LAの高級ホテル2軒、消防士と被災者を無料受け入れ

1929年創業の歴史あるシャトーマーモントは1月11日（現地時間）、インスタグラムを通じて、通常1泊1165ドル（約17万円）のプライベートコテージを1週間無料開放すると発表。最前線で奮闘する消防士と被害に遭ったエンタメ関係者を対象に、先着順で2泊無料での滞在を提供する。同ホテルは2022年、組合との間で従業員の待遇改善に関する画期的な契約を締結。25%の賃上げと医療保険などの充実した福利厚生の提供を実現している。

提供される1930年代建造の由緒あるコテージは全9棟。プールを囲む中庭に佇み、600～700平方フィート（約56～65平方メートル）の広さを誇る。寝室、キッチン、浴室に加え、寄木張りの床が印象的なリビングエリアを完備している。

名門サンセットタワーもまた、パリセーズ火災とイートン火災による被災者の受け入れを表明。オーナーのジェフ・クラインは「被災された方々に、当ホテルのロビーバーやタワーバーで、束の間でも心休まる時間を過ごしていただきたい」と語った。

ビバリーヒルズホテル、フォーシーズンズ、ウォルドーフ・アストリアなど市内の主要高級ホテルがすでに満室となっている中、キンプトン・ラ・ピア・ホテルをはじめとする施設も被災者向けの特別料金を設定し、支援の輪が広がりを見せている。

現在、LAの山火事による被害は深刻さを増しており、焼失面積は3万5000エーカー（約142平方キロメートル）に達し、1万2000棟以上の建造物が焼失。少なくとも16人の尊い命が失われている。