尊厳を守っただけで、それが利他的な行動に映ったのは結果論と思えたからだ。彼らを救おうとした刑事、元パイロット、大臣。この3人もクライマックスでの行動は皆、自分の判断でやっているという共通点。劇中の賛成派vs反対派にも似た作品への賛否が分かれるのも、本作がそれだけ攻めた作りを取った証左(近年のハリウッドには期待できない部分だ)。
エンディングの名曲が残す深い余韻。
月🌘は死のメタファー✞
興奮度マックス、でした。
こういうベタな展開の映画に結構弱いんです。
興奮して、
めちゃめちゃ面白いし、泣けて、しかも笑える。
犯人が頑張るかと思えば、30分位で退場しちゃう!!
(ハリウッド映画なら、犯人をめちゃめちゃ引っ張りますよね)
パニック・アクション映画で2時間20分って、
やたら長いですよ。
でも長さには理由があったんですね。
こじれにこじれます。
ねじれにねじれます。
航空機テロ→生物兵器です(バイオ・テロ)
犯人は韓国機のハワイ行きに、殺人ウイルスを機内に持ち込んで、
ばら撒きます。
(乗客の中には捜査にあたる刑事(ソン・ガンホ)の妻もいます)
トイレで感染した乗客が第一犠牲者。
程なくして犯人も感染して死亡。
やがて感染は乗員と乗客のほとんどに広がり、
乗客を治療して助けるために、一刻も早く着陸しようと、
アメリカそして日本に打診するが・・・
ここで日本政府が韓国機の着陸を拒否して、
自衛隊機で撃ち落とそうとする場面!!
《これはないと思いますね》
ロシアや北朝鮮ではないんだから、
日本の政府はそこまではやらないですよね。
そこまでの度胸はないけれど、
威嚇射撃位はやるかも知れない。
コロナの初期に横浜港に寄港していた「ダイヤモンド・プリンセス号」は、
日本政府に下船を許さずに3700人超えの乗客・乗組員が、
3ヶ月間船内に止まったのですね。
これも今となっては、もう少し方法があった気がしますね。
あと第二次世界大戦中にドイツから亡命するユダヤ人を乗せた
「セントルイス号」がアメリカにもキューバにも寄港を拒否されて、
太平洋上を彷徨った実話。
「さすらいの航海」という映画になってますが・・・
この映画も思い出しました。
それにしても見せ場は満載でしたね!
最終的に韓国にまで着陸を嫌がられ、
飛行場では韓国民の反対派のデモ隊や、
乗客の家族のバスの内部などが交互に映される。
ここで韓国機の乗客は全員、着陸を諦めて、
「星になろう」と決断します。
鎮魂のシーンで胸打たれました。
これはまるで「タイタニック」で、沈み行く船の甲板で、
「主よ御許に近づかん」を最後まで演奏する
音楽隊七人の姿と重なって見えました。
そして主役のソン・ガンホとイ・ビョンホンの2人。
ソン・ガンホはこの映画の牽引役で、妻を飛行機に残した当事者です。
ラストでウイルスの治療薬の効果を試す人体実験のくだりは、
やり過ぎ(笑)
裸で発疹だらけになって真っ赤な身体。
しかも心電図は真っ直ぐな直線でほぼゼロ状態。
そこから復活して、
「治療薬が効いたぞ!!」
(そんなに短時間で効果出るか?)
でもその結果を見て、
韓国政府は着陸許可を下す。
そしていよいよイ・ビョンホンの見せ場になるのですが、
イ・ビョンホンは元パイロット。
以前にエンジンから火を吹いた航空機事故のパイロットで、
強行着陸を決断して乗客全員を助けるものの、
2名だけ乗員が焼死する。
その事故から飛行機恐怖症になっている設定。
韓国機は機長がウイルス感染で死亡。
そして副操縦士も瀕死の重病。
そこでイ・ビョンホンが悪天候の中、短いたった一本の滑走路で
着陸を試みる訳です。
なんかこの映画。
撮影に臨場感が半端ないです。
迫ってきます。
ソン・ガンホの追跡する自動車がひっくり返るシーンの写し方。
ホントに自分が180度ひっくり返った体験をした感覚。
飛行機の揺れや着陸時の恐怖。
手振れカメラみたいに、まるで自分で撮影しているような感じ。
分からないけれど3Dや4Dより臨場感迫って来ません?
