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眠るたびに異常行動を繰り返す……新鋭監督がカンヌで明かした「スリープ」製作秘話「強制的に愛と恐怖が共存することになる」

2024年6月28日 17:00

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公開中
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チョン・ユミ(「82年生まれ、キム・ジヨン」)と、イ・ソンギュンさん(「パラサイト 半地下の家族」)が共演した「スリープ」が、6月28日から東京・シネマート新宿ほか全国で公開された。映画.comでは、監督・脚本を手がけたユ・ジェソンのインタビューを入手。第76回カンヌ国際映画祭批評家週間に選出された際、現地で収録したものとなっている。

【「スリープ」概要】
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睡眠時間に得体の知れない恐怖に脅かされる夫婦を描いた韓国製スリラー。ポン・ジュノ監督作の助監督を務めた新鋭ユ・ジェソンが監督・脚本を手がけ、長編デビュー作にして第76回カンヌ国際映画祭批評家週間に選出された。

出産を控え、幸せな結婚生活を送る夫ヒョンス(イ・ソンギュンさん)と妻スジン(チョン・ユミ)。ある夜、隣で眠るヒョンスが突然起き上がり、「誰か入ってきた」と呟く。その呟きに呼応するように、家のなかに不穏な気配が漂う。翌朝、下の階に越してきた住人から「明け方の騒音が1週間も続いて、我慢できない」と相談されるも、全く身に覚えがなかった。

やがて、ヒョンスは眠りにつくたびに、人が変わったかのように奇行を繰り返す。得体のしれない“何か”に恐怖を感じ、怯えながら夜を過ごす夫婦は睡眠クリニックの受診を決意するが、スジンの母から超自然的な力に頼るべきだと、巫女から手に入れた御札を渡される。

ユ・ジェソン監督
ユ・ジェソン監督
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――作品のコンセプトについて教えてください。

最初は、あくまで表面的な興味でした。怖いもの見たさに近い感覚です。誰もが一度は、眠っている状態でのショッキングな話やニュースを耳にしたことがあると思います。

例えば、眠っている間にビルから落ちてしまったり眠りながら車を運転したり、愛する人、隣で寝ている人に、無意識に危害を加えてしまうことです。そういった話に衝撃を受けたことがこの物語を描くきっかけになったと思います。

振り返ってみると、本作の物語やコンセプトはジャンル映画として興味深い題材だと思います。通常の物語であれば主人公は、恐怖や脅威から逃げるのですが、本作では守りたい最愛の人が恐怖や脅威そのものになるため、逃げることができなくて強制的に愛と恐怖が共存することになります。それを克服する為に立ち向かう必要があるんです。そう考えると面白いと思います。

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――影響を受けた作品はありますか?

映画や本というよりも、一番の影響は私生活だと思います。というのも脚本を書いている時、結婚の準備をしていたんです。その時期の最大のテーマは結婚だったので、無意識に結婚生活を描くようになりました。なので、夫婦の関係性について物語は展開していきます。

多くの人はこの映画を観て「ローズマリーの赤ちゃん」や「シャイニング」といった、名作を思い出したようです。とても素晴らしい映画で、繰り返し観ているので本作にも何らかの形で、影響を与えているでしょう。

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――キャスティングについて教えてください。

素晴らしい俳優二人を起用できて、夢のようでした。実は本作では2つの夢を叶えました。主演をチョン・ユミさん、イ・ソンギュンさんにできたこと、そしてカンヌ国際映画祭に出品されたことです。

私は新人監督で、一方の二人は長い間韓国を代表する俳優なので、その二人を起用するのは想像もつかない夢のような、ありえない話です。だけど、二人を起用したいと熱望はしていました。共に数々のジャンル映画に出演していますが、リアリティのある作品でも輝きます。ジャンル映画においても現実味を感じさせる必要があるので、作品に欠かせない存在でした。提案不可能なキャスティングに思えましたが、それを聞いた製作会社は偉大な俳優でも、魅力的な物語であればプロジェクトに耳を傾けてくれると背中を押してくれました。勇気を出して脚本を渡したら、奇跡が起きて実際に話す機会を得られました。本作に参加してくれたのはまさに夢のような出来事です。

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もちろん不安もありました。初監督なので撮影前は緊張していましたし、経験が少ない撮影現場で名俳優を迎えることが恐くもありました。監督としてどう見えているのかも気になっていました。でもそんな心配は必要なくて、ストーリーをとても気に入ってくれて愛情を注いでくれました。日々、作品の為に素晴らしいアイデアをくれて、どうすれば映画が良くなるか、演技はどうあるべきか、それぞれのキャラクターを掘り下げ魅力を引き出してくれました。初監督作品の主演として、二人に出会えたことは信じられないような幸運でした。

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