コッポラ監督が“人生をかけた”渾身の一作 構想40年、私財186億円を投じた「メガロポリス」日本公開決定 IMAX上映も実施
2025年4月15日 08:00

フランシス・フォード・コッポラ監督の最新作「メガロポリス」が、6月20日から日本公開されることが決定(IMAX上映も実施)。あわせて、ポスタービジュアルと予告編が披露された。
「ゴッドファーザー」シリーズや「地獄の黙示録」など数々の名作を生み出した巨匠コッポラ。「メガロポリス」は、コッポラ監督がが幼少期に観たH・G・ウェルズ原作の映画「来るべき世界」より着想を得て、1980年代より脚本を構想。01年にはニューヨークで台本読み合わせを実施している。そこには、ロバート・デ・ニーロ、ポール・ニューマン、レオナルド・ディカプリオ、ユマ・サーマン、ジェームズ・ガンドルフィーニ、ラッセル・クロウなど名優たちが参加。撮影準備を進めていたが、同年ニューヨークで9月11日の悲劇が起こり、企画は中断となった。
07年には支援も途絶え、一度は断念の危機に立たされた。しかしコッポラ監督は決して諦めなかった。その理由として「この作品は私の中でまだ孵化し続けていた。というのも、私は作り方を知らない映画を作るのが好きだからだ。作り方を知らなければ、映画が作り方を教えてくれる。それに耳を傾けると、とてもエキサイティングなんだ」と語っている。
約300回にも及ぶ脚本の書き直しを経て、2021年、コッポラ監督は自身のワイナリーの一部を手放し、私財1億2000万ドル(約186億円)を投じて映画製作を再始動。85歳になる今、“人生をかけた”渾身の一作を作り上げた。2024年のカンヌ映画祭コンペティション部門でプレミア上映され、上映後にはスタンディングオベーションが行われた。さまざまな意見が飛び交い「映画とその無限の可能性に興奮し続ける映画作家の作品」(The New York Times)、「『メガロポリス』は映画である以上に体験であり、体験として忘れがたい」(Detroit News)といった評価が見受けられた。
舞台は、富裕層と貧困層の格差が社会問題化したアメリカ共和国の大都市ニューローマ。古代ローマの叙事詩を現代のアメリカと重ね合わせたことについて、コッポラ監督は「アメリカが共和制ローマの再来であることは明らかだ。ニューヨークに行けば、ローマ時代の建物で埋め尽くされていることに気づかされるだろう。私の意図は、古代ローマを模倣した現代のニューヨークを舞台にしたローマ叙事詩を書くことだった」と語っている。
天才建築家の主人公、カエサル・カティリナを演じるのは、アダム・ドライバー。カエサルと対立する新市長フランクリン・キケロには、スパイク・リー作品に多数出演したジャンカルロ・エスポジート、キケロの娘・ジュリアを「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズや「ワイルド・スピード」シリーズなどに出演するナタリー・エマニュエルが演じている。そのほか、オーブリー・プラザ、シャイア・ラブーフ、ジョン・ ボイト、ローレンス・フィッシュバーン、タリア・シャイア、ジェイソン・シュワルツマン、ダスティン・ホフマンなどが脇を固める。
予告編は、天才建築家カエサルが「時よ 止まれ!」と叫び、自身の時間を止まる能力に気づくシーンから始まる。富裕層と貧困層の格差が社会問題となっているアメリカ共和国の大都市ニューローマを舞台に、カエサルは「夢に描いた都市をわたしは創りたい」と新都市・メガロポリスの開発を進めようとする。一方で財政難という課題を現実的に解決しようとする新市長のフランクリン・キケロは「夢など要らない。必要なのは救済だ」と真正面から対立。また一族の後継を目論むクローディオ・プルケル(シャイア・ラブーフ)の策謀にも巻き込まれ、カエサルは、絶体絶命の危機に直面する。
また、ムビチケ前売券(オンライン)が4月18日から発売開始。発売より1週間、ムビチケ前売券(オンライン)通常1600円が1400円となるタイムセールが実施される。
「メガロポリス」は、6月20日から全国公開。
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