是枝裕和監督が“自分だけの宝物にしておきたい”と絶賛「私たちが光と想うすべて」予告編&場面写真
2025年5月12日 15:00

第77回カンヌ国際映画祭で、インド映画史上初のコンペティション部門グランプリを受賞したほか、100を超える世界の映画祭・映画賞にノミネート、25以上の賞を獲得した「私たちが光と想うすべて」の予告編、場面写真が公開された。
本作は、パヤル・カパーリヤー監督の初長編映画。インドのムンバイで看護師をしているプラバと、年下の同僚のアヌ。2人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、職場と自宅を往復するだけの真面目なプラバと、何事も楽しみたい陽気なアヌの間には少し心の距離があった。プラバは親が決めた相手と結婚したが、ドイツで仕事を見つけた夫から、もうずっと音沙汰がない。アヌには密かに付き合うイスラム教徒の恋人がいるが、親に知られたら大反対されることはわかっていた。そんな中、病院の食堂に勤めるパルヴァディが、高層ビル建築のために立ち退きを迫られ、故郷の海辺の村へ帰ることになる。揺れる想いを抱えたプラバとアヌは、一人で生きていくというパルヴァディを村まで見送る旅に出る。そして2人はそれぞれの人生を変えようと決意させる、ある出来事に遭遇する──。

予告編は同僚のルームメイトのプラバとアヌが住む部屋に “差出人のない”プレゼントが届くシーンから始まる。送り主は、ドイツで仕事を見つけたあと、全く音沙汰が無いプラバの夫のようだ。「最後に電話したのは?」「1年以上前かしら」。プラバは“冷たい炊飯器”を一人の夜に、黙って抱きしめることしかできない。
一方アヌは、奔放に恋愛を楽しみながらも、親から届くお見合い写真と周囲からの評判の間で葛藤。文化、宗教、階級、性別、数えきれない現実の壁にとらわれている。「運命から逃れられない」「幻想を信じないと気が変になる」そう呟きながらも、それでも必死に前を向き、ありのままに生きていこうとする2人。「人知れず私がどこかに消えても、誰も気づきやしない」「私たちがいるわ」。優しさに満ちた言葉と2人の心象を奏でるような音楽が溢れる光と美しい色彩に包まれる。

また、冒頭には、本作がカンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した際の審査員でもある、映画監督・是枝裕和から「カンヌ映画祭で出会い、本当は自分だけの宝物にしておきたいけど、こっそりお勧めします。傑作です」と称賛のコメントが寄せられている。
7月25日から、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。
(C)PETIT CHAOS - CHALK & CHEESE FILMS - BALDR FILM - LES FILMS FAUVES - ARTE FRANCE CINEMA - 2024
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