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TVアニメ「SPY×FAMILY」フォージャー家座談会 江口拓也、種﨑敦美、早見沙織、松田健一郎が語る、シリーズが続く醍醐味と“変わらなさ”の魅力

2025年10月1日 19:00

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画像1(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

あの家族が帰ってくる―― テレビアニメ「SPY×FAMILY」シリーズは、凄腕スパイの〈黄昏〉扮するロイド・フォージャー(CV:江口拓也)、超能力者の少女アーニャ・フォージャー(CV:種﨑敦美)、殺し屋のヨル・フォージャー(CV:早見沙織)、未来予知の能力をもつ犬ボンド・フォージャー(CV:松田健一郎)が、それぞれの正体を隠し普通の家族を装ってすごす姿が描かれる。
 2022年にテレビアニメ「Season 1」、23年に「Season 2」が放送、23年12月にはオリジナルストーリーの「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」が公開され、10月4日から待望の「Season 3」がスタートする。

フォージャー家のキャスト4人に、シリーズが続くことの醍醐味と変化、続くなかでも変わらないことをテーマに話を聞いた。(取材・構成:五所光太郎/アニメハック編集部)

■シリーズが長く続く醍醐味
画像9(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――テレビアニメ「SPY×FAMILY」は長く続いているシリーズです。そうした作品に参加されての醍醐味を聞かせてください。
江口:シリーズが長く続くと、共演する方々や現場の皆さんとずっとご一緒できるという楽しさやうれしさがあるのはもちろん、自分のなかではキャラクターへのアプローチが変わってくると感じています。最初は0からキャラクターの空気感をつくりあげるのにてんやわんやするところがありますが、シリーズが続くとそこが地続きになるんですよね。一回つくったものに関してはあまり考えなくてよくなるというか、また違ったアプローチを試すチャンスが増えるんです。そうすると、0からでは考えつかなかったところにたどりつけるかもしれないんですよね。
 声優って台本をいただいてから収録までの期間が、テレビアニメの場合ですと1週間前に台本があったらありがたい、という感じなんですよ。一方、舞台や実写ドラマの場合は、くわしくは分からないですけど、例えば1カ月や2カ月の間、何回も稽古をして、本番でも同じシーンを何回も演じることで(キャラクターの)見え方が変わってくるみたいなところがあって、やっぱりすごいなと思うんです。アニメの収録では、そんなふうに時間をかけて何度も演じることはできないのですが、シリーズが長く続くと、まれに「あのシーンをもう一度演じてください」みたいなことがあって、そうすると最初のときとはちょっと違ったアプローチでやってみようかなと思うときもあります。もちろん、大きく変わってしまうとよくないこともあるんですけど、自分なりの遊びのようなものを入れられたらなと思うときもあって、長く続くとそういうことにトライできるチャンスがあるのもうれしいところです。
――フォージャー家の種﨑さん、早見さん、松田さんと長くご一緒されて、チームワークも強まっている感じでしょうか。
江口:チームワークはかなり感じますし、現場の空気感が本当によくなっている実感があります。4人とも……とくくっていいか分かりませんが、僕らは4人ともおとなしいほうで、アフレコ以外の時間はけっこう静かにしているんですよ。僕自身そういうタイプなのですが、特に話をしなくてもそこに流れる空気感が回を重ねるごとに安定しているなと感じています。
画像3(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――種﨑さんは長く続くシリーズの醍醐味について、どのように感じられていますか。
種﨑:私が声優をやっていて、いちばん悲しく感じるのが基本1クールの短い期間でみんなとさよならしなきゃいけないことです。完成した作品は永遠ですがその現場自体は“終わり”になっちゃうのが耐えがたくて――ま、耐えてきてるんですけど――ほんとにそれがいちばん悲しく感じるので、そうでない作品のありがたさよ……といつも思っています。いったん終わりでも、次もある「あ、また会えるんだ」というといううれしさのなかで終われる。長く続くシリーズは本当にありがたいですし、より思い入れも強くなりますし……(少し間があって)叶うなら、一生終わらないでほしい(笑)
一同:(笑)
種﨑:死ぬまでやらせてほしいって、いつも思っています。
画像10(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――ありがとうございます。早見さんは、いかがでしょう。
早見:自分は新しい現場に参加するのに、けっこう緊張するほうなんですけど、「SPY×FAMILY」の皆さんとは、もう本当に長く一緒にいろいろな出来事を経験させていただいていますので、過度に緊張せず、リラックスした気持ちで現場に向かうことができています。アフレコはもちろん、みんなで1時間の番組の撮影があっても「SPY×FAMILY」のメンバーだから安心できるという気持ちで臨めて、回を重ねるごとにその思いは強くなっていっています。
