動物を生贄にし、胎児を儀式に…悪魔崇拝の実態を暴くドキュメント「サタンがおまえを待っている」8月8日公開
2025年5月22日 18:00

悪魔崇拝の儀式を、被害者の目線で事細かに記した書籍をきっかけに、1980年代の北米を襲った未曾有のパニックの事実と、その背後にある真実を暴く恐怖のショッキングドキュメンタリー「SATAN WANTS YOU」が、「サタンがおまえを待っている」の邦題で8月8日公開される。ティザービジュアルとティザー映像と場面写真が披露された。
80年にミシェル・スミスという女性と精神科医ローレンス・パズダーによる共著として出版され、アメリカで大ベストセラーとなった書籍「ミシェル・リメンバーズ」。「エクスシスト」(73)や「オーメン」(76)の大ヒットにより世の中でオカルト、悪魔が猛威を振るった時期、ミシェルは退行催眠のようなセラピーによって、蓋をしてきた禁断の記憶を思い起こす内容。それは5歳の頃に悪魔を崇拝する教団に引き渡され、儀式に捧げられたというものだった。
「私を檻に入れ動物を生贄にしたり、ろうそくを立てて詠唱したり…排泄物を食す行為や胎児の手足の切断が行われているのを目撃した」など、「悪魔的儀式虐待」の様子を詳細に描写したあまりに刺激的な内容は、テレビのバラエティ番組、ワイドショーでも多く取り上げられ、大きく拡散されていく。これをきっかけに、「実は私も幼い頃に儀式に参加させられた!」という告発が続出。世に言う”サタニック・パニック”という大混乱が巻き起こった。
それは“現代の魔女狩り”ともいわれ数々の事件を引き起こし、警察・FBI・学者なども巻き込み、アメリカ全土を恐怖に陥れた。今なおアメリカに影を落とす一連のパニックとその恐るべき真相を、スティーヴ・J・アダムズ&ショーン・ホーラー監督コンビが巧みな演出で描いた本作は、SXSW映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ホットドックスフェスティバルフェスティバル等々世界の名だたる映画祭で絶賛され、また、辛口レビューサイトRotten-tomatoesでは批評家から95パーセントフレッシュの高評価を獲得している(25年5月14日時点)。
本編では、ミシェル・スミスとローレンス・パズダーの親族が出演し生々しい証言を連発。そしてサタン教会のブランチ・バートンや当時を知るFBI捜査官、配信者などにもインタビューを敢行、様々な角度から悪魔崇拝の凄惨な実態とパニックの真相に切り込んでいく。サタン教会の創始者アントン・ラヴェイを始め数々の貴重アーカイブ映像も多数収録し、膨大な情報量を見事なスピード感で描き、観客を予想だにしないゾクッとするエンディングへと連れていく。
ティザー映像は、テープが再生される映像が映されているのみ。しかし音声を聴くと、ミシェルとローレンスのセラピーを録音したものだとわかる。退行催眠によって引き出された錯乱するミシェルの叫びは恐怖を禁じ得ない。1980年~90年代に実際におきたパニックを客観的な視点で描いた本作だが、そこからあぶり出されるのは極めて現代的なテーマである。そして、人間の欲望という真なる恐怖を提供する。
8月8日から、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開。
(C)666 Films Inc.
関連ニュース





