ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
トルコ・イスタンブール出身。1976年イスタンブール工科大学で化学工学を専攻するが、政治的・社会的混乱のため講義が満足に受けられず、78年からはボアズィチ大学で電気工学を学ぶ。93年に初メガホンをとった短編映画「Koza(英題:Cocoon)」が、95年の第48回カンヌ国際映画祭にトルコ映画として初めて出品される。97年の「カサバー町」で長編監督デビューし、第48回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門でカリガリ映画賞を受賞、「五月の雲」(99)は同国際映画祭のコンペティション部門に出品された。03年の「冬の街」が第56回カンヌ国際映画祭のグランプリと主演男優賞(ムザフェア・オズデミルとエミン・トプラク)を受賞し、11年の「昔々、アナトリアで」で2度目のグランプリを受賞。第67回カンヌ国際映画祭に出品された「雪の轍」(14)で最高賞パルムドールに輝いた。映画監督だけでなく写真家としても国際的に活動する。