レオナルド・ディカプリオ×ポール・トーマス・アンダーソン監督の新作、ビスタビジョン導入のため9月公開に延期
2025年3月23日 18:00

米ワーナー・ブラザースは、レオナルド・ディカプリオ主演、ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作を含む映画公開スケジュールの大幅な調整を発表した。長らく謎に包まれていた同作品は「One Battle After Another(邦題未定)」という正式タイトルが決定し、当初の8月8日から9月26日へと公開日が延期された。
この延期の主な理由は、アンダーソン監督の芸術時計理念を実現するため、アメリカの映画館にビスタビジョン投影システムを導入する時間を確保する必要があるためだ。ビスタビジョンは1950年代にパラマウント映画が開発した高解像度のワイドスクリーン映画形式。通常の35ミリフィルムとは異なり、フィルムが横向きに走行することで大きな画面サイズと優れた画質を実現する技術である。
「白い恋人たち」や「十戒」などの古典的名作で使用された後、一般的な撮影では1960年代に一度廃れたが、「スター・ウォーズ」などの特殊効果シーンで復活。現代ではクリストファー・ノーラン監督や、今回の作品を手がけるアンダーソン監督といった映像美にこだわる監督たちが、一部のシーンや作品全体に採用している。大判フィルムに匹敵する鮮明さと細部の再現性を持ちながら、完全に異なる上映システムを必要としない点が特徴だ。
8月から9月末への移行は、夏の混戦する興行シーズンを避け、アンダーソン監督の作品が真価を発揮する映画賞レースのシーズンに近づけるという戦略的な意図もあるとみられる。スタジオ関係者は「作家性の強い商業的魅力を持つ作品はこの時期に好調で、『ゼロ・グラビティ』や『アリー スター誕生』が好例です」と語っている。
本作は「アメリカン・クライム・スリラー」と位置づけられており、ディカプリオのほか、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、レジーナ・ホール、テヤナ・テイラーという豪華キャストが共演する。
ワーナーの他の作品では、マギー・ギレンホール監督の「The Bride!(原題)」が今年9月から2026年3月6日へと大幅に延期された。クリスチャン・ベールとジェシー・バックリーが主演し、フランケンシュタインの怪物と花嫁を描いたスチームパンク風の作品だという。
「バーバリアン」のザック・クレッガー監督による「Weapons(原題)」は、当初2026年1月公開予定だったが、8月8日と大幅に前倒しされることになった。ジョシュ・ブローリンとジュリア・ガーナーが主演を務め、複数のストーリーを持つホラー作品。今月末のCinemaConでフッテージが初披露される予定だ。
また、アン・ハサウェイ、ユアン・マクレガー主演の「Flowervale Street(原題)」は2026年3月から同年8月14日に変更された。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

大量殺戮の容疑者は、妻と4人の部下
【ネタバレ厳禁の超一級サスペンス】全感覚を研ぎ澄ませろ――スパイによる究極のスパイ狩り
提供:パルコ

レッド・ツェッペリン ビカミング
【映画.com編集長が推したい一本】むしろ“最前列”で観るべき奇跡体験! この伝説を人生に刻め!
提供:ポニーキャニオン

“地球で最も危険な仕事”を知ってる?
【驚がくの実話】ヤバい、ヤバすぎる…生存確率0%からの生還に挑む超高評価作
提供:キノフィルムズ

すっげぇ楽しい超刺激作
【めちゃ笑った】激チャラ大学生が襲いかかってきて、なぜか勝手に死んでいきます(涙)
提供:ライツキューブ

映画を変えた“伝説の映画”
「マトリックス」「アバター」など数々の傑作は、このシリーズがなければ生まれなかった
提供:ディズニー

本作、良い映画ではないです。最高に良い映画です
【ラスト5分の余韻が、あなたの生涯に影響する】“ほっこり系”と油断してた…感情が持ってかれた
提供:松竹

これ観てない人、マジもったいない
【夏に観逃したという人へ…】まだ間に合う!むしろ今こそ映画館へ【知れば絶対に観たくなる7の事実】
提供:東宝東和

宝島
【超異例の「宝島」現象】こんなにも早く、心の底から“観てほしい”と感じた映画は初めてかもしれない。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント