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【インタビュー】レネー・ゼルウィガー「ブリジット・ジョーンズの日記」完結への思い 「自分の不完全で、思い通りにいかない人生を理解してくれる」

2025年4月10日 16:00

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シリーズのなかで好きなセリフや、忘れられないシーンは?
シリーズのなかで好きなセリフや、忘れられないシーンは?
Emily Soto for Universal Pictures

レネー・ゼルウィガー主演のロマンティックコメディ「ブリジット・ジョーンズの日記」。これまで、全世界累計興行収入が8億ドル(約1200億円)を超える大ヒットシリーズだ。ゼルウィガーが作り上げたブリジット・ジョーンズは、いつもポジティブで、自分の失敗や弱点もさらけ出し、そんな自分自身を丸ごと愛するエネルギーに満ちている。そんな力強く、そして新しいヒロイン像は、世界中の人々の心をとらえた。

そして、9年ぶりの新作にして完結編となる「ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今」が、4月11日に公開される。シリーズ大ファンの映画.com編集部員はこのほど、ゼルウィガーにインタビューを敢行。20年以上にわたって愛すべき主人公・ブリジット・ジョーンズを演じ続け、自身初のアカデミー賞ノミネートをもたらした本シリーズが完結を迎えようとしているいま、その胸の内を聞かせてもらった。(取材・文/編集部)

(左から)レオ・ウッドール、キウェテル・イジョフォー、レネー・ゼルウィガー
(左から)レオ・ウッドール、キウェテル・イジョフォー、レネー・ゼルウィガー
Emily Soto for Universal Pictures

第3作「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」のエンディング――ブリジットと運命の人、マーク・ダーシー(コリン・ファース)の結婚式という幸せの絶頂から長い月日が経ち、最新作で、ブリジットは思わぬ状況に置かれている。4年前、マークがスーダンでの人道支援活動中に命を落とし、深い悲しみを抱えながら、シングルマザーとしてふたりの子どもを育てているのだ。

全力で子育てに専念してきたブリジットは、親友たちや元恋人・ダニエル(ヒュー・グラント)に支えられ、テレビ局の仕事に復帰することに。そんなある日、ブリジットは公園で出会った29歳の男性・ロクスター(レオ・ウッドール)とアプリでつながり、距離を縮めていく。その一方で、厳しい理科教師、ミスター・ウォーラカー(キウェテル・イジョフォー)が息子・ビリーに向ける真摯な優しさを知り、どこか気になる存在に。子育てや仕事に追われながら、子どもたちに「いつでもマークが恋しい」と話すブリジットだったが……。

画像3(C)2025Universal Picture

本シリーズ、そしてブリジット・ジョーンズというキャラクターは実に20年以上におよび、世界中の人々に愛されてきた。ゼルウィガー自身には、本作で久々にブリジットを演じること、そして完結編を迎えるにあたり、どのような感慨があったのだろうか。

「私は、ブリジット・ジョーンズが大好きです。いつもこの世界に戻ることができる、そこにいる友人たちと一緒に過ごすことができるというのは、私にとって大きな喜びなんです。またブリジットが、彼女の人生の段階において、どう過ごしているのか、いま改めて再発見することは、すごくワクワクします。本作で最後になるかもしれないということで、本当に悲しいです」

「またコリン・ファースと一緒に仕事ができて、嬉しかったです。物語がどういう展開になっていくかは、原作も脚本も読んで、一緒に本読みをしていたので、分かっていたのですが……。実際にマーク・ダーシーのスーツを着て、マークとして道に立っている彼を見たときは、非常に感動しました。25年も一緒にシリーズをともにできたことは、自分にとって祝福のような出来事でしたが、それと同時に『これで最後』というのは、やはり悲しいですね」

画像4(C)2025Universal Picture

ゼルウィガーの言う通り、「これで最後」という事実は、シリーズとともに歩んできた観客の心にも、大きな寂しさとともに迫ってくる。ブリジットは仕事と恋に奮闘し、結婚し、出産を経て、最愛の人の喪失を経験する。

その全ての人生の過程が、「オール・バイ・マイセルフ」をバックに、大酒を飲みながら孤独を嘆いていた姿(名シーン)、マークが着ていたアグリーセーター(クリスマスらしさを全面に押し出したダサいセーター)、マークとダニエルの慣れてなさ過ぎるケンカ(めちゃくちゃ笑える)、そして思いを通わせたマークとのキス(最高にロマンティック)など、さまざまな忘れがたいシーンとともにフラッシュバックしてくるのだ。本シリーズがここまで世界中の人々の心を掴んだ理由とは?

