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⼤阪芸術大学の授業で学生たち×プロが映画製作! 次世代のクリエイターを育てる画期的なプロジェクトをご紹介

2025年8月28日 15:00

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学⽣たちが映像業界のプロとタッグを組んでドラマや映画を作る「産学協同プロジェクト」とは?
学⽣たちが映像業界のプロとタッグを組んでドラマや映画を作る「産学協同プロジェクト」とは?
(C)大阪芸術大学

⻄⽇本最⼤級の総合芸術⼤学として知られる⼤阪芸術⼤学の映像学科での取り組みとして、学⽣たちが映像業界のプロとタッグを組んでドラマや映画を作る「産学協同プロジェクト」で製作された映画「メイソウ家族」。この記事では、本作で11作品目となる同プロジェクトの歩みとその挑戦に迫る。あわせて、撮影現場の様子が垣間見えるメイキング予告編第2弾(https://youtu.be/1SrbpsLG3-c)とメイキング写真8点も披露された。


■プロとともに映画製作へ 学びと挑戦の場
画像2(C)大阪芸術大学

「産学協同プロジェクト」は、学生が撮影・録音・照明・編集など映画製作の全ての工程に携わり、プロのスタッフと同じ目線で作品づくりを体験できる授業。撮影現場での経験を通じて技術を習得するだけではなく、完成後には「製作研修Ⅱ」という授業を通じて、作品が劇場で公開されるまでの流れや宣伝業務などを実践的に学ぶ。「自分たちが手がけた作品を実際に社会へ届ける」経験は、学生にとってかけがえのない学びとなり、次世代の映像クリエイター育成の場として、意義深い取り組みとなっている。


■約30年の歩み テレビから映画へ
画像3(C)大阪芸術大学

同プロジェクトの始まりは、1996年。大学院生の「卒業制作を広く公開したい」という声をきっかけに、名匠・中島貞夫との相談の下、テレビドラマ形式での映像制作がスタートした。KBS京都・サンテレビ・テレビ神奈川の3局との共同制作を通じて、学生たちは本格的な制作現場を体験。2003年度以降は毎年、同じ枠での連携が続き、当時「大学とテレビ局による産学協同番組制作」は全国でも初の試みとされた。

画像4(C)大阪芸術大学

その後、08年に同プロジェクトは大森学科長へと引き継がれ、教員が監督を務め、学生がスタッフとして授業に参加する体制が整った。以降も定期的にドラマの制作に携わるなか、16年に公開された「大芸大に進路を取れ」をきっかけに、映画製作を開始。以降、21年に「虹の彼方のラプソディ」とほか2作品が、アポロシネマ限定ではあるが、劇場公開を実現させた。

そして25年、本作の製作統括でもある田中学科長のもと、11作品目となる「メイソウ家族」の製作と全国公開に挑むことに。約30年にわたる教育と創造の歩みが、ひとつの大きな節目を迎える。


■3本の学生脚本が原点 「メイソウ家族」とは?
画像5(C)大阪芸術大学
画像6(C)大阪芸術大学

メイソウ家族」のもとになったのは、大阪芸術大学に所蔵されていた学生作の秀逸な3本のシナリオ。それらを在学生たちがアレンジし、「YUI」「MONOS」「UMI」の3編のストーリーとして、オムニバス映画化した。熊切和嘉監督(「658km、陽子の旅」)が「YUI」「UMI」、金田敬監督(「青いうた のど自慢 青春編」)が「MONOS」のメガホンをとった。

映像学科を中心に、放送学科や舞台芸術学科など学科を横断するチームが協力し、プロの俳優陣を迎えて製作。現場では学生が企画段階から主導し、編集・MA(音の調整や収録)・ポスプロ作業に至るまで、プロの技術を肌で学びながら作品を完成させた。


■実践が生む“飛躍”と“つながり”
画像7(C)大阪芸術大学
画像8(C)大阪芸術大学

同プロジェクトの大きな特徴は、実際の製作現場でスキルを習得できるだけではなく、現役のプロとチームを組むことで、学生がひとりの“製作者”として成長し、撮影後の仕上げ工程でも主導的な役割を果たす点にある。「学校で学ぶ」ことと「現場で鍛える」ことを両立する同プロジェクトは、単なる授業の枠を超えた、“プロに直結する教育の場”として注目されている。


【各話のあらすじ】
▽1話「YUI」

ごくありふれた日常を送っているように見える吉田家。しかし、母親の梨恵(戸田菜穂)が作った朝食に手をつけるのは、息子の優輝(高村佳偉人)だけ。娘の由依(三浦理奈)は、梨恵の何気ない一言に腹を立てて食卓から離れ、父親の雅史(永野宗典)にいたっては朝食に見向きもせず、会社へと向かう。そんなある日、優等生だったはずの優輝がペンキまみれで学校から帰宅し、そのまま部屋に引きこもるように。やがて、何とか家族関係を良くしようとしていた梨恵も思わぬ方向へ壊れていく。

▽2話「MONOS」

人類の火星移住計画のニュースを聞き、大喜びで運転する山田恵一(秋庭悠佑)。助手席の吉田由依は「うちの話も聞いてや」と声をかけるが、話を聞こうとしない恵一の態度に不満いっぱい。「家に帰ったら聞いたるわ」と言う恵一に、由依が約束のキスをせがんだそのとき、“なにか”を轢いて死なせてしまう。そこに横たわっていたのは、見たことがない姿をした生物。恵一はそれが数億円の価値をもつUMA(未確認生物)だと確信し、「MONOS」と名付けて自宅へ持ち帰る。

▽3話「UMI」

とある小さな町の中学校に1年間赴任することになった、国語教師の風間隼也(木村了)。そんな彼は、ひとつの不安を抱えていた。それは、何らかの事情で失声症になり、言葉を話せない学生・中江羽美(西岡奏)の個別指導を任されたこと。当初は、普段とは違ったコミュニケーションの取り方に戸惑う風間だったが、筆談を通して羽美の気持ちが理解できるように。一方、羽美も閉ざしていた心が少しずつほぐれていく。しかし、風間は婚約者の家業を継ぐため、町を去ることが決まっていた。

メイソウ家族」は、8月29日に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷、大阪・テアトル梅田ほか全国で順次公開。

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