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山﨑賢人がニューヨークで語ったこと 「キングダム」で“日本人初受賞”、作品への熱い思いを吐露

2024年8月9日 17:00

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ニューヨーク・アジアン映画祭に出席した山﨑賢人
ニューヨーク・アジアン映画祭に出席した山﨑賢人

米ニューヨークで開催されたニューヨーク・アジアン映画祭(New York Asian Film Festival/略称NYAFF)。同映画祭には、俳優の山﨑賢人が参加し、素晴らしい演技を披露した俳優に与えられる「The Best from the East Award」を日本人として初受賞している。23回目の開催を迎えた同映画祭は、90作品もの新作やクラシックの作品が、さまざまな国々から出品され、9作品がワールドプレミア、12作品が海外プレミア、38作品が北米プレミア上映を迎えた。

授賞式に参加した山﨑は「Hello Everyone! My Name is Kento Yamazaki, It’s great honor to be here today(皆さんこんにちは、山﨑賢人です。ここに来られてとても光栄です)」と英語で挨拶した後、「ここからは日本語で話をしたいと思います」と発言して笑いを誘った後、ファンにメッセージをおくっていた。

受賞時の様子。左は、ニューヨーク・アジアン映画祭ディレクターのサミュエル・ジャミエ
受賞時の様子。左は、ニューヨーク・アジアン映画祭ディレクターのサミュエル・ジャミエ
「今回、このような賞をいただけて、本当に嬉しく思います。『キングダム』という作品は、自分にとっても大切な作品の一つです。今、29歳なのですが、20代のほとんどを『キングダム』という作品、そして信という役と共に、もう一つの人生のように生きてきました。一人では今回の受賞だったり、『キングダム』という作品がここまで素晴らしいものにならなかっただろうと思っています。この場をお借りして、『キングダム』を愛していただいている皆さんに、感謝したいと思います。ありがとうございます!」

続いて「日本の最高のスタッフ、キャスト、みんなで作り上げたからこそ、この賞をいただけたと思っています。『キングダム』チームを代表して、この賞をいただきたいと思います」と答えると、トロフィーを掲げ「すごく重いです!」と満面の笑みで浮かべた。

ニューヨークでは、日本媒体向けにインタビュー取材も行われている。ここからその内容をお届けしよう。「キングダム 大将軍の帰還」(公開中)だけでなく、「キングダム」シリーズへの長年の想いを吐露している。(取材・文/細木信宏 Nobuhiro Hosoki)

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――今「The Best from the East Award」の授賞式を終えられて、ニューヨークのファンに祝福されていましたが、いかがでしたか?
山﨑:ニューヨークの皆さんは、前のめりに高揚してくれていて、自分もすごく嬉しかったですね。こんなに歓迎してくれているんだと思って、嬉しかったです。
――今回の受賞について初めて聞かれた時、どのように感じられましたか?
山﨑:そうですね、まずはとても素敵な映画祭だなぁと思いました。ニューヨークでアジア映画を盛り上げる映画祭をやっているというのが、すごく素敵なことだと思っていて。そんな素敵な映画祭で、今まで日本人が受賞したことがない賞を初めて受賞させていただくというのが嬉しかったですし、やはり「キングダム」は、自分にとって大切な作品なんだと実感しました。「キングダム」きっかけで受賞できたという点も喜ばしいことですし、なにより松橋真三さん(「キングダム」シリーズのプロデューサー)と訪れることができたのも、とても嬉しかったです。
――国際的な賞を受賞されて、今回、このニューヨークに実際にいらっしゃって、色々感じている思いもあるかと思います。改めてこの映画を通じて、世界の方々に伝えたいメッセージはありますか?

作品の面白さに国境は関係ないというか――「キングダム」を最初に作ろうとした時、とんでもない作品を作ろうと思ってやっていたんです。世界に胸を張って届けられる作品が海を渡って、ニューヨークの皆さんに見ていただけたということを誇りに思いますし、これを機にどんどん日本映画も、世界の人たちに観てもらって、広がっていったらと願っています。