画像5(C)2025Universal Picture

「理由はたくさんあると思いますが、ブリジットには人間らしいところ、すごく脆いところがあり、何よりも不完全であるところが魅力です。いろいろと問題はあるけれど、自己憐憫に陥らず、とにかく進んでいく。やり方はまずいにしても、前に進んでいくところが、すごく皆にインスピレーションを与えるのだと思います。私たち自身の人生も、めちゃくちゃなことはいっぱいありますが……。ブリジットを見ていると、自分の不完全で、思い通りにいかない人生をちゃんと見てもらっているような、理解してもらっているような気がするんです」

「また、ヘレン・フィールディングの原作や脚本が、その時々において、ブリジットというキャラクターが感じている、自分自身や外側からのプレッシャーや、周りにノイズがあるなかでも、自分なりに幸せを定義する、自分なりの恋を見つけていくことを描いているので、そこに皆が共感できるのだと思います」

画像6(C)2025Universal Picture

劇中では、夫マーク・ダーシーとの死別という衝撃的な出来事と、ブリジットが喪失感と向き合う日々が綴られる。誰もが経験する「愛する人を失った喪失感」とのブリジットなりの向き合い方が描かれているが、最新作でそうしたテーマを扱ったことへの思い、また苦しみを乗り越えようとするブリジットを演じた感想を語ってもらった。

「私もマークの死について、あなたと同じように、悲しく感じています。フィクションのキャラクターをこんなに愛してしまうというのはクレイジーかもしれないのですが、長年一緒に仕事をしてきたキャラクターなので、すごく寂しいです。ブリジットも、人生のさまざまな段階に直面しますが、皆が皆、同じ(愛する人の喪失という)人生の段階に達することはできないわけで、そういう意味では、得がたいことなのかなとも思います。喪失は、人生のある段階に達したということの一部だと思います」

画像7(C)2025Universal Picture

「昔といまを比較して、人生経験を経て、彼女が大切だと思うこと、葛藤していることが変わっていくのが、本当にリアルです。変わっていなかったら、それはキャラクターではなくてカリカチュア、漫画のようなものだと思いますから。やはりキャラクターとしていろいろなことを経験しているのは、ブリジットの人間らしさにつながっていると思います」

「それからまたこの章は、ヘレン・フィールディングにとって最も思い入れのあるものだそうで、それがすごく重要だと思っています。彼女自身のも喪失や子どもとの経験が、すごく反映されている章なんです。いろんな章があるなかで、今回の章ではブリジットが喪失を乗り越えて、また新しく始めようとするところにも、皆さんが共感できると思います。どんな人生の段階においても、それが大事な人の死であれ、何らかの喪失であれ、さらに自分なりの幸せを見つけようとするところが、やはりブリジットらしさだと思います」

画像8(C)2025Universal Picture
画像9(C)2025Universal Picture

本シリーズではいつも、マーク・ダーシーや、本作でのミスター・ウォーラカーといった登場人物がブリジットに愛を伝える言葉が本当に美しく、いつまでも心に残る魅力を放っている。そしてまた、愛の告白シーンで降る雪も印象的であり、シリーズを象徴する存在だ。最後にゼルウィガーに、シリーズのなかで好きなセリフや、忘れられないシーンを聞いてみた。

「私も雪が降っているシーンは大好きなんですが、1番笑えるシーンでもあります(笑)。雪はどこに落ちてくるか分からないので、ラブシーンをやっているのに、鼻やまつ毛に落ちてきたりして(笑)。本作でも相手が雪をどかしてくれるシーンがありますが、それでもとてもロマンティックなので、私も好きですね」

「男性がそうやって、自分の言葉で愛の会話をしてくれるのも好きです。そこにコメディの要素もあるのが良くて。例えば、マーク・ダーシーはすごく短いけれども、すごく素敵な言葉を言いますよね。(第1作の)『好きだ、ありのままの君が』という言葉はロマンティックで、ブリジットも同じことを、クリスマスの木の前でマークに言いますが、何だか面白いですよね。あとブリジットは、両親からもいろんなことを学んでいて、お母さんがジュリアンと駆け落ちしてしまったあと、最後に両親が愛を確かめ合うところを見て、『愛は全てを克服するんだ』と気付く。お気に入りを選ぶのは大変ですが、男性が短いけれども素敵な言葉を言っているところが、やはり好きですね」

画像10Emily Soto for Universal Pictures

ブリジットさながらの飾らない笑顔で、インタビューに応じてくれたゼルウィガー。これまで20年以上にわたり、全4作が製作された本シリーズは、人生のさまざまな出来事・分岐点におけるブリジットの日々・選択を描き、いつの時代も観客に寄り添ってきた。何かに躓いたとき、悩んだときにシリーズを見返せば、そこにはいつでも、マークの言葉通りに“ありのままの自分”を愛し、全力で突き進んでいくブリジットがいる。完結を迎えることには寂しさもあるが、何よりも大きな声で「ありがとう」という言葉を伝えたくなる――そんなシリーズ完結編はきっとまた、多くの人を元気にするだろう。

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