夜は短し歩けよ乙女

劇場公開日:

解説

「四畳半神話大系」「有頂天家族」などで知られる人気作家・森見登美彦の初期ベストセラー作品で、黒髪の乙女に思いを寄せる冴えない大学生の物語をユーモラスに描いた「夜は短し歩けよ乙女」をアニメーション映画化。監督は、テレビアニメ化された「四畳半神話大系」や「マインド・ゲーム」「ピンポン THE ANIMATION」など独特な表現手法のアニメ作品で人気の湯浅政明。同じく「四畳半神話大系」も手がけた、劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠が脚本を担当。シンガーソングライターのほか、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などで役者としても人気の星野源が、主人公の声を担当した。所属クラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋心を抱く大学生の「先輩」は、「なるべく彼女の目に留まる」ことを目的とした「ナカメ作戦」を実行する日々を送っていた。個性豊かな仲間が巻き起こす珍事件に巻き込まれながら季節はめぐっていくが、黒髪の乙女との関係は外堀を埋めるばかりでなかなか進展せず……。

2017年製作/93分/G/日本
配給:東宝映像事業部
劇場公開日:2017年4月7日

スタッフ・キャスト

監督
原作
森見登美彦
脚本
上田誠
製作
清水賢治
大田圭二
湯浅政明
堀内大示
荒井昭博
チーフプロデューサー
山本幸治
プロデューサー
尾崎紀子
伊藤隼之介
キャラクター原案
中村佑介
キャラクターデザイン
伊東伸高
絵コンテ
湯浅政明
夏目真悟
大平晋也
チェ・ウニョン
演出
湯浅政明
許平康
総作画監督
伊東伸高
作画監督
濱田高行
霜山朋久
伊東伸高
フラッシュアニメーション
ホアン・マヌエル・ラグナ
アベル・ゴンゴラ
色彩設計
ルシル・ブリアン
美術監督
上原伸一
大野広司
撮影監督
バティスト・ペロン
編集
齋藤朱里
音響監督
木村絵理子
音楽
大島ミチル
劇中曲
櫻井真一
森脇正敏
主題歌
ASIAN KUNG-FU GENERATION
制作
サイエンスSARU
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受賞歴

第41回 日本アカデミー賞(2018年)

受賞

最優秀アニメーション作品賞  
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(C)森見登美彦・KADOKAWA/ナカメの会

映画レビュー

4.5天才・湯浅監督が描く“京都”の濃密さ。

2017年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

原作者は奈良の出身で京大卒。本作の舞台も京都であり、実在の地名や店がゴロゴロ登場する中、イマジネーションが暴れ回るアニメならではの表現がさく裂する。大傑作『MIND GAME』の監督ならではの荒唐無稽なエネルギーがたまらない。

もうひとつ、地域限定の話で申し訳ないが、こんなにも“京都”を感じる映画を初めて観た。これは自分が京都の左京区近辺で育ったから感じることで、京都以外の人には面妖なファンタジーの町にしか見えないかも知れないが。

ただ主人公の移動する距離感、キャラの動きの方向感覚、さりげない町の景色、遠景に見える山の稜線、そういったものがものすごくしっくりくるのだ。ムチャクチャなことばかり起きる話だが、街そのものにすごく説得力がある。

基本、京大近辺で進行する話なので京都市の右京区の人にさえピンとこないかも知れないコアな土着感が、この迷宮世界を二倍三倍愉快なものにしてくれた。稀有なご当地映画としても評価したい。

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村山章

2.0なんか凄いモノに仕上がってるな・・・

2024年2月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

森見登美彦の小説で初めて読んだのがこの映画の原作小説だった。かなり癖のある作風、文体だが、単なるファンタジーものではない。京都故の?奥深さと主人公(作者)の拗らせぶりを感じる小説である。
アニメ映画化されたことは知ってはいたが、この小説を映像化するとはチャレンジャーだなと思って今日まで観なかった。時間があったので小説は小説、映画は映画で割り切って観ようと思った次第(DVDで視聴)。

原作を知っているのでところどころ笑える部分もあったのだが、原作の妄想シーン、ファンタジーを全部くっつけるために色々と味付けを濃くして、時間軸もぐちゃぐちゃにして、妙な創作も入れて濃くした分、胃もたれしないようにスピードアップして尺を短くした、っていう感じである。色モノである。

先輩と乙女の心情の機微とかいうものは全部カット。とにかくぶっ飛んだ展開とぶっ飛んだ世界観で最後まで走り抜けるという割り切りで作ったんですね。

1つのポップな映像作品としてはあり。ただ、原作が好きな自分としては残念。割り切れなかった。

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TS

4.0演劇とアニメの相性の良さ

2024年1月31日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

原作未読で、四畳半神話大系も未見。
上田誠が好きで、四畳半タイムマシンブルースを劇場で鑑賞してから、いつかは観たいと思っていた作品。
今日出会えて、やっと観ることができた。

展開が早く、時間軸も空間も、季節感さえもごっちゃごちゃなので、評価が分かれるところだろうけれど、自分はとても好きな作品だった。

まず、四畳半タイムマシンブルースに出てきた登場人物たちが次々と出てきて、素直に楽しかったし、酒と議論と本と演劇と奥手な恋心って、いつの時代の学生生活だよと思いながら、ノスタルジーでキュンキュンした。

原作は小説だと思うので、この展開の演劇的なテイストは、脚本の上田誠の世界観かと思うが、これを実写でやろうとすると、かなりきついだけでなくとても陳腐な作品になってしまったことだろう。アニメ化して、デフォルメされているからこそ、あり得ない展開が観る者にきちんと許容され、なおかつ、登場人物たちの心情(特に主人公たちの葛藤など)が、ぶっ飛んだ映像の効果で、観客によく届いてくる。演劇とアニメの相性の良さを強く感じた。

それにしても、出てくる小物のチョイスの良さ!
赤玉ポートワイン、浅田飴、電気ブラン…懐かしかったなあ。

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共感した! 5件)
sow_miya

5.0カオス・カオス・カオス!

2024年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 後輩の黒髪の乙女と付き合うため、京都の街を奔走する男の一夜の大冒険

 時空がグニャグニャに歪んで、現実と空想の境界が溶けていくカオスな感覚が存分に味わえて良いです また、それを可能にするアニメーションが物凄く、シンプルな絵柄ゆえにキャラが伸び縮みしたり、かと思えばキレッキレのダンスシーンがあったり、最高でした

 相変わらずキャラクタは個性的で面白いし、伏線の貼られまくった脚本は超絶オシャレだし、妄想の世界の表現はトガりまくってて、1秒たりとも退屈できないとんでも映画でした オススメ

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大学生1
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