アンドリュー・ドミニク : ウィキペディア(Wikipedia)
アンドリュー・ドミニク(Andrew Dominik, 1967年10月7日 - )は、オーストラリアの映画監督、脚本家である。
生い立ち
ニュージーランドのウェリントンで生まれ、2歳の時からはオーストラリアに住む。1988年にメルボルンのスウィンバーン映画学校を卒業した。
キャリア
チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼(2000年)
2000年にオーストラリアの実在の犯罪者を題材とした『チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼』で監督デビューする。主演のエリック・バナの好演もあり、批評家には概ね高評価された。オーストラリア映画協会賞では監督賞、主演男優賞、助演男優賞を受賞した。
ジェシー・ジェームズの暗殺(2007年)
監督2作目『ジェシー・ジェームズの暗殺』は、同名の小説を原作としており、ブラッド・ピットとケイシー・アフレックが出演したhttp://www.indielondon.co.uk/Film-Review/the-assassination-of-jesse-james-by-the-coward-robert-ford-andrew-dominik-interview。カナダでの主要撮影は2005年に完了していたが、編集作業の大幅な遅れに伴い公開は2006年から2007年に延期された。スタジオ側は「少ない黙想と多くのアクション」を望んだが、ドミニクとピットはよりゆっくりとした作風を望んだ。映画は数段階も編集され、最長版は4時間あったhttp://www.charlierose.com/view/interview/8838。最終バージョン完成までにポストプロダクションに1年以上を要し、結局1時間以上がカットされた。アカデミー賞では撮影賞(ロジャー・ディーキンス)と助演男優賞(アフレック)にノミネートされた。
ジャッキー・コーガン(2012年)
ドミニクは再度ブラッド・ピットと組み、の小説を原作としたダークコメディ『ジャッキー・コーガン』を監督した。撮影は2011年1月から5月まで行われた。第65回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、パルム・ドールを競った。アメリカ合衆国ではワインスタイン・カンパニーが配給し、2012年11月公開が予定されている。
ブロンド(2022年)
ドミニクの次回のプロジェクトの1つとして、ジョイス・キャロル・オーツ執筆による架空のマリリン・モンローの回想録『』の映画化が浮上している。撮影開始は2011年1月を予定していたが、『ジャッキー・コーガン』のために保留された。モンローはナオミ・ワッツが演じることになっていたがhttp://www.screendaily.com/news/production/naomi-watts-to-go-blonde-with-wild-bunch-andrew-dominik/5013711.article、2019年に企画が再スタートし、モンローをアナ・デ・アルマスが演じることが決定した。Netflixで2022年に配信された。その作品の内容から一部の批評家から酷評を受けた。
以前に着手していたプロジェクト
2003年にパラマウント映画はドミニクに接近し、アルフレッド・ベスターの1953年の小説『分解された男』の監督オファーをしたが、脚本側との意見の食い違いによりに陥ったDominik Hits 'demolished' At Paramounthttp://www.filmmakermagazine.com/webexclusives/2007/09/last-man-standing-by-nick-dawson.php。
ドミニクはジム・トンプスンの小説『内なる殺人者』の監督・脚本候補に挙がっていたが、降板したThe Stax Report: Script Review of The Killer Inside Me。同作は後にマイケル・ウィンターボトム監督が『キラー・インサイド・ミー』として映画化した。
企画中の作品
ドミニクは2006年のフランス映画『唇を閉ざせ』のアメリカリメイク版の脚本を執筆している。監督するかどうかは未定である。
2008年のインタビューでドミニクはジム・トンプスンの『』とコーマック・マッカーシーの『』の映画化に興味を持っているが、製作時間の確保が難しいと述べた。
フィルモグラフィー
映画
- チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼 Chopper (2000年) - 監督・脚本
- ジェシー・ジェームズの暗殺 The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford (2007年) - 監督・脚本
- ジャッキー・コーガン Killing Them Softly (2012年) - 監督・脚本
- ブロンド Blonde (2022年)- 監督・脚本
ドラマ
- マインドハンター Mindhunter (2019年) - 監督
受賞歴
年 | 賞・映画祭 | 部門 | 結果 | 作品名 |
---|---|---|---|---|
2000 | AFI賞 | 監督賞 | 『チョッパー・リード 史上最凶の殺人鬼』 | |
脚色賞 | ||||
IF賞 | インディペンデント映画作家賞 | |||
ストックホルム映画祭 | 銅馬賞 | |||
2001 | エノスアイレス国際ンディペンデント映画祭 | 作品賞 | ||
オーストラリア映画批評家協会賞 | 監督賞 | |||
脚色賞 | ||||
2007 | ヴェネツィア国際映画祭 | 金獅子賞 | 『ジェシー・ジェームズの暗殺』 | |
2008 | オーストラリア映画批評家協会賞 | 外国映画賞(英語) | ||
全米西部劇作家賞 | 西部劇ドラマ賞 | |||
2012 | カンヌ国際映画祭 | パルム・ドール | 『ジャッキー・コーガン』 | |
参考文献
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/10/07 09:33 UTC (変更履歴)
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