河瀨直美監督最新作 「たしかにあった幻」に尾野真千子、北村一輝、永瀬正敏ら豪華キャスト集結
2025年11月7日 08:00

河瀨直美監督の最新作「たしかにあった幻」に、尾野真千子、北村一輝、永瀬正敏、小島聖、岡本玲、利重剛、中嶋朋子らが出演していることが分かった。あわせて、2種類のメインビジュアルが披露された。
今作は、小児臓器移植実施施設を舞台に、命のともしびを照らす「愛」の物語。フランスからやってきたレシピエント移植コーディネーターのコリー()が、脳死ドナーの家族や臓器提供を待つ少年少女とその家族と関わりながら、命の尊さと向き合う。同時に、突然失踪した恋人の行方を追うコリーの姿を通じて、愛と喪失、希望を描く。
フランスから来日したコリーは、日本における臓器移植への理解と移植手術の普及に尽力するが、西欧とは異なる死生観や倫理観の壁は厚く、医療現場の体制の改善や意識改革は困難で無力感や所在のなさに苛まれる。また、プライベートでも屋久島で知り合った迅と同棲を始めるが、お互いが使う時間のズレからくるコミュニケーションの問題に心を痛めていた。そんななか、心臓疾患を抱えて入院していた少女・瞳の病状が急変し……。
河瀨監督はこれまで、「あん」(2015)ではハンセン病を抱える女性、「光」(2017)では視力を失っていく男性、「朝が来る」(2020)では特別養子縁組の夫婦を取り上げ、社会的偏見や喪失の中で他者との関係性を通して救われる「愛のかたち」を描いてきた。本作でも、深い人間ドラマを通じて命と愛の意味を問いかける。
このほど、主人公コリー役のビッキー・クリープスに続く全キャストが発表された。コリーが屋久島で出会う青年・迅役を寛一郎、最愛の息子を失っためぐみ役を尾野、元捜査一課の刑事で現在は弁当屋として過ごす亮二役を北村、ドナーとなる少年の父親役を永瀬、母親役を早織、心臓病を患う久志の母親・由美役を岡本、小児病棟に入院中の瞳の母親・裕子役を松尾翠、移植コーディネーターの浜野役を小島、小児科医・平坂役を平原テツ、迅の父親・英三役を利重剛、母親・幸江役を中嶋が演じる。錚々たる名優が揃うなか、河瀨監督がオーディションで見出したふたりの子役、久志役の中村旺士郎、瞳役の中野翠咲の演技にも注目だ。


さらに、2種類のメインビジュアルが公開。メインビジュアルAは、主人公のコリーが光が差し込む森の中の水辺で耳に手を逆さにあてている姿を収めたもの。いつも聞いている音が違う方向の音を拾う瞬間、まったく違った感覚が鼓膜に響き始め、新しい扉を開いた彼女の穏やかな表情に未来への希望が垣間見える。メインビジュアルBでは、コリーが心臓疾患を抱える子どもの手を握る場面と、神の島と呼ばれる世界遺産・屋久島の神秘的な原生林を捉えたもの。“医療”と“神秘”のイメージ写真を組み合わせることで、それらもまた繋がりを持ち始める本物語の多層的な構造を具現化している。
「たしかにあった幻」は、2026年2月6日に東京・テアトル新宿ほか全国公開。
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