――今後、海外の作品に出たいという思いは生まれましたか?
山﨑:何度か海外に来させてもらいましたが、現地の方とコミュニケーションをとるのはすごく楽しいです。色々な文化があって、色々な考え方があって、色々な映画の作り方がある。そういった刺激をもらいながら、もっと英語を勉強して、コミュニケーションがとれるようになり、新たな面白いことをどんどんやっていけたらなぁと思います。
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――「キングダム 大将軍の帰還」では、王騎(演:大沢たかお)の活躍とともに、信もその姿を見て“大将軍への道”を歩み始めることになります。王騎という“人間(キャラクター)”を見て、特にどういうところが印象に残りましたか?
山﨑:大沢さんは、今まで積み上げてきたものや経験値といったものを滲ませながら、王騎将軍という人間を圧倒的に演じています。1作目の時から、王騎将軍に対して「ものすごいアプローチをするんだなぁ……」と感じていて。言葉にできないくらいの凄みと刺激を受けとっていたのですが、今回はその王騎将軍が“心”を爆発させている。それを表現されている大沢さんの凄さ……人間としても、俳優としても、ものすごい刺激をいただいたなと思っています。
――王騎を演じられた大沢たかおさんは、役作りのために体重を大幅に増量されました。山﨑さんは今作で信を演じるにあたって、日常生活で気をつけたことや、心がけたことはありましたか?
山﨑:とにかく信と一緒で“修行をしなければ”と思っていたので、アクションの練習には半年以上かけました。信の真っすぐさ、常に前を向いて強い気持ちで進んでいくという心をずっと持ち続けていました。現場でも自分が先頭に立って全力で頑張るということは、常に心がけていました。
サミュエル・ジャミエ、山﨑賢人、松橋真三
サミュエル・ジャミエ、山﨑賢人、松橋真三
――では、日頃からどんなアクションを訓練して、撮影に臨んでいたのでしょうか?
山﨑:刀を振るという基本的な訓練から、刀の起動に反応して、避けていく動きだったり……とにかく基礎練習はたくさんしました。信はずっと剣を持っていますが、素手でのパンチやキックの練習だったり、ジャンプの練習もしました。野生的に育った信の動きを、とにかく細かいところまで一個一個やっていて、それを柔軟に使いこなせるように、現場でも臨機応変に対応できるように練習していきました。
――信と王騎は、出会った当初は緊張感が漂っていましたが、シリーズを追うごとにその関係性が変化しているように見えます。それは、山﨑さんと大沢さんの関係性の変化に似ている部分があるのではないでしょうか?
山﨑:まさにそうです。似ているというか、本当に同じですね。そもそも信と自分の立ち位置にはリンクする部分がたくさんありました。大先輩の大沢さんと「キングダム」第1作で出会い、緊張しながらも、だんだんと話せるようにもなっていって、距離が縮まっていく感じがありました。ですので、役柄との関係性と似ている部分がたくさんありましたね。
――「キングダム」シリーズは、男性キャラクターだけでなく、橋本環奈さんが演じる河了貂、長澤まさみさんが演じる楊端和、清野菜名さんが演じる羌瘣といった女性キャラクターも魅力的です。どういったところに魅了されますか?
山﨑:「キングダム」で描かれている女性は、それぞれ芯があって強い人物ばかりです。男だから、女だからという言説は関係なく“人間としての行動”がしっかりと描かれているからこそ魅力的に映るのかなと思っています。
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――「キングダム」という作品は人と人との思いもそうですし、もちろん、それは飛信隊だけではなくて、彼が戦った将軍の心もまた持って成長していく物語だと思います。山﨑さんも、大御所の方だったり、様々な人々に現場で支えられて今のこの立ち位置にいらっしゃっていますが、そんな思いを受け取り続けて、山﨑さん自身はどんな俳優になっていきたいのか教えてください。
山﨑:「キングダム」という作品は、本当にたくさんの人に愛されていて、色々な人の心を動かせていると思います。明日を生きる力のようなものを与えられる作品に出演したり、そういう役を引き受けていったり……そういう俳優でありたいなぁとは思います。
――「キングダム」シリーズは、ハリウッド超大作に負けないぐらいのスケールで描かれています。世界に対抗するうえで、どういった部分が日本映画に必要だと思いますか?
山﨑:(プロデューサー・松橋氏に視線を向けて)どういった部分が世界に対抗できると思いますか?
松橋真三:(急遽取材に参加)まずは、「キングダム」シリーズは、日本映画として破格の製作費が投じられています。ストリーミングサービスの登場によって、日本映画が世界の作品と並ぶという時代になりました。そのような状況で人々が“何を見ようか”と悩んだ時に、日本の作品を選んでもらわなければならない。となると、これまでの常識とは異なる製作費が必要です。そこが最もこだわったところです。日本でもこれほどの製作費をかけ、万全のスタッフ&キャストで臨めば、世界に通用するエンターテインメントができる――「キングダム」シリーズを通じて、これを証明したかったという感じです。
山﨑:予算や時間が限られている状況でも、日本の映画人は秀でたクオリティのものを作り上げてきていますし、その点については常に自信を持ちながらやってきています。
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――「キングダム 大将軍の帰還」は“最終章”ということになっていますが、長きに渡り、同シリーズに関わってきたうえで、もう少しやりたいという気持ちと、もうやり尽くしたという気持ちはどちらが勝っていますか?
山﨑:皆で「キングダム 大将軍の帰還」を目指して進んできたところがあるので、ひとまずは“やり切った”という気持ちはあるのですが、漫画の連載も続いていますし、信としてのやる気はまだまだ“収まらない”ですね(笑)。
――松橋さんはいかがでしょうか?
松橋:続編を作りたいという気持ちは常に持っています。先ほど申し上げたように破格の予算をかけて製作していて、破格にヒットしないと続編を作れない。常にそんなことを繰り返しているということになります。高い目標を持って、大ヒットに繋げていかないといけない。今も高いハードルを越えようとしているところなので、その先にはきっと良いことが待っているだろうと思って、頑張っています。
――では、最後に「キングダム」シリーズを通じて、どのような部分が成長したと思いますか?
山﨑:うーん、そうですね……。本当にデカくしてもらったなぁという気はしていますね。男としてデカくなりました。

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