日本初の女性プロデューサー誕生70周年、水の江滝子プロデュース全29作品発売 石原まき子、浅丘ルリ子、和泉雅子、倉本聰からメッセージ
2024年12月22日 06:00
今年生誕90年を迎える昭和の大スター石原裕次郎をはじめ、浅丘ルリ子、岡田眞澄、和泉雅子ら数々の映画スター、中平康、藏原惟繕といった名監督を見出した日本映画界初の女性プロデューサー水の江滝子が、2025年にプロデューサーデビュー70年を迎えることを記念し、<企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズ全29作が、2025年4月から順次発売される。
水の江滝子(1915-2009、本名:水の江瀧子)は、1928年に松竹歌劇団の第1期生として入団。日本の少女歌劇史上初めて男役を演じ「男装の麗人」「タアキイ」として親しまれ国民的な人気を得た。その活躍ぶりは今年のNHK朝の連続テレビ小説「虎に翼」でも言及され、まさに戦前の昭和文化を代表するアイコンだった。戦後の1954年、映画製作を再開したばかりの日活に日本映画史上初の女性プロデューサーとして入社(プロデューサーとしての第1作「初恋カナリヤ娘」は1955年公開)。当時は男尊女卑のまかり通る男社会だった撮影所で、様々な逆境をはねのけ自ら数々のスター・スタッフを発掘。独自の嗅覚でプロデュースした映画は次々とヒットし、ついには「太陽族現象」で映画を超えた社会現象を巻き起こすまでに至り、世に送り出した作品は全79作となった。
このほど、日活が1912年から作り続けてきた7000本を超える映画・映像に光を当てることを目的としたレーベル「日活フィルム・アーカイブ」の2025年のブルーレイ・DVD商品として、水の江滝子プロデュース全29作品が発売される。
4月は、石原裕次郎の初主演作にしてヌーベルバーグ運動に影響を与えた「狂った果実」、21歳で夭折した伝説のスター・赤木圭一郎の「霧笛が俺を呼んでいる」、2,000人を超える新人オーディションを実施し、浅丘ルリ子のデビュー作となった「緑はるかに」を含む7作品をリリース。7月以降も、日本初のロードムービーとも言われる石原裕次郎・浅丘ルリ子主演の「憎いあンちくしょう」ほか計7作品、10月には藏原惟繕監督のデビュー作「俺は待ってるぜ」、12月には、倉本聰が脚本を手掛けた加賀まりこによるスタイリッシュな逸品「月曜日のユカ」など日本映画史に残る名作を続々発売していく。
日本映画の黄金時代を築き上げただけでなく、時代を超えて愛される映画を生み出した、女性プロデューサーの手腕、革新性が感じられるラインナップが一挙に楽しめる、貴重な機会となる。
なお、YouTubeチャンネル「日活フィルム・アーカイブ」(https://www.youtube.com/channel/UCOEpxi0ABKUYfLqF6KwJoRA)では、日活の歴史的名作から貴重な映像を毎週無料で紹介しており、水の江滝子の関連作品も、特報や予告編のほか、解説動画を順次配信していく。
さらに、AmazonPrimeVideoの有料チャンネル「日活プラス」(https://www.amazon.co.jp/channels/nikkatsuplusjp)では<企画:水の江滝子>の作品をいち早く配信。芦川いづみ本人が自身のベスト出演作に選んだ「硝子のジョニー 野獣のように見えて」、水の江滝子最後のプロデュース作である原田芳雄主演「反逆のメロディー」など、日活スターの出演作、名作の4K版からこれまで未配信・未DVD化だった作品まで400作品以上を月額390円(税込)で楽しめる。
■発売日:2025年4月2日(水)~
■価格:ブルーレイ5,500円 DVD4,400円 DVD廉価版2,750円(いずれも税込)
■特典内容:特製ピクチャーディスク、予告篇、ギャラリー ※予告篇原版のない作品は収録されません
●ブルーレイ
「狂った果実」(1956年、中平康監督、石原裕次郎/津川雅彦/北原三枝)
「霧笛が俺を呼んでいる」(1960年、山崎徳次郎監督、赤木圭一郎/芦川いづみ/葉山良二)
●DVD
「街から街へつむじ風」(1961年、松尾昭典監督、石原裕次郎/芦川いづみ/小高雄二)
「邪魔者は消せ」(1960年、牛原陽一監督、赤木圭一郎/清水まゆみ/葉山良二)
「狼の王子」(1963年、舛田利雄監督、高橋英樹/川地民夫/浅丘ルリ子)
「太陽と星」(1962年、牛原陽一監督、二谷英明/和田浩治/和泉雅子)
●DVD廉価版
「緑はるかに」(1955年、井上梅次監督、浅丘ルリ子/フランキー堺/浅沼創一)
●ブルーレイ 「憎いあンちくしょう」(1962年、藏原惟繕監督、石原裕次郎/浅丘ルリ子/長門裕之) 「紅の翼」(1958年、中平康監督、石原裕次郎/芦川いづみ/中原早苗)
●DVD 「アラブの嵐」(1961年、中平康監督、石原裕次郎/芦川いづみ/小高雄二) 「月蝕」(1956年、井上梅次監督、三橋達也/月丘夢路/金子信雄) 「帰ってきた狼」(1966年、西村昭五郎監督、山内賢/ジュディ・オング/鍵山順一) 「海の勝負師」(1961年、藏原惟繕監督、宍戸錠/笹森礼子/中原早苗)
●DVD廉価版 「ひとりぼっちの二人だが」(1962年、舛田利雄監督、坂本九/吉永小百合/高橋英樹)
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
【本作は観るべきか、否か?】独自調査で判明、新「アベンジャーズ」と関係するかもしれない6の事件
提供:ディズニー
セプテンバー5
【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか…!? 不適切報道では…?衝撃実話
提供:東和ピクチャーズ
ザ・ルーム・ネクスト・ドア
【私が“死ぬとき”を、見届けて】あなたならどうする――? 魂に効く珠玉の衝撃作
提供:ワーナー・ブラザース映画
君の忘れ方
【結婚間近の恋人が、事故で死んだ】大切な人を失った悲しみと、どう向き合えばいいのか?
提供:ラビットハウス
海の沈黙
【命を燃やす“狂気めいた演技”に、言葉を失う】鬼気迫る、直視できない壮絶さに、我を忘れる
提供:JCOM株式会社
サンセット・サンライズ
【面白さハンパねえ!】菅田将暉×岸善幸監督×宮藤官九郎! 抱腹絶倒、空腹爆裂の激推し作!
提供:ワーナー・ブラザース映画
激しく、心を揺さぶる超良作
【開始20分で“涙腺決壊”】脳がバグる映像美、極限の臨場感にド肝を抜かれた
提供:ディズニー