早川千絵監督最新作「ルノワール」6月公開 バブル時代の日本で生きる少女の物語
2025年2月25日 07:00

長編初監督作品「PLAN 75」(2022)が第75回カンヌ国際映画祭でカメラドール特別賞を受賞し注目を集めた早川千絵監督の最新作「ルノワール」が、6月20日から公開されることがわかった。
最新作「ルノワール」は、日本、フランス、シンガポール、フィリピン、インドネシアの国際共同製作作品。各国の映画祭・映画人も注目する早川監督の最新作が世界を舞台に動き出す。
本作で綴られるのは、日本がバブル経済真っ只中だった80年代後半の夏、闘病中の父と、仕事に追われる母と暮らす11歳の少女・フキの物語。マイペースで想像力豊かなフキは、空想にふけりながら、それぞれに事情を抱えた大人たちと触れ合う。子ども特有の感情を細やかに描写すると共に、フキが関わる大人たちの人生のままならなさや、人間関係の哀感を温かなまなざしとユーモアを持って描き出す。
 (C)2024「RENOIR」製作委員会/Ici et Là Productions/ARTE France Cinema/Akanga Film Asia/ Nathan Studios/KawanKawan Media/Daluyong Studios
(C)2024「RENOIR」製作委員会/Ici et Là Productions/ARTE France Cinema/Akanga Film Asia/ Nathan Studios/KawanKawan Media/Daluyong Studios主人公・フキを演じるのは鈴木唯。役柄と同様11歳だった彼女は、多数の候補者の中からオーディションで主演に大抜擢された。真っ直ぐに大人を見つめる視線、この年齢ならではの自然な躍動感、時折見せる寂しげな表情など、スクリーン一杯に広がる彼女の瑞々しい演技に誰もが心奪われるだろう。フキの母・詩子役に石田ひかり、父・圭司役にリリー・フランキーと、数々の映画賞を受賞してきた名優に加え、フキが出会う大人たちには、中島歩、「PLAN 75」に続き河合優実、坂東龍汰ら大ブレイク中の若手実力派俳優陣が出演する。
本作は24年7月~9月に国内にて撮影、11月には海外で撮影が行われ、現在ポストプロダクション中。
うれしい、楽しい、寂しい、怖い。子どもの小さな体に、はちきれんばかりに宿る感情。
そこに「哀しい」が加わる時、人は初めて大人になるのかもしれません。
子どもと大人の淡い境目をたゆたう少女の、複雑怪奇な感受性と豊かな孤独が親密さをともなって、
この映画を観た人の心に触れることを願っています。
映画「ルノワール」でフキを演じた鈴木唯です。映画の主演が決まったときは、「え?!本当!」と、とても驚きました。フキは不思議な感じの子で、演じることは大変でしたが、撮影はとても楽しかったです。早川監督とみんなで一緒に作った映画「ルノワール」に、少しでも興味を持ってもらえたらとても嬉しいです。
ずっと楽しみにしていた「PLAN 75」を、初日の初回で観ました。あの時の衝撃は、今でもいくらでも話すことができるほど、くっきりと心に残っています。監督に直接、その想いを伝えることが出来ただけで満足でしたが、「早川組」の一員として過ごした日々は、本当に夢のようでした。終わって欲しくなくて、始まってもいないのに、クランクインが来て欲しくないと思った作品は初めてです。
日本語と英語、フランス語とジョークが飛び交う、楽しくおしゃれで刺激的な現場でした。娘役の唯ちゃんは、どの瞬間も純粋でなに色でもなく、教えられることがたくさんありました。夫役のリリーさんは、減量を続けながらの撮影で本当に大変だったと思いますが、控え室でも現場でもとびきり楽しい話をして、私たちをいつも笑わせてくださいました。夢のような気持ちで撮影した作品が、いよいよ皆様の元へ巣立っていきます。多くの方の心に、届きますように。
この少女の一瞬に、美しさと儚さ、生活と時間、脆さと希望。様々な星屑がきらめいていて、撮影をしながらも、名作の誕生に携わっている名誉を感じていました。
昨年の恐ろしく暑い夏の撮影を振り返ると、はじめに早川さんの姿や声が思い浮かびます。
僕は彼女が感じている世界の一部であったように思えてくるのです。
懐かしく寂しく美しい世界に、潜るような映画体験になるでしょう。
ぜひ劇場でご覧ください。
1日だけの参加でしたが、早川千絵監督の人柄が滲み出ているような、あたたかく、純粋で、細やかな仕事の集まった現場だなと感じました。その中で慎重に、自分にできることをしました。この映画にお力添えできて嬉しいです。まだ完成を観られていないのですが、早川監督の内にあるものから生まれた新たな世界と、鈴木唯さんのまだ何にも縛られない自由な魂がきっと映っていることと信じています。
早川組に初めて参加させていただき、とても嬉しかったです。今まで経験した現場とは少し違い、いろんな国のスタッフの方々との現場づくりはとても新鮮で刺激的でした。僕は唯さんとのシーンが多かったのですが彼女の持つ不思議な魅力にちゃんと反応できるように、そして現場での状態を柔らかく保てるように心がけました。これからこの映画を見てくださる方々にどのように受け取っていただけるのかとても楽しみです。
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