ともかく日本映画にもハリウッド映画にも真似できない
エンタメ・パニック・ムービー。
ラストにかかるドビュッシーの「月の光」。
韓国映画にしてはと言っては失礼ですが、
とてもセンスが良くて、
心に沁みました。
最近ではここまで興奮したのは久しぶりでした。
面白くは見ましたが‥
(ネタバレですので鑑賞後にお読み下さい)
周りから感想を聞かれれば、「面白かったですよ」と言いますし、見ても損はない作品になっていると思われました。
ク・イノ刑事役のソン・ガンホさんの演技は相変わらず流石ですし、元パイロットのパク・ジェヒョク役のイ・ビョンホンさんもさすがの存在感だったと思われます。
題材やストーリ展開も面白さがあったと思われます。
ただ、疑問点や突っ込み所としては、
1.映画のルックとしてはもう少しビビッドさがあった方が題材には合っていたのでは?
2.アメリカや外資系製薬会社、日本の描き方がステレオタイプだったのでは?
3.韓国の一般人の反応がやや単純化されていたのでは?
などがあったとは思われました。
特に2.に関しては、日本の自衛隊が民間機に威嚇射撃とか絶対にやらないし出来ないよな、と日本人観客としては思われました。
日本社会は、銃を民間人に向けることにかなりのアレルギー反応があるので、おそらく地方の飛行場や住民のいない硫黄島のような飛行場に降ろして、機内に感染者を閉じ込めての対応を取ることになったと思われます。
あとは、機内と警察と韓国の国土交通省の人々の振る舞いとは別に、それ以外の外の一般人々の振る舞いのリアリティがやや欠けていたようにも感じました。
そのステレオタイプ的な人々描写は、日本の邦画ではありがちなのですが、韓国映画では出来ればもう一段リアリティがある描写が必要だったとは思われました。
ただ、韓国映画らしい面白さもあり、飛行機を回転させる大掛かりセットで撮影された機内映像の迫力もあり、見て損だったかというとそうではない面白さはあったとは思われました。
遺憾に思う日本人
旅客機内にウィルスを撒かれる話。
強引な部分も多少あるが、そこを気にしなければ良作である。
機内が揺さぶられるアクションシーンは迫真的で見ごたえあり。
良い点
・年配の女医
・感動的
悪い点
・やや尺が長い
・話しかけてきたフラグをさほど回収しない
・早い退場
・最初に前後に別れるときに何故か揉めない
・バイクの流れがストーリーの中だるみ。
・燃料がアバウト
・拒否の決断が異様に早い、デモのテロップも異様に早く作成できる。
・体を張っているが、狙いも結果もご都合
・一致団結がご都合
ソンガンホでなくてもよかったかも
韓流スターにはめっぽう疎いわたしでもその名を知ってるイ・ビョンホン。元祖韓流四天王の一角だったかしら???
出演してることは知らなかったけど、そのお姿を見たら安心感GET。
アタオカ犯人はどこかで見たことあるな〜と思っていたらここ1年の間にたまたま見た韓国ドラマ『他人は地獄だ』主演のイム・シワンぢゃない!あの時はアタオカに翻弄される役、今度は自分がアタオカ役。
バイオテロ系パニックムービーではあるものの、人が困っている時に人間は自分の身を守るためなら非情にもなれるということを上手く見せている映画。その非情で嫌なヤツの代名詞的に日本が使われているのにはちょっとモヤるけどw
全員夜空の星になるのも、もしかしたら有りだったか?
