木村文乃×田中樹、歴史スペクタクル「I, KILL」で主演! 舞台は、謎の怪物“群凶”がはびこる鎖国前夜の日本
2025年1月19日 05:00
木村文乃と田中樹(「SixTONES」)が、WOWOWと松竹・松竹京都撮影所がタッグを組む、初の完全オリジナル大型企画「連続ドラマW I, KILL」(読み方:アイキル)で主演を務め、初共演することがわかった。“群凶”(Gun-kyou)と呼ばれる謎の怪物が突如としてはびこる、鎖国前夜の日本を舞台にした、歴史スペクタクル×本格サバイバルスリラーを紡ぐ。あわせて、新ティザー映像(https://youtu.be/FjaUI1MKtco)もお披露目された。
2015年~19年に、3部にわたり放送・配信されたクライムサスペンス「殺人分析班」シリーズ以来、約6年振りにWOWOWオリジナルドラマの主演を務める木村は、群凶と呼ばれる怪物が襲い来る極限の世界のなかで、血のつながらない妹・トキを守るために立ち向かう、元忍び・お凛を演じる。WOWOWオリジナルドラマ初出演にして主演を務める田中は、人としての意識を保ちながら、群凶になってしまった謎の男・士郎役を務める。
本作のテーマは、「生きる」(I kill/斬る)。舞台は、天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から35年後、三代将軍・徳川家光の治世。移り行く時代のなかで、ようやく平和を取り戻しつつあった日本に突如、人を襲い、食らう化け物・群凶が現れる。群凶が発生すると、幕府は密かに討伐衆を派遣し、群凶とその地域を焼き払い、隠蔽していた。
遠く離れた宿場・多胡宿では、忍びの過去を隠すお凛が、医師の助手として、血のつながらない妹・トキとともに、平和に暮らしていた。ある日、トキの病気を治す薬をもらうため、遠く離れた村へ向かうが、そこで、血や人肉などが至るところに散らばっている衝撃の光景を目撃。さらに、姿形が恐ろしく変わった群凶たちがお凛を襲い、彼女の脳裏には、過去のある苦々しい記憶が鮮烈によみがえる。一方、過去をもたず苦しみを抱える“半群凶”の男・士郎は、忌み嫌われ、幽閉されていた。彼は、自身のルーツを知るために、ある人物を探していた。
緊迫した生存劇のなかで繰り広げられる、さまざまな人間ドラマを通して、現代の人々に本来の「生きる」意味を問いかける。崩壊した世界のなかで、愛する者を守るために戦うお凛と、悲しい運命を背負いながらも、自分が何者なのかを知るために旅をする士郎。ふたりが出会ったとき、運命は大きく動き出す。物語が進むにつれ、お凛が過去に抱える罪、我が子のように大切なトキへの切なる思い、そして士郎の本当の正体が明かされる。木村と田中が、撮影の直前まで本格的なアクション・殺陣稽古を繰り返して臨んだ、想像を絶するアクションシーンにも注目だ。
海外マーケットも視野に入れた本作は、気鋭のクリエイターと、松竹京都撮影所の一流職人スタッフがコラボレーション。伝統的な様式美と、新たな映像表現の融合に挑戦する。脚本には、映画「正欲」やドラマ「前科者 新米保護司・阿川佳代」など、社会的抑圧や差別のなかで生きる女性を描いてきた港岳彦を中心に、ばばたくみ、川滿佐和子が参加した。
映画「ゴーストマスター」で、2020年のポルト国際映画祭で最優秀作品賞を受賞し、スタイリッシュな映像表現を国内外で高く評価されるヤング・ポールがメインの監督を務め、ダイナミックな映像とアクション、人間ドラマの演出に定評のある服部大二が、ともに監督を担う。日本映画界の特殊造形でトップを走る百武朋(「シン・ゴジラ」)が特殊造形、「燃えよ剣」で第45回日本アカデミー賞最優秀美術賞を受賞した原田哲男が美術を担当した。
撮影は、24年10月~11月、松竹京都撮影所を中心に、京都近郊で行われた。かつてない映像表現への挑戦に、撮影は苛烈を極めたが、木村は「現場で『できない』とは誰も言わない。『やってみよう』って、ゼロから作り上げる。誰一人の思いも零したくないし、みんなの思いが実るようなシーンを作り上げたい。現場に来る度に毎回『さぁどうしてやろう』という気持ちで一日が始まったのは、現場の皆さんの経験値や技術力を超えた『いいものを作りたい』という波に乗せていただいていたからだろうなと思います」と、振り返る。
田中は、初挑戦となる日本刀での殺陣の立ち回りや所作などで、試行錯誤を繰り返したという。士郎を演じるにあたり、「(人と群凶の間という)塩梅がとても難しかったです。見ている人に違和感や異質感、恐怖感も覚えてもらいたいと思いつつも、士郎という人物を好きになってもらいたい。その両極端な想いが僕の中で存在していました」といい、「このプロジェクト自体がすごく注目を浴びるものだと思います。今後もお芝居の仕事をさせていただくことがあれば、この経験は、ひとつの自信になるのかも知れません」と、思いを明かした。
