のん、撮影最終日にサプライズで駆けつけた吉永小百合に「かっこいい!と感動しました」
2025年9月24日 21:00

女性として世界で初めてエベレスト登頂に成功した登山家・田部井淳子の人生を映画化した「てっぺんの向こうにあなたがいる」の完成披露試写会が9月24日、都内で開催され、上映前の舞台挨拶に吉永小百合、佐藤浩市、天海祐希、のん、木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずき、阪本順治監督が登壇した。
田部井さんをモデルにした主人公・多部純子を演じた吉永は、映画のお披露目の日を迎え、改めて2016年に亡くなった田部井さんと家族への感謝を口にする。生前の田部井さん本人と顔を合わせた際の思い出を述懐。「本当に明るくて前向きな姿勢にビックリしましたし、『こんなふうに生きられたらどんなにいいだろう。私も淳子さんのようにこれから歩いていきたい』と思いました。その力、決断力は、山に登る時も必要だったと思います。淳子さんのように『一歩一歩前へ』という言葉を忘れないで前に歩いて行けたらと思っております」と言葉に力を込める。

佐藤は、純子を支え続ける夫の正明を演じたが、吉永と夫婦を演じるにあたり「僭越ですが、劇中のご夫婦がそう呼び合っていたように『撮影期間だけ“お母さん”と呼んでもよろしいですか?』と吉永さんにお願いしたら、吉永さんはジョークで『私、子どもがいないんで』と返されて『そういう意味じゃなくて!』と(笑)。撮影中は『お父さん』『お母さん』と呼び合えて、安心して撮影を終えることができました」と現場でのエピソードを明かした。
純子の盟友にして相棒の悦子を演じた天海は、吉永とは3度目の共演。吉永は「私にとって親友以上の力強い存在で、いつも頼っています。これからもチャンスがあったらぜひご一緒させていただきたいです」と劇中の純子と悦子以上の揺るぎない信頼を口にするが、天海はこの吉永の言葉に「泣いちゃうからやめて!」と感激の面持ち。「小百合さんと一緒したいという方はたくさんいらっしゃると思いますが、3回もご一緒させていただき、こんなにありがたいことはないです。大事に、大事に1シーンずつ演じました」としみじみと語っていた。

純子の青年期を演じたのんは「今回、『田部井さんに見えなきゃいけないけど、吉永さんの青年期にも見えなきゃいけない』と阪本監督に言われました」と明かし、「吉永さんの持つ瞳の引力をちょっとでも、一瞬でも出せたらいいなと思って表現していました」と力強く語る。富山での撮影最終日には、現場にサプライズで吉永が駆けつけたという。
のんは「プロデューサーさんから『吉永さんからいらっしゃるというご連絡をいただいたけど、来るのがややこしい場所なので、お気持ちだけいただきますというやり取りがありました』ということを聞いていたんですが、撮影が終わる時に吉永さんがおひとりでいらっしゃって、現場のみんながワーッとテンションが上がって報われた気持ちになって『かっこいい!』と感動しました。吉永さんが『おつかれさま』とハグしてくださり、チョコレートをくださったんですが、格別においしくて本当に幸せでした」と嬉しそうに明かした。吉永は「ずっと前から行きたいと思っていたんですが、どうしても東京でやらなくてはいけないことがあって…。でも(富山の現場が)雪が降って大変だという知らせを聞いて、何としてもと思って新幹線に飛び乗りました」と語り、会場は温かい拍手に包まれた。

本作は第73回サン・セバスティアン国際映画祭でも上映されたが、現地での反響の大きさを目の当たりにした阪本監督。当初は「まず日本のお客さんに伝わるかどうかが一番大事」と考えていたそうだが「(サン・セバスチャンで)田部井淳子さんという方が世界中に知られている方だということを再確認しました。登山家がいない国はないと思うので、田部井淳子さんを認知している国全てにこの映画を広めていってほしいと思います」と“世界”を見据える。
吉永さんは、本作の制作の裏話として、映画化の権利が当初はアメリカにあったことを明かし、「監督と『田部井さんの映画がつくりたいね』と話をして待っていたら、(映画化の権利の)期限が切れて、何とか企画が成立して、このような形になりました。本当にラッキーですし、天国から淳子さんが応援してくださっていたんじゃないかと思っています」と感慨深げに語った。
「てっぺんの向こうにあなたがいる」は10月31日より公開。
(C)2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会
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