山田洋次×倍賞千恵子×木村拓哉「TOKYOタクシー」“たった1日の旅”の瞬間を切り取った場面写真を初公開
2025年9月4日 12:00

山田洋次監督の91本目となる最新作で、倍賞千恵子と木村拓哉が共演する「TOKYOタクシー」から、主人公たちの“たった1日の旅”の瞬間などを捉えた場面写真が初公開された。
本作は、2022年に日本でも公開しヒットしたフランス映画「パリタクシー」を原作に、昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市東京を舞台に、人生の喜びを謳いあげる、感動のヒューマンドラマ。
タクシー運転手の宇佐美浩二(木村)は、ある日85歳の高野すみれ(倍賞)を東京・柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。人生の終盤を迎えたすみれは、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで人生のターニングポイントとなった思い出の場所に寄り道することに。タクシーで旅を共にするうちに次第に心を許したすみれは、初対面の浩二に、喜びと悲しみを織り交ぜた壮絶な人生を語り始める。そんな“たった一日の旅”が偶然出会った二人の心、そして人生を大きく動かしていく。
(C)2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会
(C)2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会場面写真は、“ただの送迎”だったはずの道のりが、やがてすみれと浩二にとってかけがいのない“たった1日の旅”へと変わっていく様子が写し出されている。紫のコートにサングラスをかけおしゃれをするすみれだが、タクシーから外の様子を眺める表情を捉えたカットからはどこか物寂しさが滲んでいる。一方、浩二が険しい表情を浮かべながらハンドルを握るカットからは、仕事や家のことで悩みながらも家族のために働く父親としての哀愁が漂っている。そんな二人がレストランで食事をするシーンや、イルミネーションに囲まれた街中を笑顔で楽しそうに歩くシーンも切り取られ、二人にとってかけがえのない特別な一日となったことが伝わってくる。
(C)2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会また、浩二の妻・薫と娘・奈菜が楽しそうに笑顔をこぼすカットも披露。一人娘の奈菜は憧れの音大の附属高校に進学したいという夢を持っているが、その裏で浩二と薫は高い学費を払うため家計のやりくりに四苦八苦する…という、山田作品らしい家族愛と人情にあふれた温かい物語を予感させる。
(C)2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会そんな本作は、物語の多くがタクシー車内の会話劇で進んでいく。タクシー運転シーンのロケ撮影は、山田組らしく「男はつらいよ」シリーズの寅さんが生まれ育った柴又から始まった。すみれと浩二の旅のスタート地点でもある柴又帝釈天での撮影では、テストから木村本人がタクシーの運転を行い、本番も一発OK。二人の旅路は誰もが知る東京の名所を巡っていくが、車内シーンの多くは渋滞が多発する東京の交通事情を鑑みて、車窓の風景を映したLEDパネルの中にタクシーを置いて撮影し、本物さながらの映像を実現するVP(バーチャルプロダクション)という技術を採用。劇場公開作品91作目にして、いまなお新しい撮影スタイルに挑み続ける山田洋次監督にも注目だ。
「TOKYOタクシー」は11月21日公開。
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