新ティザー映像では、先日公開された映像ではベールに包まれていたお凛と士郎の姿が明らかになった。圧倒的なリアリティと緊迫感を感じさせる映像やアクションのなかで、一際目を引くのは、群凶の存在だ。木村は、「この作品はおどろおどろしく脅かしにくるとか、わざとグロテスクなシーンを見せるということはありません。群凶は、いわゆるモンスターやクリーチャーではなくて。人が人として生きた結果、群凶になってしまって、死ぬことができずにさまよってしまうという“人間の成れの果て”。ちゃんと人なんです」といい、撮影中に群凶を愛しく感じたと語った。
「連続ドラマW I, KILL」(全6話)は、5月にWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで放送・配信開始(1話は無料放送)。木村と田中のクランクアップ時のコメント(全文)は、以下の通り。
「生き抜いたな」と思いました。最後まで皆さんに支えられながらたどり着きました。
今回は、実際にやってみないと分からないということが本当にたくさんありましたが、現場で「できない」とは誰も言いません。「やってみよう」って、ゼロから作り上げる。誰一人の思いも零したくないし、みんなの思いが実るようなシーンを作り上げたい。現場に来る度に毎回「さぁどうしてやろう」という気持ちで一日が始まったのは、現場の皆さんが培ってきた技術力や経験値を超えてくる未知の作品に対する「いいものを作りたい」という波に乗せていただいていたからだろうなと思います。
この作品はおどろおどろしく脅かしにくるとか、わざとグロテスクなシーンを見せるということはありません。群凶は、いわゆるモンスターやクリーチャーではなくて。人が人として生きた結果、群凶になってしまって、死ぬことができずにさまよってしまうという“人間の成れの果て”。ちゃんと人なんです。群凶になるまでは人として泣いて笑って喜んで悲しんで、その果てにこうなってしまったと分かる特殊メイクと、演出と、オーディションを勝ち抜いて選ばれた方々が演じていらっしゃるので、好きになっちゃうんです。
物語の中でお凛が自分の生きる道を決めた時に、私も「人生の目標探し」というか、それ自体が「生きる」という意味なのかなと思いました。私のあふれ出て止まらない好奇心と、精神、体力の限界に行き着いた今「これが私の生きる意味だったんだ」と思える作品になったのかなと思えています。
この作品の主人公はかっこいいスーパーヒーローでも、かわいいヒロインでもありません。言いたいことも言わないし、思っていても口に出さない。誰よりも大切に思っているのにそれが空回りしたり。風化しつつある忍ぶ日本人らしさというものを描けたなと思っています。サバイバルスリラーという怖そうな入り口ではありますが、壮大な親子の物語です。人が人から生まれる以上絶対に切れない古からの因縁との葛藤と成長を、時々“群凶”を愛でながら見守って頂けたら嬉しいです。
このようなジャンルの作品は初挑戦だったので、立ち回りや所作など不慣れな部分のつらさはありました。普段はダンスでも筋肉痛にならないのに、全身が筋肉痛になったり。普段使う体の筋肉も脳もまったく別物だと感じ、グループ活動とはまた違う、色々な試行錯誤を繰り返しました。
このプロジェクト自体がすごく注目を浴びるものだと思います。また、本作で初めて僕を知った人たちが、僕のグループ活動にたどり着いたりしてくれたら嬉しいなと思いながら必死にやっていました。今後もお芝居の仕事をさせていただくことがあれば、この経験は、ひとつの自信になるのかも知れません。
士郎は半群凶というキャラクターなので、その塩梅がとても難しかったです。見ている人に違和感や異質感、恐怖感も覚えてもらいたいと思いつつも、士郎という人物を好きになってもらいたい。その両極端な思いが僕の中で存在していました。全6話の中にどう変化をつけながら伝えていくか、士郎のストーリーを作るのも大変でした。そして、まだ詳しくは言えないのですが、さらに「とある挑戦」をしているので、その部分もぜひ楽しみにしていただければ嬉しいです。
「I, KILL」というのは、キーワードでありメッセージだなと僕は感じています。この作品が、恐怖心を煽るだけ、かっこいい立ち回りを見せるだけになってしまう可能性もある中で、「I, KILL」「生きる」というメッセージをブレずに主軸に進めていくことができました。だからこその説得力であり、それこそがこの作品の芯なのだろうなと思っています。
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