劇場公開日 2023年3月10日

  • 予告編を見る

Winnyのレビュー・感想・評価

全223件中、141~160件目を表示

3.5確か、、携帯はあったけどスマホない時代。

2023年3月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

私はPCスキルのない人間です。当時も今もメールとかネット位しか使ってないのですが、このニュースは覚えてます。開発者の人となりを知らなかったし、今は当然になった考え方をいち早く取り入れていたことなど知る由もなく、、お恥ずかしいはなしです。

実話なんで、モヤモヤとした終わり方も仕方ないですが若い開発者達に自由に想像、創作の羽を広げさせる環境って大切だな、、とか色々問題になるネットの匿名性の問題も考えさせられます。兵庫県警の告発話と並走させたのは上手かったと思う。当時はたから見てて、そんな関係性のある話題だとおもえなかった。

東出君の出演作はなかなか面白い物が多いように思います。がっつり山で反省して大作への復帰を期待しています。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
masayasama

3.0もっと期待してた…

2023年3月17日
iPhoneアプリから投稿

時代的にど真ん中にいたのでどんな真実が語られるのだろうと楽しみにしていたんだけど、肝心なところではぐらかされていくような感覚…なんか匂わせるだけで終わり、明言されない…途中からもしかして取材不足?いやそんな馬鹿な…と感じ始めた。もしくはそれこそ国家権力に脚本変更を余儀なくされた??
この事件で真相を激辛に語らずに、人情に重きを置いた見せ方に結果的なってしまったとしたら、この映画の意味は??
最初は物凄いことをやろう!!と始まってなんだかんだで失速していった作品という印象を拭えなかった…すいません!!

コメントする (0件)
共感した! 4件)
Tk

4.0東出さんに金子さんが憑依してるようだった!

2023年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

auマンデー『Winny』

この事件はよく覚えてますが、どう解決したのかは(^◇^;)って事で鑑賞

まだ今ほど家庭内にパソコンが普及する少し前、Winny使えばエロ画像や動画が見れるって話題が多かったように記憶します。

開発者の金子さんが、著作権法違反事件逮捕され、弁護士チームと共に無罪を勝ち取るまでが描かれます。

包丁を使って殺人事件が起こったら包丁作った人が罪に問われるのか!?

エンドロールの金子さんの実映像見て、主演・東出昌大さんの役作りと再現度が素晴らしい!
弁護士役の三浦貴大さんもお父さんとは違うスタイルで、様々な作品で爪痕残してますね。

本編とは別に、愛知県警の汚職事件を告発する吉岡秀隆さんが、彼らしいいい味だしてました。

来年の日本アカデミー賞にノミネート有力作品だと思います。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
eigatama41

4.5よくできた社会派作品

2023年3月17日
PCから投稿

社会派作品として、よくできていたなと。
警察が冤罪を生む手口の紹介と、そんな陥れるやり方への批判が前面に出ていました。
これだけでも必見。
警察の言う通りに、署名しちゃダメと心に刻むしかなくなる!

そして、弁護士たちのアドバイスや模擬裁判で作り上げた裁判シーンが圧巻。
こんなかたちで有罪に持っていかれるのであるならば、日本の司法の在り方・やり方は変えなきゃいけないとさえ思わせてくれました。

裁判内容は、
「車を発明した人間は、車で人を殺した犯人の『幇助』になるのか?」
「YouTubeに著作権違反の動画がアップされるたびに、YouTubeの経営者が投獄されるのか?」
みたいなもんで、ありえない逮捕と起訴でした。

知識不足で理解できないからと、優秀なプログラマーの才能を恐れて潰すマスコミや警察の姿に、「こんな国じゃそりゃGAFAや中国に全部持っていかれても仕方ない」との悔しさも覚えましたね。
枯れすすきを妖怪だお化けだと騒ぎ、外国人を悪人に仕立て、時には虐殺すらする、日本人の「村」根性の発露でしょう。

ストーリーを描いて起訴する警察、検察の悪の姿を、渡辺いっけいや渋川清彦が憎々しく演じていたのが、また素晴らしく。

てっきり、担当弁護士さんの回顧録が原作なのかと思ったら、朝日新聞の記録本を「原案」としていました。
その弁護士さんは映画作りに協力しつつ、回顧録は映画制作に並行して書かれたもののようでした。

匿名での方が内部告発がしやすく、その点も含めた「Winny」の可能性の大きさを示すために、並行して愛媛県警の裏金事件をインサートしていたのですが、この意味合いは大きく必要なものの、関連についてかなり想像力で補わないといけないあたりが惜しかったです。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
コージィ日本犬

3.0もしかしたら、「冤罪に問われた人間の名誉を回復する映画」というジャンルが、日本でも根着くキッカケになったかも知れないのに、制作サイドのヘボな点が残念過ぎてなりません。

2023年3月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あまりにも有名なファイル交換ソフトWinnyを作った金子勇(東出昌大)。
瞬く間に200万人が使い始め、違法アップロード・ダウンロードの温床となります。

そこで、警察は金子を「違法行為を助けた罪」で逮捕し、1審で有罪になったところまでを丁寧に描いた作品です。

主な登場人物を実名で作り上げたのは、この映画でもっとも評価できる点。

さらに東出昌大が、上手い。
この人はこんな上手い演技ができる人だったっけ、と驚くほどの好演技を見せてくれます。

ただし、映画を実名で作ることは、警察側などから名誉棄損で潰されるリスクと裏腹ですから、たとえば愛媛県警の不祥事にしても、食い足りないことおびただしいストーリーでした。
愛媛側の人間が、やがて金子と交点を持って、最後の大逆転劇につながるみたいな展開を、観ている側は当然期待するわけですが、最後まで両者に人間としての交点はなく、期待外れ、肩すかし。
まったくもって残念としか言えませんでした。

また、現実の事件を踏まえているからでしょうけれど、でもこの事件の最大のポイントは、控訴審で無罪を勝ち取る過程にあるはずです。

観客がいちばん観たい部分を完全にスッとばしているので、いったいどのような法廷技術を使ったのかとか、その時にみんなの気持ちはどのように動いたのかなどという部分が欠落しており、これが最大の欠陥でした。

敗訴で悔しい、その部分だけを見せつけられながら、じつは勝訴なんですテヘペロといわれても、観客が着いて来れますか?

というわけで、作り手側の失敗つまり取材対象に過度に憑依してしまったことによる、カタルシスが欠如した失敗作品に終わったのが残念でなりません。

日本でも、冤罪に問われた人間の名誉を回復する映画というジャンルが、ここから始まったからも知れないのに、と思うと、食い足りませんでした。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
お水汲み当番

4.0脇に名俳優がた

2023年3月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

当時はまだ子供だったし事件自体は覚えてない。
でも悪いソフトを作った人がいる……みたいな印象だった。
無罪になった時は大人になってて、へー悪いことじゃなかったんだ。なんて思った。裁判所に認められたというか、時代の流れの結果だね。つまり彼は早すぎたのかね。

しかし吹越満上手!なんだろうね。演技のうまさ、っていうのは。東出君もなんて言うか、棒演技と役柄があってて良かった。

彼は未来の技術者の為に7年以上の歳月を費やしたけどそれはその後また自分も多くの時間を使って新しい画期的で人の役に立つものを創る。創れるという自負があったから。
それが叶わずわずか半年でこの世を去ってしまうなんて、最後の瞬間彼は何を考えたかなぁ。もしこの7年がなかったら素晴らしいものが出来ていたんだろうか。
最後に法律事務所に、勤めてるものとしてひとつ。事務の彼女………弁護士の会話に同席しすぎ〜〜笑

コメントする (0件)
共感した! 6件)
きゃりー

4.5人民は弱し官吏は強し

2023年3月16日
iPhoneアプリから投稿

このタイトルはSF作家星新一の作品。父親の星一が政争の具にされ、難癖つけられて一代で築いた製薬会社が没落してしまう様を描いた作品ですが、規模は違えど未だに官吏のメンタリティが生きていることを実感させられ暗澹となる。が、それをアクターの躍動感と演出でカバーしているのは秀逸。同じ様にドローン関連の技術で世界に打ってでられる流れはあったが、官吏の無理解でまた道が閉ざされてしまった。無念

コメントする (0件)
共感した! 14件)
うっか

4.0"僕だって、警察の横暴を知ってしまったら、闘うしかないじゃないか!" 飽くなき探求心を持ち続けた大人子ども達の友情と、国家権力を盾に同族を庇う子ども大人達の法廷闘争映画

