アカデミー賞候補が過去の差別的投稿で謝罪
2025年2月4日 10:00
写真:REX/アフロアカデミー賞史上初めてトランスジェンダー女優として主演女優賞にノミネートされ、映画界に新たな歴史を刻んだカルラ・ソフィア・ガスコンが、過去のSNS投稿をめぐり謝罪する事態となった。
CNNエスパニョールのインタビューに応じたガスコンは2月2日(現地時間)、「裁判もなく、自己弁護の機会も与えられないまま、裁かれ、いけにえにされ、十字架にかけられ、石を投げられている」と涙ながらに心情を吐露した。問題となったのは、2016年から20年代初頭にかけての投稿で、イスラム教を「人類の感染源」と呼び、「西洋の価値観と相容れない」と主張。また、新型コロナワクチンについての人種差別的な表現も含まれていた。これらは1月31日、作家サラ・ハギによって公開された。
「エミリア・ペレス」でノミネートされたガスコンは、メキシコの麻薬組織のボスが女性として生きる決意をする姿を演じている。ジャック・オーディアール監督が手がけ、ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメスら実力派キャストが共演する本作は、来月28日の公開を控えている。
Netflixを通じて先日発表された声明で、ガスコンは「社会的マイノリティの一員として、こうした苦痛をよく理解しており、傷つけてしまった方々に深くお詫びします」と表明。CNNのインタビューでは、特に物議を醸したジョージ・フロイド氏に関する投稿について、「アイロニーや皮肉、時には誇張を用いており、否定的な考えを持つ人物の視点で書いたものだった」と説明した。
また、第93回アカデミー賞でダニエル・カルーヤ(「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」)とユン・ヨジョン(「ミナリ」)の受賞を「アフロ・コリアン・フェスティバル」と評したツイートについては「愚かな発言だった。彼らは自身のアイデンティティーではなく、その仕事ぶりで賞を受けるに値していたはずだ」と釈明した。
今回の騒動は、3月に控えるアカデミー賞への影響も懸念されており、Netflixとの再協議も予定されているという。
「もし世界が私をそんなに悪い人間だと思うなら、家族や猫たち、私を愛してくれる人々のもとに帰り、これまで通りの生活を続けます」というガスコンの言葉からは、アカデミー賞候補の座や映画界での活動からの撤退をも示唆する覚悟が読み取れる。
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