作間龍斗&山下美月、撮影を通して目撃した“互いのギャップ”【「山田くんとLv999の恋をする」インタビュー】
2025年3月25日 12:00

テレビアニメ化もされた大ヒットコミックを実写映画化したラブコメディ「山田くんとLv999の恋をする」で、映画初主演を果たした作間龍斗と山下美月。超塩対応だけれど無自覚なやさしさを持つ高校生プロゲーマーの山田(作間)と、そんな彼に惹かれていく茜(山下)として、原作から飛び出してきたかのような魅力をたっぷりと振りまいている。俳優として躍進するふたりが今、感じている役者業の醍醐味。本作の撮影を通して目撃した“互いのギャップ”について語り合った。(取材・文/成田おり枝、撮影/間庭裕基)
彼氏に振られたばかりの茜が、ネトゲ(オンラインゲーム)で出会ったのは、高校生プロゲーマーの山田。「無愛想で冷たいヤツ!」と茜の山田に対する第一印象は最悪だったが、ふとした時に見せる彼の無自覚なやさしさに少しずつ惹かれていく。“最強のギャップ男子”である山田との恋を攻略すべく、茜の奮闘がはじまる。

作間:僕自身も連載当初から原作を読んでいて、大好きな作品でした。人気作だということもわかっていたので、心構えをして臨みました。漫画、そしてアニメも情報量の多い作品だと感じていましたが、いつでも「原作に忠実に」ということを忘れずに。それでいて、三次元だからこその面白さを表現できたらいいなと思っていました。
山下:私も、オファーをいただく前から原作について知っており、プレッシャーを感じる部分もありました。茜ちゃんは、原作だとかなりポップな感じの行動をしているので、実写化した際にやりすぎにならないよう、かといって抑えすぎて茜ちゃんらしさがなくならないよう、そういったバランスを大事にしながら演じました。

作間:山下さんが初めてカメラ前でお芝居をしているのを見た時から、「おお、茜だ…!」と感じました。僕が原作で読んでいたキャラクター像ともぴったりでした。撮影が始まった当初は、本当に出会った時の山田と茜と同じような距離感だったと思います。お互いに気軽に話すことができないというか(笑)。コミュニケーションを交わす中で自然と明るさや茜のような部分が見えてきて、ステキなキャラクターになるだろうなと感じました。

山下:山田役を作間さんが演じると聞いた時、ビジュアル的にも山田としての空気感を醸し出す方だなと感じていました。クランクイン前の本読みでは、声の雰囲気においても山田らしいお芝居をされていて、ものすごくハマっているなと。それも決して無理をしているのではなく、ご自身から引き出せるものから役柄を作っていて、すごいなと思いました。劇中では、茜がアクションを起こし続けて、それを山田が受ける……というやり取りがベースになりますが、本当に“静と動”という感じで、どんな茜も山田が静かに受け止めてくれるという信頼を置いて、お芝居をすることができました。
山下:体調不良になった茜が駐輪場で倒れてしまい、山田がお姫様抱っこをして運んでくれるシーンがあります。その場面では、「お姫様抱っこをする瞬間、2人の後ろを電車が通る」という画を撮ることになっていて。その場所が使える時間も限られていたので、「電車が残り3本しかない」という状況の中で撮影をしていました。お姫様抱っこという物理的な大変さもありますし、カメラマンさんも手持ちカメラで2人の様子を追いかけなければいけないなどいろいろな壁がありましたが、「次の電車が来るまであと5分あるから、練習しよう!」と声を掛け合ったりと、チームワークで乗り切ったシーンだったなと思います。

作間:倒れた茜を支えるという動作も、ラブコメとしてきれいな画角にするためにはいろいろな難しさがあって。「この角度は人体的には不可能だ」と思うような動きをする瞬間もあって、いろいろな技を駆使しながらラブコメとしての見せ方にチャレンジしています。
山下:私はいつもよりご飯の量を減らして、少しでも軽くしておこうと思っていました(笑)。
作間:海辺を歩くシーンも印象的です。風が強すぎて、僕の前髪が吹っ飛んでしまったんですね。完成作ではカットされていましたが、たしかにそれくらい吹っ飛んでいました(笑)。
山下:クールな印象であまりしゃべらず、無口な方なのかなと思っていましたが、現場ではスタッフさんともたくさんお話をされていました。撮影の合間の30分くらいを使って、みんなで冷凍餃子を大量に買ってきて、作間さんがそれを温める係になって、餃子パーティーをした日もあります。楽しい作品だからこそ、そうやってみんなで盛り上がりながら撮影をしていました。
作間:お弁当を食べた上で、「コンビニが近くにあるし、餃子食べたくない?」みたいな話になって。みんなで「やっちゃおう、やっちゃおう!」というテンションになりました(笑)。すごく楽しかったです。

作間:僕も、同じような感覚があります。山下さんはきれいな言葉遣いをして、すっときれいな姿勢でずっと椅子に座っているようなイメージがありました。現場でお会いしてみると、和気あいあいとその場の雰囲気を楽しんだりと、柔らかな表情が見られました。あとラーメンが好きでニンニクもがっつり入れるという話をされていて、意外と男子っぽいところがあるんだなと(笑)。そういった雰囲気のおかげで、楽しくコミュニケーションを取ることができました。
山下:ニンニク、好きなんですよね。私はラーメンと牛丼が大好きで、毎日のように食べていたいです(笑)。
山下:本作は、私にとって初めてのラブコメ映画となりました。中高生の頃から“観る側”として友達と楽しんでいたものが、こんなにも丁寧に作られているのだと実感することができました。ポップさやスピード感も魅力の作品ですが、後半にかけてそれぞれが思いを吐露するシーンなど、安川(有果)監督がその場の温度感を含め、丁寧に画作りをしてくださいました。

山下:本当にそう思います。衣装についても、原作者のましろ先生と「2025年の茜はこういった服を着ているのではないか」というお話をさせていただきながら決めていったり、原作だと金髪に近い髪色にしても、「リアルでやるならばこれくらいの色ではないか」とカラーを何度か試してみたり。髪の毛が枝毛まみれになったりもしましたが(笑)、そうやって監督やスタッフさんたちが一つ一つ力と心を込めてキャラクター作りをしてくださいました。
作間:ラブコメの世界を体験できたことは、なんだか職業体験のようでもありとても楽しかったです。女子高生に追いかけられるというシチュエーションも、普段ならばありえないことですよね。エキストラとしてリアルな高校生の方々が参加してくれたんですが、そういった状況も俳優をやっていないと体験できないことですし、毎回違った経験ができることも面白いなと感じています。

作間:グループというのは、僕は“帰る場所”だと思っていて。本作のように若い観客の方々が興味を持ってくれる作品に出演できると、グループにもいろいろと還元できるものがあるのかなと思っています。そして役者業とグループ活動は別物ではありますが、それぞれに楽しみがあるもの。ラブコメは昨年初めてやらせていただき、本作で2回目となりました。新しいジャンルを経験できる、いい機会になったなと感じています。
山下:私もゲームは結構やっていました。「ドラゴンクエスト」が大好きで、「何時間でクリアできるか」とやりこんで、3日間くらい徹夜をして全クリ(全てをクリア)するという(笑)。「ドラゴンクエスト」は新作が出るたびに、毎回やっていました。
作間:ええ! ヤバい! それもギャップですね(笑)。僕も「ドラゴンクエスト」はやっていました。その中でも、なぜか「VIII」が好きで。父親がやっていたので、僕も「プレイステーション2」の頃からやっていました。スマホ版の「VIII」が出たらまたやって……と、「VIII」だけずっとやっています(笑)。
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