2023年3月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 革新的なファイル共有ソフト"Winny"を開発した金子勇さんが著作権法違反幇助の疑いで逮捕され、弁護団とともに警察・検察側の権力やメディアと闘った延べ7年余りの後半生を映画化したノンフィクションドラマ。
 実は個人的にはこの当時の世事の記憶は曖昧模糊としているというか、Winnyの開発が始まったという2002年は高二、金子さんが逮捕された2004年は浪人生だったので深く考えはせず、道具の開発者とその悪用者の罪業の在処ということでダイナマイトみたいなものか、というぐらいの印象だったのが正直なところです。
 ただ、思い返してみると確かに逮捕当時の喧しさに対して最終的に無罪を勝ち取られた際の報道の印象は薄かったこともあり、一方で映画的な脚色は有るにせよ渦中の人々が開発者の権利と未来を守るために闘われた経緯はこういう形で俯瞰出来て良かったと思いました。
 また一方で渦中の事件と同期する形で地方県警察の組織的な会計不正の問題もスリリングに描かれ、真意の見えない不気味な原告としての警察の暗部として双方の事件が収斂していく展開はミステリーとしても秀逸だったように思います。
 本作を観てとみに感じたのは、他人から著しい時間を奪うということはそれだけで取り返しのつかない暴力だということでしょう。
 公権力は言うに及ばず、大きな組織ほど所属している人間の多さからして一人一人の労力の重みを軽視しがちで、相手方の組織が小さければ小さいほど、ましてや個人であればどれだけ致命傷となるか慮ることは難しいでしょう。つくづく警察側が原告ということの異常さを感じたところです。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)

3.5「無邪気」と「バカ」は違う

2023年3月16日
Androidアプリから投稿

私は、東出昌大という俳優のプライベートやらスキャンダルに関しては特にどうという感想もない側の人間ではあるが、少なくとも役者としての彼は「ど下手くそ」だと思っている。

まぁそう思って観る以上、そこに文句を言うのは筋違いだとは理解した上で。

この事件当時、私もこの裁判の動向には興味を持って見ていた記憶がある。

この作品が、金子勇という人物の功績や、彼や弁護団の活動によって守られた技術者達の自由・権利を、一連の事件においてまさに「被害者」でもある映画界が語ることには大きな意義があるとは思う。

脇を固める役者陣も渋い実力派だし、
警察権力との関連など、物語としても面白かった。

「じゃ、なんで主人公が東出昌大なのさ?」

やはりソコに至ってしまう。

あの特殊な背の高さ
あの特殊な顔の小ささ
あの特殊な甘いマスク(+童顔)
あの特殊な声

特にあの声(しゃべり方・トーン・音の高さ)は登場の瞬間からすごく違和感があった。

カメラ位置や猫背の姿勢などで身長もカムフラージュしてたけど、どう見ても普通じゃない。

「無邪気なパソコン少年がそのまま天才プログラマーになった」っていうキャラクター設定に、彼の容姿や声はものすごく邪魔になっている。

もう少し赤裸々に言うなら、申し訳ないけど私は今回の彼から「知性」を感じられないのだ。
「無邪気」と「バカ」は違うワケで。

最後に金子勇氏の当時の映像が流れて、ようやく納得する感じ。
「あ、なるほど。そういう感じの人ね。」

もちろん、この不適合の原因は東出昌大という俳優自身の責任ではない。
それを良しとした作り手の問題。
(…あと、私自身の問題…なんでしょうね。)

もう一つ言うと、女性登場人物の使い方。
あの法律事務所の女性が知らないことを起点にして、知識の補填の必要を担わせているのは何となく気になったかな。
こういう法的な知識や先端技術の話に「解らない→解説」という流れは当然つきものだけど、事務所の中年男性には「年齢」というエクスキューズが付くのに、女性にはない。
お茶くみの事務員さんだから?…でも話し合いにもちゃんと参加してる様だし。
事実ベースのお話なので、脚色が難しい部分があるのは解るけどね。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
キレンジャー

4.0winny事件の法廷闘争の物語(壇弁護士視点)

2023年3月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

当時からネットの住人をしていたものの一人として、この映画は壇弁護士視点の偏ったまとめ方されていることは指摘しておきたい。
とはいうものの、金子勇氏が無謬で潔白とは言い切れないと判断できる事実は作中に描写されているので、当時を知らない鑑賞者にはそこまでちゃんと読み取ってもらえればと思う。
表面的な理解で、金子氏を悲劇の英雄視する者がいないことを願う。

さて。
この映画は、初期から金子氏の弁護にあたった壇弁護士の「法廷闘争」の物語である。
一人の技術者を信じ、支え、共に戦った、弁護士の英雄譚だ。

47の書き込みとwinnyの公開、爆発的な利用者の増加、暴露ウイルスによる情報漏洩の社会問題化、ここまでがタイトルが出るまでのものの数分であっさりと流される。
winnyを作るに至った前提の状況(WinMXの状況など)は描写すらなく、そもそも一般人の間に広まる直接の原因となった悪用を煽る雑誌に対する言及もない(枕元や、アップロードで逮捕された被告の部屋にネットランナーが置いてあった程度)。

本格的に物語が動くのは、違法アップロードで二人の逮捕者が出て、その参考人として金子氏に家宅捜索が入ったところからである。
そこから、警察の不当な捜査手法が、壇弁護士の語る開発者の無病性が、金子氏の自閉傾向を感じるまっすぐさが描かれていく。
弁護士は何を見、知り、感じ、いかに国家の横暴と戦ったか。

その視点では、大変よくまとめられた物語だった。

本作は、全体が弁護士の英雄譚としてまとめられているにも関わらず、冒頭にも書いた通り弁護側に不都合な事実も描写されている。
それを映画制作者の誠実さと見るか、単なるアリバイと見るかは見る人次第だろう。
看守に「あんたの作ったwinnyのおかげで無修正が手に入って感謝してる」という意味のことを言われたシーンは、世間での一般的な認識を示す鋭い演出だった。この部分が実話なら、その時金子氏はどう感じたろうか。考えることをやめ、星に思いを馳せたか。

繰り返すが、壇弁護士には金子氏がどう見えていたか、を知る映画としては面白かったが、当時を知らない者が事件の全体像を知る手段としてはお勧めしない。当時を知り、winnyに否定的な者による背景解説が必要である。
嘘は言っていないが、大事なことも抜け落ちている。

一方からの視点であることを忘れなければ、非常に出来がよい。星4。8001とかこんにちはマイコンとかネットランナーとかよく集めてきたな……。

事件全体について個人的な意見を言うとすれば。
WinMXでのファイル交換に足がつくようになってきたからやめるしかないかという雰囲気の場に匿名で可能とするシステムを提供するのは「自作の包丁を目的外に使われた被害者」ではなく「喧嘩している当事者に自作の包丁を手渡した加担者」であろうし、自分専用にダウンロードのみを可能とするカスタム版を用意してそれで違法アップロードされたファイルを手に入れていた事実は法に触れる使い方が標準であることを認識していた結果であるし、47としての書き込みで既存著作権保護システムの崩壊を予見しそれを容認どころか加速させる発言をしていることなどその他理由を含めて「公権力による責任追及は妥当」と考える。しかし、その追求を急ぐあまり捜査に不当性があったこと、規制できる法が追いついていなかったことから「無罪妥当」でもある。実際、最高裁判断も、行為自体は問題視しながらも特定事件の幇助とは言えないとしての無罪である。映画の印象とは異なり、正しかった、問題なかったとされたわけではない。

本当に金子氏が無謬であり主張通りに情報ソースの匿名性担保が目的なら、ファイル交換より先に掲示板機能の方を整備するべきだった。(それだと世に広まらなかったかもしれないが)
もし、そういう利用者間のコミュニケーションが機能の中心であったなら、そのような使われ方が主流であったなら。
今のTwitterの位置には、winny掲示板がいる未来があったかもしれない。

そう考えると、「タダでファイルが手に入る」として世間一般に広め、それを社会の共通認識とさせた、ネットランナーを筆頭とした雑誌類の罪は、金子氏以上に糾弾されるべきと思うのだ。

コメントする (0件)
共感した! 13件)
くりぽん

4.0怖い

2023年3月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

何らかの事で、警察に拘束されて、言葉巧みに何か書かされる事が提案されたら、それが多少疑問が残る内容でも書いてしまいそうになる事は、否定できないから、冷静になって考えると怖いですね。東出さんも三浦さんも本当にその辺にいそうな人物を好演されてますね。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ごっとん

4.5高速道路で制限速度を超えてみんなが走ってる、じゃあ高速道路を創った国土交通大臣は逮捕ですか!?

