全米映画ランキング : 2014年9月6日~2014年9月9日

全米映画ランキング:2014年9月8日発表(毎週月曜日更新)

全米週末興行成績:2014年9月6日~2014年9月9日
(金額・順位は確定後のもの)Exhibitor Relations Co. Inc.

順位

先週

タイトル「邦題」/配給(日本配給)

上映週

週末の興収
(単位:$)

累計興収
(単位:$)

1 1 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー 6 10,160,000 294,567,000
2 2 ミュータント・タートルズ 5 6,500,000 174,647,000
3 3 イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所

If I Stay
「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」

Warner Bros.
(ワーナー・ブラザース映画)

3 5,750,000 39,663,000
4 5 リアル刑事(デカ)ごっこ in LA 4 5,400,000 66,598,100
5 6 スパイ・レジェンド

The November Man
「スパイ・レジェンド」

Relativity Media
(KADOKAWA)

2 4,200,000 17,870,339
6 4 地下に潜む怪人 2 3,723,250 15,575,995
7 7 コーチ・ラドスール 無敵と呼ばれた男 3 3,700,000 23,490,000
8 8 ギヴァー 記憶を注ぐ者

The Giver
「ギヴァー 記憶を注ぐ者」

The Weinstein Company
(プレシディオ)

4 3,591,000 37,834,995
9 11 LUCY ルーシー

Lucy
「LUCY ルーシー」

Universal
(東宝東和)

7 1,949,715 121,207,100
10 The Identical

The Identical

Freestyle Releasing

1 1,900,000 1,900,000

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が5度目の首位

夏休み明けの全米ボックスオフィス。毎年、数字が落ち込む9月第1週だが、先週末も上位20位までの作品の総興収が過去13年で最低となる約5880万ドルを記録する冷え切った興行となった。そんな中、再度首位に立ったのはマーベル・スタジオ作品「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」だった。

興収約1035万ドルで5度目の首位に立った同作の累計興収は約2億9476万ドルとなり3億ドル目前。今週末には3億ドルに到達すると見られている。2位は興収約650万ドルの「ミュータント・タートルズ」。こちらの累計は約1億7465万ドルで、グロスは1億9000万ドルあたりになりそう。

そして、先週末公開された唯一の新作「The Identical」はトップ10にランクインできず12位に登場。1950年代を舞台に、別々に育てられた双子の人生を描いた音楽ドラマ。厳しいレビューが集まり、集客にも失敗してしまった。出演はレイ・リオッタ、アシュレイ・ジャッド、セス・グリーンに、新人ブレイク・レイン。

今年のサマーシーズンは、4億ドル超えの爆発的なヒット作が無く、3億ドル見込みの作品が1本、2億ドル以上の作品が7本出るにとどまるやや寂しい結果となった。というわけで、現時点での興収ベスト10は下記のとおり。

1.「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(WD)約2億9476万ドル/8月1日公開
2.「トランスフォーマー ロスト・エイジ」(Par)約2億4473万ドル/6月27日公開
3.「マレフィセント」(WD)約2億3925万ドル/5月30日公開
4.「X-MEN:フューチャー&パスト」(FOX)約2億3366万ドル/5月23日公開
5.「猿の惑星:新世紀(ライジング)」(FOX)約2億0622万ドル/7月11日公開
6.「アメイジング・スパイダーマン2」(SONY)約2億0285万ドル/5月2日公開
7.「GODZILLA」(WB)約2億0007万ドル/5月16日公開
8.「22 Jump Street」(SONY)約1億9065万ドル/6月13日公開
9.「ヒックとドラゴン2(仮題)」(FOX)約1億7472万ドル/6月13日公開
10.「ミュータント・タートルズ」(Par)約1億7465万ドル/8月8日公開
( )内は全米配給

上記10作以外で、この夏大きな話題を集めたのは、7月11日に限定公開されて以来、批評家からの絶賛評を集めてきたリチャード・リンクレイター監督の新作「6才のボクが、大人になるまで。」(日本公開は11月14日)。内容はタイトルの通りで、6歳の少年が18歳になるまでの成長を、12年間定点観測的に撮影・記録した作品。ドキュメンタリーでは、7年おきに子どもたちの成長を記録したマイケル・アプテッド監修の英テレビ番組「UPシリーズ」(1964~2012)、劇映画では1959年から79年にかけて製作・公開されたフランソワ・トリュフォー監督、ジャン=ピエール・レオ主演による「アントワーヌ・ドワネルの冒険5部作」(「大人は判ってくれない」「アントワーヌとコレット」「夜霧の恋人たち」「家庭」「逃げ去る恋」)があるが、単独の劇映画の製作で12年の撮影期間は映画史上類を見ない試みとなっている。今年のベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した同作は、すでにアカデミー作品賞のノミネートは確実と言われており、今後も目が離せない作品だ。

今週末は、「マンデラ 自由への長い道」「パシフィック・リム」のイドリス・エルバ主演によるサスペンス・ホラー「No Good Deed」に、モーガン・フリーマン主演「イルカと少年」の続編「Dolphin Tale 2」が公開となる。

2014年9月8日更新 藤井竜太朗

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