大地真央、夢中なことは「仕事とネコ」。「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」公開記念舞台挨拶レポート
2025年5月26日 15:00

大地真央が映画初主演を務めた「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」が5月23日から公開。大地のほか黒谷友香、鈴木砂羽、水上京香、メガホンをとった曽根剛監督は翌24日、東京・新宿ピカデリーで公開記念舞台挨拶に出席した。

大地が演じたのは、日本のファッション界に革命をおこしたデザイナーの草分け的存在のコシノアヤコ。2011年放送のNHK連続テレビ小説「カーネーション」では、その生涯が描かれた。映画では、戦時下を含めた昭和から平成という激動の時代を生き抜いたアヤコの人生が綴られ、彼女の娘で日本を代表するデザイナーの「コシノ三姉妹」ことコシノヒロコ役を黒谷、コシノジュンコ役を鈴木、コシノミチコ役を水上が務めた。
同舞台挨拶のチケットは発売開始後1分で完売したという。大地は本作で、15歳から92歳までを演じきったが、観客が15歳の演技を見たことが話題に上がると、「ちょっと汗が出てきました。焦っております」とコメントして会場の笑いを誘い、15歳を演じるコツについて問われると「開き直りです。自分が(宝塚)音楽学校の予科生のときのことを思い出して、あとは監督にお任せしました」と笑顔を見せた。そして92歳まで演じ切ったことについては「その点は光栄なことだなって思っています」としみじみと語った。
(C)「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」製作委員会本作では、ミシンに恋をして洋裁に夢中になるアヤコの姿が描かれるが、これまで夢中になったことを聞かれた登壇者たちは、「子どもの時はモダンバレエをやっていて、7歳から18歳まで熱量高くやっていましたね。そのおかげで人前に立って表現者になりたいと思ったので、10代の頃が懐かしいですね」(鈴木)、「私もクラシックバレエですね。4歳から上京する高校3年生までやっていて、最近お仕事も兼ねて再開したんですけど、やっぱりバレエって痩せますね。全身運動だなと思うので、健康にもいいと思います」(水上)、「ガーデニングを25年くらいやっていて、お仕事じゃないときはそっちを一生懸命やっています」(黒谷)、とそれぞれ語った。



一方、大地は「このお仕事でしょうか。初舞台から52年目を迎えましたので、そんなに長くやれたのはやっぱり好きだから。そういうことでしょうか」と感慨深げに語ったが、ネコにも夢中だそうで、「うちには3匹いますけど、私が物心ついたときから自宅にもイヌとニワトリがいました。音楽学校の寮生活以外はずっとネコと一緒です」と笑顔で語った。
また、厳しい環境でもチャレンジし続けたアヤコにちなみ、自身が苦しい状況に陥った時、どんな方法で乗り越えるかを尋ねられると、水上は「誰かに話したほうが元気になれるタイプ。1人で悩むとどんどん落ちちゃって戻ってこられなくなるタイプなので、お父さん、お母さんに当たり散らしていましたね(笑)」と打ち明け、「家族に話していろんな意見をもらって、『そうじゃないんだ』とぶつかりながらここまできたなって思います」と吐露した。
黒谷は“場所を変える”といい「千葉と東京に家があるんですけど、自然の中に参りまして、ただ散歩をするとか、おいしい空気を吸うとか、雑草を抜いてみるとか、そういう環境に身を置くことで一旦リセットされますね」と語り、鈴木は「私は手負いの獣のようにじっとして、傷が癒えるのを1人で待って、なるべく人との接触を控えます。だいぶ腕が上がってきたなと思ったころに街に出かけて、パーっと飲んでいます」と明かした。
これに対して大地は「私はネガティブなことは心で思って、ポジティブなことを口に出します。シャワーを思いっきり浴びながらそういうことを言っていると、“なにこれ”ってふっと笑っちゃうと吹っ切れますね」と笑顔で語り、つらかった時期について問われると「公演中に父が亡くなったことですね。東京公演で戻れるか、戻れないか。それでも初日は舞台が開くので、絶対に泣かないで公演を続けたとか、節々にありますね」と回顧した。

ここでコシノ三姉妹を演じたキャストから大地へ真っ赤なカーネーションの花束が贈呈され、MCから母役を演じた大地へメッセージを求められると、黒谷は「勉強になったことがたくさんあります。お芝居の中でアドバイスをいただきまして、そのおかげで無事にシーンを終えたこともありました。この役を通してコシノアヤコさんの素晴らしさ、私たちが演じさせていただいた三姉妹の大変な功績などを知って、本当に日本人でよかったなと思いますし、この役をやらせていただけて大変光栄に思いました」と目を輝かせ、「このお仕事を続けていく中で、大地さんと別の作品でもお目にかかれればいいなと思っております。素敵な出会いをありがとうございました」と感謝した。
(C)「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」製作委員会鈴木は「憧れの大地真央さんが私のお母さんになるなんて、こんなに夢のようなことがあるのかと思ったんです。撮影中も目の前にいるだけで夢のようで、大地さんがドレスに着替えたときの感激を伝えずにはいられなくて、いつもおしゃべりしたくてそばに行ってしまったことをお許しください(笑)」と声を弾ませ、「大地さんがコシノアヤコという役に命を吹き込んで、そしてスクリーンの中でコシノアヤコさんとして立ち回る姿を鈴木砂羽としては感激して、コシノジュンコとしてはお母ちゃんという気持ちで、こうして出会えてお仕事ができたことを心より感謝いたします」と言葉に力を込めた。
水上は「大地さんがお母ちゃんで、黒谷さんと鈴木さんがお姉ちゃんで、私が横並びにいるのはもう奇跡なんですけど、クランクインはロンドンのお母ちゃんとのシーンで、どういう風に演じようかなと悩んで、答えが出ないまま撮影が始まっちゃったんですけど、大地さん演じるお母ちゃんが目の前にいたので、これだったら最後まで乗り越えられるかもしれないと思ったのは、あの日があったからなので感謝しています」と熱く語った。

3人からメッセージをもらった大地は「ありがとう!」と目尻を下げ、「この作品に出会えたこと、監督、そしてかわいい三姉妹とこの作品を作り上げることができたこと、本当に嬉しく誇りに思っております。アヤコさんの生き様から皆さんそれぞれのメッセージを受け取っていただけたらと思います。私たちはお客様が見てくださることで映画をやった意味があって、成長していけるのかなと思っております。みなさま方のお力を借りしながら、この作品を育てていっていただきたいと思います。私はコシノアヤコという役を演じさせていただいたこと、心から感謝しております。ありがとうございました」と挨拶し、晴れやかな表情で舞台挨拶を締めくくった。
(C)「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」製作委員会
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