「スター・ウォーズ」幻のオリジナル版、40年の時を経て英国の映画祭で復活上映
2025年4月14日 20:00

映画史に革命を起こし、世代を超えて愛され続ける「スター・ウォーズ」。その原点となる1977年のオリジナル版が、40年以上の封印を経て英国の映画祭で復活することが決定した。ジョージ・ルーカス監督がCG追加などの改変を施す前の姿を、ファンが目にする貴重な機会となる。
英国映画協会(BFI)は6月12日から15日にかけてロンドンで開催される「BFI Film on Film Festival」の開幕作品として、このオリジナル版「スター・ウォーズ」を上映すると発表。驚くべきことに、上映には当時の鮮やかな色彩がそのまま保存された特殊製法(褪色していないダイ・トランスファーIBテクニカラー)による英国公開版プリントが使用される。BFI国立アーカイブが大切に保存してきた貴重な映像資料だ。会場となるBFIサウスバンク劇場では、本編だけでなく製作過程の資料や撮影時のポラロイド写真、削除シーンなども公開される予定だ。
ルーカス監督は当初、この作品を単に「スター・ウォーズ」として公開したが、1981年の再公開時に「エピソードIV 新たなる希望」というサブタイトルを追加した。これは続編「帝国の逆襲」との物語的一貫性を持たせるための変更だった。しかし、作品に大きな変更が加えられたのは97年の「スペシャルエディション」からである。ルーカス監督は「予算と当時の技術的制約のため、映画は自分が望んだビジョンの25〜30%しか実現できなかった」と語り、以後スペシャルエディションこそが彼の本来の意図を反映した正式版だと主張し続けている。
オリジナル版とスペシャルエディションの違いは多岐にわたるが、最も議論を呼んだのは主人公ハン・ソロと賞金稼ぎグリードの対決シーンだ。オリジナル版ではハン・ソロが先に発砲してグリードを殺すが、スペシャルエディションではグリードが先に撃って外し、それからハン・ソロが撃ち返すよう改変された。これに対し「ハンが先に撃った(Han Shot First)」という運動がファンの間で起き、今も熱い論争が続いている。
また、犯罪王ジャバ・ザ・ハットとハン・ソロの対面シーンの追加や、宇宙港モス・アイズリーの大幅な拡張、爆発シーンの視覚効果強化など、CGIを駆使した数々の変更が加えられた。ルーカス監督は自分の映画を「進行中の作品」と考え、技術の進歩に合わせて改良を続けることに情熱を注いだ。一方で多くの熱心なファンは、彼らが初めて体験した映画の姿こそが真のスター・ウォーズだと感じている。
現在ルーカスフィルムを所有するディズニーも、主にルーカス監督の意向を尊重してスペシャルエディションのみを公式版として配信している状況だ。今年3月には、オリジナル版「スター・ウォーズ」が動画配信サービスRokuのアプリに一時的に掲載されたが、すぐに削除されるという出来事もあった。
映画史に刻まれたオリジナルの姿で「スター・ウォーズ」を観られる今回の上映は、長年のファンにとって貴重な機会となる。普段は目にすることのできない1977年当時の姿のままの「スター・ウォーズ」を、BFIの大スクリーンで体験できる数少ない機会として注目を集めている。

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