第17回京都映画企画市優秀映画企画決定! “期待超える面白さを一番映像化できる可能性感じた”と犬童一心監督
2025年10月7日 20:00

第17回京都映画企画市の企画コンテストが10月4日にハートピア京都で開催され、審査の結果、緑茶麻悠氏と佐伯龍蔵氏(監督・脚本)の企画「語り薬帖」が優秀映画企画に決定した。
京都府の西脇隆俊知事が開会の挨拶を行い、続いて一次書類審査を通過したファイナリストであるエハラ・ヘンリー監督が「Silver Beach シルバービーチ」、ヘフェリン・優美プロデューサーとヘフェリン・ケビン監督が「椿の供え」、井上朝陽監督が「人斬り浅右衛門の弟子」、永岡俊幸監督が「藍花のころ」、そして緑茶氏と佐伯氏がそれぞれプレゼンして、犬童一心氏(映画監督)、矢島孝氏(松竹プロデューサー)、和田隆氏(映画評論家)が審査を行った。
優秀映画企画に選ばれた「語り薬帖」(かたりぐすりちょう)は、江戸時代初期を舞台に、「薬」そのものを描くのではなく、心と体がどのように回復していくか、自分自身を信じ、他人を信じて支え合えるか、「人間がどのようにして生き直すのか」という静かな問いかけを描く物語。
緑茶氏は「昨年のコンテストを観覧して、自分でこの場所に来たいと思い、必死に企画を考えました。想いを乗せ全身全霊で挑みました。パイロット版を楽しい作品にしてから長編化を実現したいです」と述べ、佐伯氏は「自分たちはひたすら熱量で突っ走るタイプですが、予算など映画の外枠の部分なども具体的に考えて、素晴らしい時代劇を創っていきたいです」と抱負を語った。
犬童監督は「本日のコンテストまで進んだ5件は、映画として面白くなりそうだと書類選考時に感じた企画です。書類選考時の印象から、本日のプレゼンを聞いて、企画の設定などの疑問が晴れて、具体的に映像化したらさらに面白くなると思われる企画、我々審査員の期待を超える面白さを一番映像化できる可能性を感じた企画を選出しました」などと総評を述べた。

また当日は、第16回優秀映画企画「引かれ者の小唄」のパイロット版がお披露目され、栗本慎介監督と脚本の島村隆氏が舞台挨拶に登壇。2023年度のファイナリストでの出場に続き24年度の2度目の挑戦への過程や、パイロット版映像制作時の松竹京都撮影所内での撮影や殺陣などについて語った。
「京都映画企画市」は、時代劇の拠点である京都の優位性を活かし、京都から若手クリエイターを世に送り出すことを目的とした、時代劇・歴史劇ジャンルの映画企画コンテスト。優秀映画企画には、長編劇場公開につなげるために350万円相当のパイロット版(短編)映像制作の権利が付与され、京都での撮影、京都太秦の撮影所の協力とアドバイスにより制作を行う。特定非営利活動法人映像産業振興機構(略称:VIPO)と京都府が主催。
なお、2016年度の優秀映画企画としてパイロット映像を制作した蔦哲一朗監督「黒の牛」が、国際共同製作を経て、本企画市の優秀映画企画から初長編化を果たした。24年度の第37回東京国際映画祭<アジアの未来>部門にてワールドプレミア上映され、第49回香港国際映画祭(2025)では最高賞となるFirebird Awardを受賞。満を持して2026年1月に劇場公開される。
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