日本で現役最高齢の女性映画監督として知られた山田火砂子さん、死去 享年92 「エンジェルがとんだ日」などを手掛ける
2025年2月5日 15:30
日本で現役最高齢の女性映画監督として知られた山田火砂子さんが1月13日、新宿区内の病院で誤嚥性肺炎・敗血症のため亡くなっていたことがわかった。享年92。通夜および葬儀は近親者を中心に執り行われた。
山田監督は1932年、東京都新宿区生まれ。新宿精華女学校に3年まで在校。休学して大映のニューフェイス(4期)に聴講生として参加する。敗戦後は女性バンド「ウエスタン・ローズ」として活躍後、浅草で舞台女優として活動。72年製作の「ゴロスケの唄」から、現代ぷろだくしょんの映画製作・宣伝に参加。代表取締役社長だった山田典吾と再婚し、当初から資金繰りに奔走することになった。
74年の「太陽の詩」(文化庁優秀映画)では、広島県広中央中学校の養護学級の日常を長編ドキュメンタリーとして製作するにあたって、資金集めを一から担わされ、実家にあった自身の貯金をおろしてまで完成にこぎ着ける。60年代に知的障がいの長女を出産し、当時は障がい者支援が未整備で苦労したことが、社会に先駆けて障がい者福祉映画に取り組む動機となった。
その後も実写版の「はだしのゲン」3部作、「春男の翔んだ空」「裸の大将放浪記」など数多くの映画を製作・公開。 96年、64歳にしてアニメ映画「エンジェルがとんだ日」で初監督を務める。同作は、重度の知的障がいがある長女とともに歩んできた半生を題材としたもの。04年には72歳にして「石井のおとうさんありがとう」で実写監督デビューを果たした。
24年には、監督第10作「わたしのかあさん 天使の詩」を完成させ、各地の巡回上映で舞台挨拶して回っていた。25年2~3月、国立映画アーカイブの特集上映「日本の女性映画人」の第3弾「1990年代」篇にて、「エンジェルがとんだ日」がニュープリントフィルムで上映・収蔵予定となっている。
3月25日に 、ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会でお別れの会(時刻未定)を執り行う予定。なお、代表取締役社長を務めた現代ぷろだくしょんのスタッフ一同がコメントを発表している。
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