ジョナサン・グレイザー
英ロンドン出身。シネフィルの父に影響を受けて映画に親しみ、ノッティンガム・トレント大学で舞台芸術を学ぶ。卒業後は舞台制作や映像制作の仕事に就き、BBCの番組も手がける。1993年、自身の短編映画を3編発表し、ロンドンのCM製作会社に所属。ギネスのCMや、レディオヘッド、ジャミロクワイのMVの監督を手がけるようになり、97年にはMTVのディレクター・オブ・ザ・イヤーを受賞する。
英国ギャングの世界を描いた「セクシー・ビースト」(00)で長編監督デビュー。ニコール・キッドマン主演作「記憶の棘」(04)の後はMVの世界を中心に活動し、スカーレット・ヨハンソン主演の異色SFスリラー映画「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」(13)が9年ぶりの長編監督作となった。
そのさらに10年後に長編第4作目「関心領域」(23)を送り出し、同作でカンヌ国際映画祭のグランプリを受賞。第96回アカデミー賞では作品賞、監督賞など5部門にノミネートされ、国際長編映画賞と音響賞の2部門を受賞した。