綾野剛×柴咲コウ×亀梨和也、本気の演技合戦を振り返る「でっちあげ」特別映像2種公開
2025年5月21日 18:00

綾野剛が主演し、三池崇史監督とタッグを組んだ「でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男」の特別映像2本が公開された。「感想編」(https://youtu.be/F6wBA9t4SlU)では、薮下誠一役の綾野、氷室律子役の柴咲コウ、週刊春報の記者・鳴海三千彦役の亀梨和也が、それぞれのキャラクターに絡めて本作の感想を語り、「共演編」(https://youtu.be/w3T1bJWQWVI)では3人がお互いの印象を明かしている。
原作は、第6回新潮ドキュメント賞を受賞した福田ますみ氏によるルポルタージュ「でっちあげ 福岡『殺人教師』事件の真相」(新潮文庫刊)。日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件をもとに、人間の静かな恐ろしさを描く。主人公の教師を綾野が演じ、「クローズZEROⅡ」(09)以来16年ぶりに三池監督とタッグを組んだ。共演には、柴咲、亀梨、三浦綺羅、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫らが勢揃いした。
2003年、小学校教諭・薮下誠一(綾野)は、保護者・氷室律子(柴咲)に児童・氷室拓翔(三浦)への体罰で告発される。体罰とはものの言いようで、その内容は聞くに耐えない虐めだった。報道をきっかけに、担当教輸は「史上最悪の殺人教師」と呼ばれ、停職処分になる。児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展。しかし、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開けるのだった。
公開された映像は、キャスト陣のコメント映像と本編、そしてメイキング映像を掛け合わせたもの。「感想編」では、薮下が週刊誌に実名報道されたことでマスコミの標的となり、世間に追い詰められていく様子が映し出される。薮下役を演じた綾野は、「彼(薮下)があらゆることに巻き込まれていくわけですが、“巻き込まれている”という見方だけが正しいのかといわれると、それも違う気がする」と独自の視点で作品を分析。そして、本作の見どころの一つでもある豪華キャスト陣との共演について「芝居合戦というよりはノーガードの撃ち合いのよう」だったと振り返った。

一方、律子役の柴咲は「お芝居をする側としてのワクワク感」「『綾野さんとバチバチできるのかな?』みたいな」と撮影当時の心境を明かし、俳優としての高揚感があったと話す。律子役を演じるにあたっては、「確固たる強さ」を表現するために、瞬きを控えるなどして目に見える形でも役作りを工夫したという。
「記者としての正義・使命」を全うすべく事件を追いかける鳴海役の亀梨は、「人間の複雑さ」「一つの答えには辿り着かないもどかしさが、この映画の魅力」と語る。さらに、自身の役について「記者としての正義や使命が役としてあったと思う」と振り返り、その表現の仕方について強弱を大事にして演じたことを明かした。
「共演編」では、綾野が律子の供述をもとにした家庭訪問の回想シーンについて、「とてつもない緊張と高揚が連鎖した」と述懐。綾野が「柴咲さんから出ている律子のムードを受け取れたので、あの薮下が生まれた」と感謝すると、柴咲も綾野の一つ一つの仕草を挙げながら「薮下先生の振る舞い方を作るのが本当に上手だった」と称賛した。

今作で14年ぶりに綾野と共演した亀梨は、記者として薮下と対峙するシーンを振り返り、「役として(綾野に)しっかり突っ込んでいけるか」が肝だったと語る。そして、綾野の現場で在り方に「真似したくてもできない」と敬意を示した。綾野も「(亀梨に)引き出されて、見たことのない声やパワー」が出たと話し、「(役を)ちゃんと自分ごととして捉えている姿」に改めて感銘を受けたと語っている。
映像とともに、新たな場面写真3点もお披露目。薮下が校長・段田重春(光石研)の指示で保護者懇親会に出席する様子や、律子が夫・氷室拓馬(迫田孝也)を従えて学校に乗り込むシーン、鳴海が週刊春報の編集部で上司である編集長・堂前(髙嶋政宏)にでき上がった原稿を見せている場面が切り取られている。
映画「でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男」は6月27日全国公開。
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