A24、ドキュメンタリー部門を縮小
2025年5月27日 14:00

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」「ミナリ」「レディ・バード」などの話題作で知られるインディペンデント映画会社A24が、ドキュメンタリー部門を縮小し、ノンフィクション部門から5人の従業員を解雇したことが明らかになったと、米IndieWireが報じている。劇映画で高い評価を得てきたA24だが、近年はドキュメンタリー制作にも積極的に取り組んでいただけに、今回の決定はインディペンデント映画界に衝撃を与えている。
報道によると今回の人員削減は、苦戦が続くドキュメンタリー事業において部門全体を維持することが困難になったためだという。ただし、部門責任者のニコル・ストットとドキュメンタリー制作責任者のエミリー・オズボーンは残留し、既に進行中のプロジェクトを継続する予定だ。
A24はここ数年、劇場公開とストリーミング配信の両方でドキュメンタリー作品を手がけてきた。2025年のサンダンス映画祭でプレミア上映された「André Is an Idiot」や、昨年公開の「Look Into My Eyes」などの劇場公開作品のほか、「The Last of the Sea Women」や2部構成のスティーブ・マーティン・ドキュメンタリー「Steve!」、「Amy」「Val」「Stephen Curry: Underrated」「The Deepest Breath」といった配信作品も制作している。
現在も、ビクター・コサコフスキー監督によるコンクリートをテーマにしたドキュメンタリー「Architecton」(2024年ベルリン国際映画祭プレミア上映)や、「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」で注目を集めたフィリッポウ兄弟によるレスリング・ドキュメンタリー「Deathmatch」などのプロジェクトが進行中だ。
関係者によると、A24は今後も他の映画製作者とのドキュメンタリープロジェクトを完全に排除するわけではないが、厳しいドキュメンタリー市場の現状では部門全体を維持するのは困難だという。今回の決定は、浮き沈みの激しいドキュメンタリー業界にとって新たな打撃となる。近年のドキュメンタリー業界は、セレブリティを扱った伝記映画、音楽映画、真犯罪ものに大きく依存している状況だが、これらの作品でさえ劇場での成功例は限られているのが現状だ。
一方で、A24自体の資金力に問題があるわけではない。同社は現在カンヌ国際映画祭で複数の野心的な作品を上映しており、昨日には人気ビデオゲーム「エルデンリング」の映画化を発表したばかりだ。「アナイアレイション 全滅領域」「エクス・マキナ」で知られるアレックス・ガーランド監督が「ウォーフェア(原題)」「シビル・ウォー アメリカ最後の日」に続いてA24と組む予定で、この大作ファンタジーには相当な予算が必要とされる。
インディペンデント映画界の雄として注目を集めてきたA24の戦略転換が、今後の業界動向にどのような影響を与えるかが注目される。
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