性別適合手術をめぐる裁判を描く「ブルーボーイ事件」 注目の漫画家・新庄花純による冒頭20分のコミカライズ披露
2025年10月24日 13:00

かつて日本で実際に起こった、性別適合手術(※当時の呼称は性転換手術)をめぐる事件をもとに描く映画「ブルーボーイ事件」から、「緩んだ弦のための祈り」で知られる新進気鋭の漫画家・新庄花純氏が、冒頭20分を漫画に落とし込んだコミカライズがお披露目された。
(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会
(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会1965年、オリンピック景気に沸く東京で、街の浄化を目指す警察は、街に立つセックスワーカーたちを厳しく取り締まっていた。しかし、ブルーボーイと呼ばれる性別適合手術を受けた人々の存在が、警察の頭を悩ませていた。そこで警察は、生殖を不能にする手術は「優生保護法」(※現在は母体保護法に改正)に違反するとして、ブルーボーイたちに手術を行っていた医師・赤城(山中崇)を逮捕し、裁判にかける。
同じ頃、東京の喫茶店で働くサチ(中川未悠)は、恋人・若村(前原滉)からプロポーズを受け、幸せを噛み締めていた。そんなある日、弁護士・狩野(錦戸亮)がサチのもとを訪れる。実はサチは、赤城のもとで性別適合手術を行った患者のひとり。赤城の弁護を引き受けた狩野は、証人としてサチに出廷してほしいと依頼する。
(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会
(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会コミカライズは、証言台に立つサチの印象的な姿から始まる。性別適合手術を受け、息をひそめるように暮らしていたサチ。しかし、狩野の依頼を受け、サチのささやかな生活は一変する。
作画を担当したのは、webアクション(双葉社)が注目作品を選ぶ第2回アクション月例漫画賞にて、「緩んだ弦のための祈り」が入選した新庄氏。同作では戦後の日本にて、マイノリティ同士の理解や問題解決の難しさが、現代社会にも通ずる問題として描かれている。そんな新庄氏の作品と、戦後の日本で性的マイノリティとされていた人々が、裁判の証人として取り沙汰されることになったブルーボーイ事件を題材にした本作との共通点を踏まえ、コラボレーションが実現。昭和漫画を彷ふつとさせるようなタッチで、本作のレトロな雰囲気が表現されている。
(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会このほど公開されたのは、最初の6ページまで。サチが裁判と関わっていく、本編冒頭の部分を描いた全ページは、公式X(@blueboy_movie)で公開される。
「ブルーボーイ事件」は、トランスジェンダー男性であるというアイデンティティを反映した独創的な作品づくりで国内外から大きな注目を集める飯塚花笑監督(「世界は僕らに気づかない」)がメガホンをとった。11月14日から全国で公開。
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