2023年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

壇弁護士が言ったという『高速道路で制限速度を超えてみんなが走ってる、じゃあ高速道路を創った国土交通大臣は逮捕ですか!?』。
恥ずかしながら当時社会を震撼させた『Winny』事件を知らなかった。
過去、松下幸之助や井深大、本田宗一郎を生んだモノづくり大国日本の復活のIT業界の天才『金子勇』さんを国家とした葬った事件。YouTubeやfacebook、Twitter、TikTokなどIT開発では世界の後塵を拝しているIT革命が起った2000年代の日本、司法が出る杭を叩き壊す事象が散見された。
涙脆い自分だけど悔し涙は久々かも。この国の闇を知るためにぜひ観るべき映画。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
masayoshi/uchida

4.0エンドロールのための素晴らしきプロローグ

2023年3月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

著作権法違反幇助の罪で逮捕、起訴された、ファイル共有ソフトWinnyの開発者金子勇氏の裁判闘争を描く作品。PCに詳しくないですが、ナイフで人を刺しても、ナイフを作った職人が裁かれるのではない、との喩えはとても分かり易い。新しい技術を開発する人たちが無用な司法リスクに晒されない済む、この当たり前のようで画期的な判決の意義は大きかったと思います。エンドロールで、今は亡き金子氏本人のインタビューが流れます。最高裁で無罪を勝ち取った直後に撮影されたもののようですが、決して奢らず、飾らないお人柄が滲み出ていました。健気ですらありました。このような開発者の皆さんのおかげで私たちが新しい技術の恩恵に浴することができることに改めて感じ入ると共に、ちょっと変な言い方ですが、正にこのエンドロールのために、この2時間の作品が必要されたのだと感じた次第です。金子氏役の東出昌大さんは安定の好演、それと弁護士壇俊光役の三浦貴大さんは初めて拝見したのですが、表情が豊かで顔芸が何とも良かったです。胸を打たれる作品でした。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ホワイトベア

4.0前置きが長くなりますが、、、

2023年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

50過ぎの私にとって「2002年」と聞いてもそれほど昔とは感じません。しかし、改めて映像化された当時を見せられると、すでに30を過ぎていた自分を振り返り、正直目を覆いたくなることも否めません。
ちなみに、Googleで「インターネット元年」と検索してみると、若干のばらつきはあるもののおおよそはWindows95が発売された1995年辺りのこと。ピア・トゥー・ピア型ネットワーク(P2P)という言葉も、このWindows95におけるネットワーク設定の部分で初めて触れた覚えのある言葉ですが、その後このP2Pという言葉を頻繁に耳にするようになったのが音楽の共有を主目的としたファイル共有サービス「ナップスター」の出現です。そしてその数年後、日本では本作の主役である金子勇氏が開発した「Winny」が利用者を増やし、後に事件となるところからこの映画が始まります。
当時を思い起こせば仕事でもインターネットが不可欠になり始めていたけれど、そのためのセキュリティ対策やユーザーのITリテラシーが全くと言っていいほど不足していた印象があります。今考えるとそんな「ずさん」な状況が「満えん(正しくは蔓延)」しているなかで、Winnyによる「情報漏洩」などがニュースになり注目を集めることが、セキュリティが重要視され始める一つの「きっかけ」であったとも思います。また、インターネットの「ブロードバンド化」が進みADSLの普及に勢いがついたのも、実はWinnyなどのP2Pソフトが要因だったような気がします。(ま、諸々は私の「実感」ということで、私周りの詳細は伏せますが。。)
正直この作品、あまり大きな期待はしておりませんでした。私としては「役者・東出昌大」という面白味にあふれた彼の主演作に期待というくらいにつもりで臨んだわけですが、東出さん以外にも三浦貴大さんをはじめ、間違いないキャストの面々の素晴らしい芝居によってこの作品の世界観に惹き込まれます。特によかったのはやはり吹越満さん。巧いのは言わずもがなで、存在感、説得力ともに半端ない。カッコいいっす。あと、最近法廷物にカメオ出演がお約束化しつつある裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火氏もちゃんと出ています。
そして、この作品に対して一番感心したのは田巻源太氏の編集。本作は二つの事件を並行して物語ることで「問題の本質」が立体的に見えてくるのですが、まさにこの編集が素晴らしいバランスで構成されており、状況の変化によってヒリヒリしたり、イライラしたり、ゾワゾワしたりと兎に角スリル感があって素晴らしい仕上がりです。エンドクレジットの演出も含め、邦画っぽくない感じが思いのほか刺さりました。おみそれしました。

