映画「宝島」愛知キャラバンを実施!妻夫木聡が“ラスト”について言及「命の鼓動がドクンと動き出す音が聞こえた」
2025年6月23日 13:00

大友啓史監督(「るろうに剣心」シリーズ、「レジェンド&バタフライ」)がメガホンをとった映画「宝島」の舞台挨拶付き先行上映会(シネマワールド ららぽーと安城)と映画公開記念スペシャルトークショー(スタジアムコート/ららぽーと安城 1F)が6月22日に行われ、大友監督と主演の妻夫木聡が出席した。
原作は、戦後沖縄を舞台に、史実に記されない真実を描き切った真藤順丈氏による同名小説。妻夫木のほか、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太らが共演し、アメリカ統治下の沖縄を舞台に、混沌とした時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を圧倒的熱量と壮大なスケールで描き出す。

“宝島宣伝アンバサダー”として全国行脚することを宣言している妻夫木。6月7日に実施された沖縄プレミアを皮切りに“映画『宝島』全国キャラバン”が本格始動。第2弾の静岡に続き、妻夫木、大友監督が“愛知キャラバン”に参加。21日に「ミッドランドスクエアシネマ2」で、映画イベントである予告上映&宣伝大会が実施。各映画会社が“わが社の映画こそ!”としのぎを削る中、「宝島」からは妻夫木、大友監督が登壇。さらに、翌22日には2025年4月にオープンしたばかりの「シネマワールドららぽーと安城」で観客と密なコミュニケーションを深めた舞台挨拶付き先行上映会、「ららぽーと安城」でスペシャルトークショーを実施した。

舞台挨拶は会場に集まった観客からの生の質問で構成され、映画上映後から舞台挨拶開始までの短い募集時間ながらも約130通もの質問が寄せられた。
まず「見終わった後の涙は、単なる感動の涙ではなく、体の中から熱いものが渦巻いて、何かが湧き上がってくるような涙でした。この今から、目を覚まして、声をあげて、生きていきたい、そう思わされました」という感想が読まれた。妻夫木は「めちゃくちゃいい感想じゃないですか!僕たちが伝えたかったことをまさに言っていただいてグッときちゃいました。ありがとうございます!」、大友監督は、「ヤバい!感動しちゃう」と鑑賞直後の感想に大興奮の様子。
また、「当時の沖縄を再現するにあたり、これだけは伝えたいと思ったことは?」といった質問には、大友監督が「沖縄の人が大切にしたものは何か、何を想ったのかを浮き彫りにするために出来る限り当時の環境を美術も、衣裳も丁寧に再現していく、そこを丁寧に撮りました。当時の人が心の中で思っていたことを、とにかくちゃんと伝えたいという想いで全カット全シーンやっています」と語り、本作にかけた並々ならぬ決意と覚悟を伝えた。

「一番印象に残ったシーンは?」という質問には、妻夫木は少し考えたのち、「やっぱりラストシーンですかね」と答え、「観終わった後に自分の命の鼓動みたいなものがまたドクン、と動き出すのが聞こえたような気がしたんです。これからみんなで生きていこうよとシンプルに思えました。これは観てくれた人には絶対に伝わるはずだと確信が持てた瞬間でもありました」と力を込めて話していた。
最後に妻夫木は、「皆さんの中で宝島という物語がずっと続いていってほしいと思います。そういう映画の力を僕は信じていますし、皆さんの心の中に命の鼓動みたいなものを感じてもらえていたら本当に幸せです」と熱いメッセージ。続いて大友監督は、「この映画をただの映画で終わらせたくないです。この映画に込めたメッセージが一つでも多く伝われば」という言葉で濃密な時間を締めくくった。

舞台挨拶後には、映画館の母店である「ららぽーと安城スタジアムコート」でスペシャルトークショーを開催。愛知には撮影などで何度も訪れているという妻夫木。「愛知にお越しになったことはありますか?思い出や印象などあればお教えください」との質問に、「愛知といえばグルメの場所だと思っていて、いつも色々な所で美味しいものを楽しんでいるんですが、毎回太らないように気を付けてます」と茶目っ気たっぷりに話すと、会場は笑いに包まれた。また、「映画『宝島』はどういう物語なんでしょうか?」と投げかけられた大友監督は、簡単にストーリーを紹介しつつ、「アメリカ統治下の沖縄で生き抜く勇敢な若者たちの青春群像、生き方を追い求める物語です」と答え、大勢の観客にしっかりと魅力を伝えていた。


続いて「本作のオファーを受けた時の率直な感想」を聞かれると、妻夫木は、「本当に嬉しかったです。本作と同じコザを舞台にした作品に出演した時に出会った親友たちの想いを、僕が芝居で伝えていかなきゃという使命感もありました。仲良くしていた人たちと愛した町だったので嬉しかったです」と想いを馳せ、感慨深さをにじませた。
また、お互いの印象を聞かれた2人は、「物腰の柔らかさの中に、骨太さを感じさせる、正に映画俳優。妻夫木君だったらこの作品を最後まで走り切れると思いましたし、走り切ってくれました。感謝しています」と大友監督が感謝を伝えると、「(大友監督は)やっぱり熱い男ですね。その人物として生きることを導いてくれて、信じてくれる」と妻夫木も信頼をにじませた。


イベント後半、MCから「そろそろお別れの時間が…」と告げられると、会場からは「えーーーっ!」と別れを惜しむ大合唱。妻夫木も別れを惜しみつつ、「命は繋がっていくものだと感じます。想いが生きていく糧になる。僕たちは先人たちの想いを糧に生きていかなきゃいけないし、忘れちゃいけないと思います。そんな想いがたくさん詰まった映画『宝島』、ぜひ映画館で観てください」と心からの言葉で応え、「作品の中で生きるグスク達のたくましい、諦めない気持ちが、僕の諦めない力になっています。映画館の大きなスクリーンで、その時代を追体験して欲しいです」と大友監督が最後に言葉を紡いだ。
映画「宝島」全国キャラバンでは、妻夫木、大友監督が、28日に富山、29日に長野を訪れる予定だ。
「宝島」は、9月19日から全国公開。
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