上空では、パニック映画に不可欠の「一難去って、また一難」を丁寧に積み重ねてくれたと言う印象です。地上では、か細い手がかりを繋いでいって、捜査ものとしての緊張もそれなりに保たれていたようです。
ただ、とてもヤバいウィルスがメインテーマにしては、その扱い方が雑だったかなと思います。つまり感染率や発症までの時間・致死率が、登場人物のその後の重要度に応じてかなり恣意的であり、ウィルスの元々の管理なども場当たり的だったように感じました。150人乗りの中型機ならあっという間に全員が感染するも、症状の出方に差異があって……ぐらいの展開の方が自然だったかなと感じました。
◉非常宣言
冒頭の「非常宣言」の詳しい解説テロップにちょっとしてやられた感があります(無論、筋書きの意外性としては悪くはない)。乗客の生命を守るための、超法規的な措置によって着陸飛行場は確保した……ものの、そこからまだエンジントラブルや悪天候も絡んで、容易に大団円に至らないような筋書きを思い描いていました。
ところが、飛行場を確保する前段階で幾つもハードルがあった。
◉着陸拒否の嵐
未知の悪性ウィルスへの恐れから、戦闘機には威嚇され、着陸を拒否する飛行場が続出する。更に手に入れたワクチンの信頼度が証明されず、最後の頼みの自国の飛行場に押し寄せる着陸反対のデモ。さすがに実際ならば、もっと別の対応がある訳だし、そうでないと居合わせた人間が悲惨過ぎる! このあたりは、リアルを追求して、もう少しモタモタしてもよかった。とにかく「非常宣言」が虚しい。
しかし、こんな風に失望を繰り返して味わってしまうと、もはや飛行機は夜空の果てに帰らぬ旅路を辿らざるを得ない。そう言う悲哀に満ちた結末なんだなと、観る側も腹を括りかけました。
そんな時にソン・ガンホが命を賭して実験台に上がった。こちらが本物の非常宣言‼︎ 法規的にはまず許されないことでしょう。しかしソン・ガンホは妻への愛の力によって、フラフラになりつつもワクチンの効力を証明した。それによって直ちに着陸が許可された。筋書き上とは言え、これも非常宣言でしょう。
まぁ映画を観ることは、訳も分からず巻き込まれることも意味しているので、この展開も悪くはない。ただ、懲りない生命力の象徴のようなソ・ガンホと、ワル側でも良い人側でも爽快感を失わないイ・ビョンホンの二人の演技で引っ張った感は強かったです。
生還したソン・ガンホが車椅子に乗って、体調を回復するには、まだ時間がかかると言う設定は良いなと感じました。
出てる人はすごいのに。。
韓国映画界を代表する名俳優が多く出演した、明らかに大作なのに、作りが雑で突っ込みどころ満載。
それでもう話が入ってこなかった。
名優たちを活かせてないのが残念だった。
航空機にバイオテロいろいろありなんだけど
航空機ものにバイオテロを加えたパニックもの。
その風呂敷を広げたのは良いけれど、かなりご都合主義的な方法で解決に向かう。
ウイルスを使うサスペンスものとしては、コロナ禍明けの「いま」の現状で作った作品としてはウイルスに対する対策や解決策を見出す方法に違和感と弱さを感じた。
そして航空パニックものの航空機着陸についても、いままで観てきたものの二番煎じを脱せてない。
緊張→失速→なぜか泣く
前半はサスペンス、ホラー的要素が強く、かなり緊張して見てましたが、なんか後半はご都合主義が多くて、見てて疲れてしまった。
しかし、何故か終盤に感動して号泣。
だけど見終わった後に、よくよく話を思い出してみると、いやあの展開なくね?なんで自分号泣しちゃたの?と反省。
そんな映画です。
バイオテロは恐怖でしかない
もともと旅客機の映画が好きだがあまり見ない韓国映画。
ストーリーはまあ王道、個人的には犯人の犯罪理由とその背景をもっと掘り下げて欲しいが航空機の非常宣言に着目して欲しいならこうするしか無いのかな?