画像4(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――松田さんは、ボンドが登場する「Season 1」の途中まではナレーションのみの参加でした。ナレーションは、作品を俯瞰で見るお立場でもあるのかなと思います。
松田:「SPY×FAMILY」のナレーションって実はそこまで出番がないんですよ。ナレーション以上にしゃべるのがロイドで、ナレーションは冒頭の説明とたまにツッコミのように入ってくるひと言が多くて。ボンドが登場する前は、ナレーションをやりながら早くここに混ざりたいなと思いながらお三方のチームワークがとれてきているのを外側から見ている感じがありました。長く続くありがたさで言いますと、ちょっと生々しい話になりますが、(少し小声で)生活が助かるなっていうのがあります(笑)
――たしかに現実的な話としてそうですよね。
松田:ちょうどテレビアニメ「SPY×FAMILY」がはじまったとき、いろいろなレギュラーやら何やらが終わって、ぽつんとエアポケットのように仕事のない時期だったんです。そんなこともあって、シリーズが長く続くことは生きていくうえでの糧(かて)になるというか、非常に希望になる。そんなふうに感じております。
■「なろう」と思わなくてもスッと入っていける
画像14(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――キャラクターと長くむきあうことで、演じ方などが変わってくる部分はあるのでしょうか。
江口:自分自身の印象としては、何か演じ方が変わったというのは分からないんですよね。現場で皆さんと収録したときに、どういうセリフのキャッチボールをしてつくっていくかみたいな部分が大きいのかなと思っています。毎回たくさんのキャストが集まることによって生まれる全体の空気感も大事で、それによって今回はこういう“色”になったみたいな。今回はどういう“色”になるのかなと楽しみにしながら現場にきている感じです。
 ロイドはある意味、あまり変わらないところが特徴で、そのうえで変化をだしてもいいところがあるのかなと自分では思っています。原作漫画を読んでいても、だんだんとロイドの表情が豊かになっていっている印象があって、この部分の変化はアーニャの影響が大きいのかなとか、演じていて「あ、この音をだせるようになったかも」みたいな発見は、長く続けているなかで感じています。例えば、最初の頃だったらださないようなコメディ風の大人っぽいアプローチや心の動きのようなものですね。特にコメディ要素については、ロイドがしっかりした部分を担っているからこそ、ギャグっぽい攻め方ができると遊びのようなものがでてきて楽しいなと思っています。
種﨑:自分では変わっているつもりはないのですが、アーニャと一緒にすごしていたら自然と変わってくるなと感じたことがあります。「Season 3」の収録がはじまる前に「Season 1」の最初の頃の話数をランダムに見てみたのですが、その頃のアーニャってどこかよそゆきなんですよね。フォージャー家にきたばかりで、アーニャ・フォージャーになりたての頃と今とでは全然違うので、変えようと思っているわけではないのに自然と変わっているんだなと思いました。
 外にでてくる音としても変わっていますし、自分のなかに積み重なっている思いもあるんだなと収録の途中で気づいたときがあります。「Season 3」で久しぶりに「はは」から「アーニャさん、おかえりなさい」ってセリフを聴いたとき、泣くシーンでもないのに「え……泣く!」と心の中で感極まってしまって(笑)。「『はは』の声だ、早くおうちに帰りたい」と自分自身がより強く思い、「アーニャきかんした」と返しました。具体的にアーニャが早く帰りたいと思ったシーンではないのですが、私自身がそう感じたということはアーニャも無意識にそう感じている部分はあるだろうと勝手に思っています。
画像7(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
早見:ヨルさんの芯の部分みたいなものは、たぶん子どもの頃からあまり変わっていないだろうなと思っているんです。ただやっぱり「Season 2」の豪華客船編で、彼女自身が何を大事にして、どのような思いで生きていくのかを、あらためて自分の中で言葉にし、見ている人にもはっきり伝わったことが、個人的にもすごく大きかったなと思っています。
 弟のユーリを養うために殺し屋という仕事を選んで家族2人で生きてきたヨルが、フォージャー家というもうひとつの家族を得て、血のつながりとか関係なく、すごく大事な人とのつながりが家族なのだと豪華客船編であらためて思うヨルさんがいる。自分にとってもたしかな軸になりました。
 私自身も、フォージャー家の皆さんと収録を重ねることで心の扉が開いていくような実感があります。フォージャー家として収録できているんだとというありがたみや積み重ねを「Season 3」の収録では特に感じている今日この頃です。
画像8(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――松田さんは、他のインタビューでボンドの鳴き声の「ボフ」はいろいろなやり方を試されていると話されていました。
松田:最初は、あの「ボフ」を言うのにもけっこう苦労していた気がします。なかなかボンドっぽくならないというか、自分がつくってきた芝居とはちょっと違うものを現場では求められて、「もっと『ボフ』って言っちゃっていいのでは」という話から今のようになった感じです。種﨑さんと同じように僕も最初の頃の「ボフ」を聴くと全然違って聴こえて、でもそれがフォージャー家と初めて出会ったボンドの「ボフ」なんだろうなと思っています。回を重ねるごとに、いろんな「ボフ」がだせるようになってきて、最近は家でひとりにいるときもたまに「ボフボフ」言っていることがあります(笑)。それぐらい「SPY×FAMILY」やボンドという存在が自分の生活の一部になっています。
 ボンドを演じるとき、収録現場では江口さん、種﨑さん、早見さんの後ろにいることが多いんですけど、マイク前でしゃべっている皆さんは本当にフォージャー家にしか見えないなって思います。それぞれ本当にキャラクターが重なってみえて、これは僕が感じた印象ですが、3人とも役に憑依するというか、すごく役に寄りそってお芝居をされている感じがあるんです。だからこそ、長く続いて自然に演じられるとなったら“自然そのもの”になる。最初の頃は僕もふくめて、演じているほうも「なろう」という気持ちがどこかにあったのかもしれませんが、今はもうそう思わなくても自然とスッと入っていける。「Season 3」の収録をしながら、そんなふうに感じています。
■“変わらなさ”を安心して見てほしい
画像11(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――「Season 3」の収録で印象的なことがありましたらお聞かせください。
江口:毎話思うのですが、キャストの人数のボリュームがすごいです。
種﨑:今日の収録も新しい予備の椅子が増えて収録スタジオがこんなに人であふれるのを初めて見ました。
江口:いろいろな人のアプローチをひとつにまとめられる瞬間にいられるって、本当にありがたくて贅沢なことです。人の数が増えるだけ緊張感は増しますが、皆さんの声を聴くといろいろな感情やメロディのようなものが感じられて楽しいなと思います。「Season 3」はそうした人のうずのなかにあって、兼ね役をやったり、ガヤでみんなでいろんなことを言いましょうとか、そうしたひとつひとつが面白いなと感じています。
松田:「Season 3」は、放送前に話すとネタバレになってしまう要素がちょくちょくあるんですよね。
早見:大事な新キャラクターもけっこう登場して、原作の遠藤(達哉)先生もお忙しいなか可能なかぎりアフレコ現場にいらしてくださっています。遠藤先生が収録全体の様子を見てくださっていると、私たちとしてはすごく安心感があります。
画像12(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
種﨑:新しいキャストの方だけでなく、おなじみのキャラクターの見どころも多いです。「Season 3」ではロイドの過去が描かれるのですが、それに関連して元々好きだったモジャモジャ(フランキー・フランクリン/CV:吉野裕行)のことがさらに大好きになりました。くわしいことは言えないのですが……。ロイドの過去も大きな見どころですが、ロイド以外のキャラクターにも注目して見てもらえるとうれしいです。
松田:「Season 3」にはダミアンのお母さま(メリンダ・デズモンド)という重要キャラクターが新たに登場するのですが、そのキャラを演じられる方に自分はとてもビックリしました。「完璧に仕上げられてる…やっぱりこの方はすごい」と、収録現場の後ろで拝見しながらちょっと感動的な気持ちになってしまいました。今回、メリンダさんのセリフも聴いて「うーん、感激」って(笑)。放送を待っている皆さんも、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
早見:私も原作を読んでいるときから、その方の声で脳内再生されていました。ベストな方がキャスティングされたのだなという感じでした。
松田:メリンダさんはヨルさんと関わることが多いのですが、その方と早見さんの芝居のやりとりが素晴らしいんです。「俺は今とても良いものを見ている!」とひとりで感動していました。
画像15(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
――最後に江口さんからひと言お願いいたします。
江口:魅力的な新キャラクターが加わり、今いるキャラクターの知られざる面も見えてくるのが「Season 3」の見どころだと思います。それとは別に、僕はフォージャー家が集まったときの変わらなさが好きで、いつも「やっぱり変わらないっていいなあ」としみじみ感じています。できることなら変化もなく、ただただ平和にすごしたいって、たぶん誰しもが考えることだと思うのですが、「SPY×FAMILY」でそれを見せてくれるのは安心できるなって。そうした“変わらなさ”も安心しながら見ていただけたらなと思っています。
ディズニープラス
劇場版 SPY×FAMILY CODE: White
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