結城真一郎 氏の同名ミステリー小説(新潮文庫刊)を映画化した本作は、有名な事件やあらゆるゴシップの“真相”を観衆に「暴露」することで、対価で巨額の投げ銭を得る事が出来る大人気の生配信暴露チャンネル「#真相をお話しします 」が舞台。衝撃の「真相」が次々と明かされていく体感型の「暴露(ゴシップ)系エンターテイメント」映画となっている。大森と菊池の対談は、以下のとおり。
【これまでを振り返って】
菊池:すてきな出会いがたくさんあったなと思います。このお話しをいただいたのは2年前くらいですけど、あのタイミングでなかったら、大森くんとここまで仲良くさせてもらってなかったのではないかって。あれより前でも後でもなくて、良いところにスポっと機会がハマった感じ。わかる?
大森:わかるよ。出会うべく人にはちゃんと出会うんだなっていうのはタイミングとして僕も思いました。ミセス大森とtimelesz菊池って超ポップコーンムービーだと思われると思うわけ。「今流行りの2人が主演やっています!」「客引きでしょ!」と思われてしまうけど、映画の内容が本当にそれをもトリックにできている。より多くの人に見てほしい映画だったから、全部が神がかっていたなと思う。無駄なことが一つもなかった。僕はそれがとても嬉しいんだよね。全部がトリックだった。
菊池:そうだよね。今大森くんとこれを出来たっていうことが、この上なく意味があることだったんだなと思う。だからこそ、最後の「選べ」で急にお客さんが当事者にさせられる感じ、あの説得力が増している気がする。いつの間にか自分たちも当事者になっていた、させられていたということが、唐突じゃなくて。全部がよかったよね。
大森:その「選べ」も、撮影は夏だったけど公開が4月で。ネットって移り変わりが早いから、公開時はSNSの情勢が変わっていると思ったんだ。撮影では5パターンくらい撮ったほうがいいんじゃないの?と話して、5パターン撮ったもん。あとは編集の時に時代の背景に合わせて好きなものを選んでくださいって話したのを覚えてる。そういうことを含めてSNSに関して高い感度をもってやれたことがチームも含めてとてもステキだった。
(C)2025 映画「#真相をお話しします」製作委員会 【映画について】
大森:最後がどうなったのかっていうのは伝えたいメッセージの範疇ではないと思っていて。この映画を観て、映画としてはある側面から語ればとても乱暴な終わり方をする映画でもあるし、でもそれに対する抱きとか、「あれは映画じゃなかった」とか、「すごい考えさせられた」とか、「怖かった」とか、色々な意見があると思うんだけど、この「
#真相をお話しします 」が描きたかったことの縮図が全部起こっている。だから超無敵な映画だと僕は思っていて。どの意見、どの感想、どの評価もこの映画を表している。それが全部正解だし、間違っていることはなにもないし。すごい映画だったんだなと思った。
菊池:大森くんからもあったけど、「客引きだ」とか言われてもそこから成功しているというか。一手目から。
大森:その通り。それがいち表現者としての大事なスキルの一個であって、ちゃんと見てくれている人がいるっていうことは誇りに思っているから、それを「どうぞこの映画のためのトリックに使ってくれ」って僕は思っていた。
菊池:たしかに。それを全部考えてなのか、声をかけてくださったスタッフさんたちには本当に感謝しています。
大森:いいトリックだった。これはやっぱり風磨くんでなかったら桐山は誕生していなかったと思うし、不思議なW主演だったけど、ものすごく大切なW主演だったなって思う。風磨くんと仲良くさせてもらって、「
#真相をお話しします 」を背負っているけど、いち個人としては友達ができてよかったなという機会でした。
菊池:僕もそう思います。大森くんでないと鈴木ではないし。とてもいい経験をさせてもらいました。その出会いが一番大きかったと思う。鈴木と桐山もこんな感覚だったのかな? そこも友達になれてよかったし、リアルでも友達になれてよかったと思います(笑)。
なお、本作は7月に韓国で開催される第29回プチョン国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)のアドレナリン・ライド部門に選出されており、招待上映が決定している。
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