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「ツイン・ピークス The Return」がNYでマラソン上映 全話、劇場用ミックスで

2025年7月7日 20:00

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リンチ監督がこだわりぬいた“音”を体験できる上映会
リンチ監督がこだわりぬいた“音”を体験できる上映会
写真:Everett Collection/アフロ

デビッド・リンチ監督の最後のTVドラマ作品「ツイン・ピークス The Return」全18話が、米ニューヨークで7月5、6日(現地時間)の2日間にマラソン上映される。米IndieWireが報じた。

MUBIとMetrographが共同で開催。同作で再録ミキサー・音響編集監修・サウンド・音楽監修を務めたディーン・ハーリーは、ポッドキャスト「Filmmaker Toolkit」に出演し、今回のマラソン上映は単に大スクリーンで鑑賞する機会というだけでなく、リンチの意図した「完全な」バージョンを初めて体験できる貴重な機会だと語った。

ハーリーは、「見たつもりでいるかもしれないけれど、まだ見ていないんだ」とリンチ監督の名言を引用。「この作品は劇場用にミックスされていて、僕が本当に興奮しているのは、これこそがリンチの意図であり、彼がこの音で体験したということなんだ」と説明した。

2005年、リンチはハーリーを録音スタジオのエンジニアとして雇った。以降、ハーリーは録音、ミキシング、演奏、ポストプロダクション監修、楽器の手配など何でもこなす、リンチ組の中核スタッフとなった。

ハーリーは、テレビ史上屈指のエピソードと称される「ツイン・ピークス The Return」第8話の制作秘話をもとに、リンチ監督の音量へのこだわりを振り返る。「リンチが『ディーン、音量を11まで上げろ。観客の耳をぶっ壊したい』って叫んでいたのを覚えている。でも僕は、これはテレビ番組なんだけど、大丈夫か?と思った」と告白した。

映画では監督の意図した音をそのまま劇場で鳴らせるが、テレビは圧縮や制限が多く、ダイナミクスが失われやすい。「映画館ではTHXみたいな規格があって、85デシベルでチューニングする。高音用のツイーター、大型ウーファー、20インチの低音スピーカーがそろっていて、空気を物理的に振動させられる。でも、無線イヤホンやノートPCではそれは無理だ。だから、デビッドは『スマホで見るなんてとんでもない』と言うんだ」

リンチ監督は、テレビ放映当時にスタジオで作ったときのような身体的・感情的インパクトが再現されないことに不満を抱えていたという。「たとえばCriterionのリマスターでも、彼はフラットテレビで確認したがる。でも、力が感じられない!といつも怒っていた。彼が言いたかったのは、2インチのスピーカーから出る音では限界があるということだ」とハーリーは明かす。

「ツイン・ピークス The Return」の放送後、リンチ監督はハーリーに対して、全エピソードの劇場用ミックスを指示した。パート1と2はカンヌ国際映画祭で劇場版ミックスが上映されているが、それ以外の回は今回が初披露となる。

ハーリーは「OK、ディーン、リミッター外して、85デシベル基準でやってくれと言われた」と述懐。「これこそ、僕らがあのミックスを作っていたとき、デビッドが夢見ていたものなんだ。彼がスタジオで体験していたそのままの形で、ようやく観客の前に出せる。きっと喜んでくれると思う」

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