コメントする (0件)
共感した! 10件)
TWDera

3.5テクノロジーと司法のせめぎ合いはこれからも続く

2023年3月15日
iPhoneアプリから投稿

冒頭の壇弁護士の譬え話が面白い。「殺人に使われた(食卓)ナイフを作った人を罪に問えるか」と(実際はナイフ製造ではなく高速道路建設を譬え話に使ったらしい)。おそらく常識的には罪に問えないと答えるだろう。

では包丁ではなく、拳銃なら?爆弾なら?ちょっと考え方が変わってくる。(専門外で恐縮だが)このイシューは製造者の目的とその意図か。ナイフは食品を切ることが主要目的であり、人を刺すことが目的ではない。この作品での裁判でも実際そこが争点になっている。京都府警もそのことを意識して(金子氏を騙して)供述書をとっていた。

正直、検察も裁判官も最後までWinnyの技術の本質を理解できていなかったと思う。

では20年経った今、司法のリテラシーは追いついているのか。残念ながら日本の司法は言うに及ばず、一方、米国ではISISのビデオを載せていたYouTubeの運営元であるGoogleに責任があるかの最高裁の口頭弁論が始まっている。もしGoogleに法的責任があるとされれば、インターネットの自由度は大きく後退していくであろう、techの将来において重要な裁判になる。

今後もAIや人工生命技術等で同じような裁判が繰り広げられていくであろう。司法関係者のリテラシー向上はもちろんのこと、その行方を見守る私たちもアップデートしていかなくてはいけないとあらためて痛感させられる作品。

日本の未来の技術者の開発意欲を潰してはいけないとの金子氏と弁護団の熱い想いに敬意を表したい。

コメントする 1件)
共感した! 18件)
atsushi

4.5沢山の人にみてもらいたい。

2023年3月15日
スマートフォンから投稿

金子さんのような方がしっかりと評価されるような世の中になって貰いたい。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
Haku

4.0アナログ世代には。

2023年3月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

未だ我家はインターネット環境も無い、当然パソコンも無い。スマホで充分ってアナログ世代には、Winnyって何?そんな事件あったの?です。
今テレビ告知で犬のお巡りさんが「それ違法だから。捕まるよマジで」ってよく見かけるあれと同じですか。
まあパソコンはチンプンカンプンですが
ドラマとしては一見の価値あり。裁判のシーンあれだけある日本映画って珍しいかも。

コメントする (0件)
共感した! 16件)
あらじん

3.0良い作品とは思いますが....

2023年3月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

引き込まれて観ました。良い作品だとは思いますが、この作品で何を主張したいのかが私にはイマイチわからずしっくりきませんでした。
また関西弁もイマイチの方が多かったと思いました。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
TwozeeLaw

4.0「時代を変える先駆者というのは一番最初の人が叩かれる」

2023年3月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

東出さんの声が苦手であまり彼の作品には前向きにはなれないのだけれど、この実話作品には興味があったので鑑賞。結果、とても時間を忘れた作品の魅力に没頭できたと思う。難しい問題をわかりやすく、時系列にならべて、視聴する側を置いてきぼりにすることなく、問題を一緒に追いかけていけたのは素晴らしい作品の証。主人公の人間性やクセや弱点、強みに焦点をあてて裁判の見せ場を作り上げるまでの弁護側の努力が素晴らしかった。彼が作ったWinnyという技術は時代を塗り替える画期的な発明であったが、世に出てみなければ、それらの脆弱な部分を検証することは不可能だったのだろう、と思う。いつの時代も先駆者というのはそれらが常識を根底から覆すものであるほどに一番最初に作った人は叩かれてしまうのだろう、なと考えさせられた。ご本人の映像が出ていたけれど、彼の人柄をうまく表そうと東出さんが役作りを入念にした努力が伝わってきた。ただやっぱり声が高いとセリフが軽く聞こえてしまうから、やっぱり損なんだなーと思った次第。だけど彼の復帰作品として十分に爪痕を残せたのではないか、と思えるほど満足な出来だった。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
ゆうき

4.0表現することの罪

2023年3月15日
iPhoneアプリから投稿

一見無関係に見えるふたつの事件が、ある1点で繋がっていく。彼らは、ただ世の中を良くしようとしただけに過ぎない。そこに、罪はあるのだろうか。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
たく