アピチャッポン・ウィーラセタクン
バンコク出身で、タイ東北部のコンケーンで育つ。両親はともに医師。コンケーン大学で建築を専攻し、24歳で渡米。シカゴ美術館付属シカゴ美術学校で映画の修士号を修得する。94年から短編映画を撮り、99年に映画製作会社「キック・ザ・マシーン・フィルム」を設立、翌年ドキュメンタリー映画「真昼の不思議な物体」で長編監督デビューを果たす。カンヌ国際映画祭で「ブリスフリー・ユアーズ」(02)である視点部門、「トロピカル・マラディ」(04)で審査員賞を受賞し、10年の「ブンミおじさんの森」がタイ映画で初めて最高賞パルムドールを獲得。同作が日本での劇場初公開作となる。東京フィルメックスの常連でもあり最優秀賞を2度受賞、10年には審査員を務めた。現代アートの分野でも世界各地で個展を開いている。