旅客機のCAさんの非常時にも献身的に業務をまっとうする姿には頭が下がる。
イ・ビョンホンは日本人的で相変わらず格好いい。
旅客機の緊急事態で着陸までのストーリーが王道だけに、事件の発端理由がモヤモヤしたまま。
機内のパニック、人間模様、死を覚悟したときの心情は見事に描かれているだけに欲張りなのかもしれないが、犯人個人の背景をもっと描いて犯人側に視点を持っていった方がいい作品になったかも。
機内と機外、それぞれの立場で戦う人々を緊張感満点で描く
飛行機内で起こったバイオテロ
機内と機外、それぞれの立場で戦う人々
不穏な空気をはらんだオープニングは、徐々に密度を増し、機内で初の発症者が出た辺りから加速し始める
次々に感染者が広がるパニック状態、乗客を救うため奔走する警察と政府、希望が見出せたと思いきやまた障壁が立ちはだかり、次から次へと発生する問題に、終始ハラハラし通し
スター陣は流石の存在感と説得力で魅力的
悲劇のヒロインではないチョン・ドヨンが珍しくて新鮮、且つこういう役似合うなぁ、と好感
子供達にハーゲンダッツを奢るシーンのコミカルさ、妻との電話が途切れる雨のシーンの切なさ、我が身を顧みず突き進む後半シーンの気迫、一つの作品の中で多様な顔を見せて魅了するソン・ガンホは流石過ぎる
イ・ビョンホンは後半いいとこ持ってく感じだけど、それも彼のスター性があってこそ
その他にも、テロ犯や刑事の妻、副操縦士にチーフパーサーなど、役者陣がすごく良かったのもポイント高し
キャストが豪華すぎる
イ・ビョンフン、イム・シワン、ソン・ガンホ、チョン・ドヨン、キム・ナムギル!豪華過ぎます。制作費も30億なんて!面白かったけど内容は、いつもの韓国映画の範囲内でしたので少し辛口の評価に。危機がてんこ盛りハラハラします。邦画よりずっと面白かった
日本軍復活と燃料アディショナルタイム導入
航空テロパニック映画と聞いてメーデー民としては見ておかねばと劇場公開終了間際に滑り込んだ。まさに搭乗手続きギリギリに乗り合わせた乗客役のごとく自らフラグを立てに行く。前知識として評価がよいこととあらすじだけは機内に持ち込めた。余談だがはからずもギムリー・グライダーがリスペクトされたことは嬉しいばかりである。
ざっと挙げられた感想を読み終えて言いたいことは出尽くしているが、やはり前半と後半で大きく印象やクオリティが異なる点だろう。前半はパニック映画の要素がメインで映像の作り込みや恐怖を煽る構造はなかなかのもの。じわじわと迫る凶行の瞬間への緊迫感に思わず手に汗を握る。しかし後半は一転して制御を失いウリナラファンタジー映画へと急旋回していく。テコンダー朴のようなネタを楽しみたい人にはおすすめである。単純なパニック映画を期待していた人には意外な展開で楽しめるかもしれないが、悪く言えば突然別のテーマにすり替わったことで違和感を覚えるのではないか。
個人的には韓国人から見て日本人が雑な扱いなのは織り込み済みで、阪神ファンの歌う「商魂込めて」のような予定調和だろう。むしろ、待ってましたとばかり心の中で割れんばかりの拍手が巻き起こる。しかも予想をいい意味で裏切ったのはその直後、韓国でもデモ隊によって暴動が起きるシーンである、韓国人の敵は韓国人である、という展開にただの反日映画ではないところに困惑する。むしろ「日本の皆さんも政府がこんな対応できたらいいでしょう?普通の国ならこれくらいやって当然ですよ」という斬新な切り口の皮肉ではないか。やはり韓国映画は侮れない、ある意味見てよかったという作品だ。
今後ネットで配信されニコニコ動画で視聴できたら、さぞかし面白いだろうなと思う。きっと「あの」シーンでは「大日本帝国万歳!」などのコメントで溢れ返るだろう。しかしほとんどの視聴者はリアリティに欠ける展開に途中で視聴を止めてしまうと思う。映画館は一応途中退場できるがお金を払っているので最後まで見るのが一般的ではあるが、ネット配信ではそうはいかない。おそらく劇場公開後はかなり評価が下がるのではないか。
さてこのような急降下の原因となったものは何だろう。安直な推察だがおそらく低予算なのが原因ではないか。豪華な俳優陣に大掛かりな撮影セット、これだけでも予算枠ギリギリである。つまりそれ以外ではボロが出る。コロナで制作スケジュールが大きく狂ったこともあるだろうが、それ以前に作品として大きな欠陥があることに気がついてしまう。それは時間の概念が欠落していることだ。
例えば晴天の日に太陽光が燦々と降り注ぐ中での雨の撮影シーンなどはよほど日程に余裕がなかったことが伺える。せめて曇りの日に撮影すべきだが、予算がなく日程に余裕がないならそもそもなぜ雨のシーンに拘るのか。マスコミに囲まれるシーンだけ何故か大雨なのである。他のシーンは晴れていたりするが、ハワイ往復の間にそれほど天候がコロコロ変わるのもおかしい。
その感覚のズレは燃料が切れるまでの時間や空港にデモ隊が押し寄せるまでの手際の良さ、製薬会社に詰め寄るシーン、そして致命的なのは核となるウイルスの扱いにも及ぶ。まるで1ヶ月近いドキュメンタリーのような壮大なスケールがハワイ往復の間に凝縮されている。ウイルスの即効性が高いのか低いのか、毒性が強いならそもそも全滅するし全滅しないならせめて着陸だけはできるのだが。ワクチンもそんな短時間で実証できるのか怪しい。
まるで個々のクリエイターが自分の作りたい映像をコラージュのようにツギハギした結果、このような作品が生まれたように感じる。とりあえず辻褄は合わなくてもいいからいい絵が撮りたい。この手の映画で観客が望むものはアクションシーンだから、細かい部分は適当でいいと割り切ったのだろう。
同様に共犯者が逃げたシーンもただ逃走劇と事故の瞬間を撮りたかっただけで、「なぜ逃げたのか」は観客のセリフだろう。逃した犯人が「大丈夫ですか」は無い。犯人の部屋が割れているならウイルスの入手経路も会社とすぐに分かるので共謀する人物はシナリオ上は必要ない。このシーン自体は、とても迫力があり見どころなのだが。
一方、予算の関係上海外ロケは難しい。よってアメリカや日本に緊急着陸するシナリオは不可能である。そこで二次災害が広がれば更にパニックになりそうだが、舞台は韓国内に留めておきたいのだ。しかし危機感を煽るために燃料は枯渇させたい。そこで都合のいい悪役となるのが日本だが、それだと日本での印象が悪くなり興行収入に響く。よって韓国内でも反発を起こそうというアイデアが浮かぶ。
さてここで後半の重要人物に焦点を当ててみる。国土交通省のトップだ。刑事がなかなか悪の本丸に踏み込めない中、国家権力を行使して無事解決へと導く。とても心強い味方なのだが、政治家や官僚ならまずアメリカや日本に救助を要請することが必要なはずだ。それを物語の展開上メンツを潰すこととなってしまった。そこで名誉挽回とばかりに生まれたのがこの人物ではないか。
また、撮影には国を挙げての協力体制があり建前上政府を悪く扱うことはできないだろう。韓国政府も政治家や官僚が自分の進退を顧みず勇敢に立ち向かうという勇敢な姿勢はイメージアップにも繋がる。セウォル号や梨泰院で国民から毎回のように批判の的になっているため、そう考えていてもおかしくないはずだ。両者の思惑が一致すれば、少し予算を融通してもらえるという可能性はないだろうか。なるほど、これは限られた予算内で作品を作ろうという巧妙な財テクかもしれない。
ここまで思い返すと不可思議な点は多く残念ではあるが一概に駄作と切り捨てるには勿体ない。1つ1つのシーンは目を見張るものが多く感情が大きく揺れ動かされる。また映画作りに様々な知恵が絞られているのではという推察もできた。最後に悔しいことが1つ。それは韓国映画のほうが日本のその手の左派連中が作る学芸会レベルのゴミ映画よりは遥かにクオリティが高いことである。それは認めざるを得ない。今後、政権を批判する作品を制作する場合はぜひとも見習って欲しい。
パニック映画かと思ったら
少しネタバレがあります。
飛行機がウィルスで汚染され、どう切り抜けるか?という映画かと思って見ていたら、ストーリーの本質はそこでは無いところが、この映画の面白さですね。
色々考えさせられる映画です。
新感染半島が好きな方は楽しめそうな気がします。
ケンチャナヨ能力
長距離航路の旅客機の中でバイオテロ
この設定がなんか変にリアルで怖い、そして結果としての機体の暴れっぷりがまた破茶滅茶に怖い
来週乗る予定あんのがなんか嫌になってきた、飛行機って別に飛んでない、落ちないスピードで動いてるだけ
空でイビョンホンが、陸でソンガンホが戦うという時点でぶっちゃけ結末はみえてる、途中色々破茶滅茶でもそれはそれ、鋭さ粗さ重さ軽さぶち込んだチゲみたい、爆発的な破壊力の大作、観る側のケンチャナヨ能力が試される
今のエンタメの中心は韓国か
ハリウッド級の規模で斬新なストーリー展開を繰り広げていた今作。悔しいけど現行のエンタメの中心は、韓国なんだなと思わせる出来。
コロナ禍の今だからこそ、全ての人に「あなたならどうする!?」と、パンデミックの恐怖を問題提起できるのも上手いと思いました。
ただ、日本の自衛隊はあんな強気な対応しないでしょう。もっと甘々な対応するはず笑
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