「007」の商標権、存続の危機に ドバイの実業家が取り消し申し立て
2025年2月18日 08:00
写真:Photofest/アフロ世界で最も有名なスパイ・キャラクターのひとつ、ジェームズ・ボンドの商標権が存続の危機に直面している。60年以上にわたり愛され続けてきた「007」シリーズだが、新作映画の製作が停滞するなか、ドバイの不動産王が「不使用」を理由に商標権の取り消しを求める異議を申し立てたと、英ガーディアンが報じている。
申し立てを行ったのは、ドバイを拠点とする不動産開発グループ「クラインディーンスト・グループ」の創業者、ヨーゼフ・クラインディーンスト。同氏は「James Bond」「007」に加え、劇中の決め台詞として知られる「Bond, James Bond」など、複数の商標登録に対して異議を申し立てている。
英国とEUの商標法では、5年以上実質的な使用がない分野での商標登録は取り消される可能性がある。クラインディーンストは特に、レストランやラウンジ、宿泊施設など、実際の商業利用がないとされる分野での取り消しを要求。同氏の広報担当者は「これらの商標の具体的な活用計画について、近日中に発表する予定」としている。
商標権者である米Danjaq社は、1962年の設立以来、ジェームズ・ボンドの知的財産権を守り続けてきた。現在は伝説的なプロデューサー、故アルバート・R・ブロッコリの後継者であるバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンが同社を率いている。同社には2カ月以内に各分野での商標使用実績の証明が求められている。
この事態の背景には、新作映画の製作遅延という課題も浮かび上がる。ダニエル・クレイグ主演の最終作「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」(2021)以降、新作の具体的な進展は報告されていない。2021年のMGMのAmazon買収も、新たな製作体制の構築に時間を要する要因となっているとされる。
欧州の知的財産権事務所「ウィザーズ&ロジャース」のマーク・キャドルは「Danjaq社は商標局に対し、問題とされている分野での具体的な使用実績を示す必要がある」と指摘する。
新シリーズについて、製作者のブロッコリは30代の男性俳優から次期ボンド役を選出する意向を示しており、「新しいボンドの登場でシリーズは新たな方向性を見出す」としているものの、具体的な製作時期は明らかにされていない。
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