堺雅人&井川遥、「平場の月」で中学生時代を演じた若手2人を絶賛「心が洗われました!」
2025年10月29日 22:15

第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみの小説を堺雅人主演、井川遥共演で映画化した「平場の月」の完成披露試写会が10月29日、東京・イイノホールで開催された。堺、井川、坂元愛登、一色香澄、中村ゆり、吉瀬美智子、椿鬼奴、大森南朋、土井裕泰監督が舞台挨拶に立った。
本作は中学時代の同級生が時を経て再会し、離れていた歳月を埋めながら心を通わせるという物語。堺が演じるのは等身大の主人公・青砥健将役で、8年ぶりの映画主演となった。井川は青砥が中学生時代に想いを寄せていた葉子を演じた。

堺はまず、中学生時代の青砥と須藤を演じた坂元と一色を絶賛し「本当に若いっていいなと思いました」と語り「また、僕は撮影しながらも、原作を読んだ時も、あとからいろんなことを思い出す物語だなと思いました。あれって何だったんだろうと思う瞬間があとから波のようにじわじわくる。本当に素敵な物語です」と本作の魅力を語った。

堺とはドラマ「半沢直樹」以来の共演となった井川は「今回、2人きりの撮影が多くて。ロケが本当に寒くてよく2人で体操をしていました」と語ると、堺も「井川さんがいろんな体操を教えてくれるんです。バリエーションが無限にあって」と感心する。井川もそれを受け「すごいんです、堺さん。一緒にやった数日後『見て!こんなに足が上がるようになったよ』と言われて(笑)。私たち世代の作品なので、体をお互いにいたわりあいながら撮影しました」とほほ笑んだ。
また、井川は「最近は、誰かを支えたりする母親役などが多かったけど、本作では1人の女性として恋をする役で、堺さんと心を通わせていい時間を過ごさせてもらいました。また、若い2人も良かったです」と堺同様に若い2人を称賛する。

本作の撮影は、中学パートを先に撮ったそうで、青砥役の坂元は「僕はすごいプレッシャーもあったのですが、現場に入って香澄ちゃんが演じる須藤を見たとき、何も考えず、そこにいる須藤から感じることに集中するだけで、自分の中の青砥ができあがっていく感覚がありました」と語る。
すると堺が「僕の出演作品をすごく調べてくださって、言い回しとかをものすごく準備をした上で、現場では全部それをやめたんだよね?すごいね!」と感心すると、坂元は「僕がそれをやると大人っぽくなっちゃったりするので、ちゃんと意識しすぎない程度に意識してやりました」と役作りについて述べると、堺は「かっこいい!」とひたすら坂元を褒め称える。

若き須藤役の一色も「愛登さんが全力で青砥を演じてらっしゃったから、私も須藤を演じられたので、私のほうが感謝しています」と互いに称え合う。堺はそれを受け「今のお二人のコメントで、心が洗われました。僕も慢心せず、ちゃんと準備をして、共演者に集中して、邪心なくやらなきゃと思いました」と襟を正す。
また、土井監督と堺は、早稲田大学演劇サークルの先輩後輩という間柄で、今回は念願の初タッグ作となった。土井監督は「だから今回ご一緒できて良かったです。堺さんは、大河ドラマなどで、歴史上の人物を演じられることが多いけど、今回は本当にどこにでもいる普通の男の役。でも、ここまでちゃんと真剣にかつ誠実に役と向き合うのか! と、その姿を見て感銘を受けました。とても楽しかったです」とうれしそうに語った。


そして須藤の妹役を演じた中村は、堺と井川とは初共演だったそうだが「本当にお二方とも細かいところに気づいてくださって、すごい優しくほめてくれるんです。それは先輩から私自身も見習わなければいけないと思い、すごく学ばせていただきました」と堺たちに感謝する。青砥の職場での同僚を演じた鬼奴は、劇中でかなり重要な台詞を話す役どころだそうで「私が一番、驚きました。さらっと言うのですが、そこもリアルな気がして。これから観る方は、ああ、これか!と気づいてほしい」と自分の役をアピール。

青砥の元妻役を演じた吉瀬は、井川とはプライベートで仲が良いそうで「共演は初めてだったので、こうやってここで話すのが変な感じです」。演じた役柄については「全集中をして、視線を意識しました」と振り返った。すると堺は「奥さんが吉瀬さんで恋人が井川さんなんて、すごい世界です。ありがたいなと」とうれしそうな笑みを浮かべた。

また、青砥たちの学生時代の同級生を演じた大森は「撮影は非常に楽しくて。大人の身につまされる世界がうごめいていて、映画としてはそこが素敵なところですが、同級生たちのシーンでは、グズグズ楽しくやっているので、そこを楽しみに」と満面の笑顔でアピール。土井監督も「毎日、こういう撮影だったらいいなと思うくらい、見ているだけで楽しかったです。50歳くらいの男が集まったらこういう感じかなと」と撮影を振り返った。

最後に堺は「じわじわくるので楽しんでいただけたらと」と繰り返したあと「本当に素敵な曲(主題歌)を書いてくださった星野源さん、原作者の朝倉さん、(ロケ地の)朝霞のみなさんにもありがとうございますとご報告したいです」と感謝し、舞台挨拶を締めくくった。
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