「孤狼の血」チームが再結集! 白石和彌監督、山田孝之&仲野太賀主演「十一人の賊軍」15秒映像4本、ビジュアル、新キャスト公開
2024年6月5日 08:00
本作は、「日本侠客伝」シリーズ、「仁義なき戦い」シリーズなどで知られる名脚本家・笠原和夫が、1964年に執筆した幻のプロットを60年の時を経て映画化するもの。
勲四等瑞宝章を受章している笠原は、脚本を通じてその時代の反骨精神や都合によって変わる正義に抗う人物を数多く描き、昭和の映画業界を牽引してきた。今作の舞台は、1868年。「鳥羽・伏見の戦い」を皮切りに、15代将軍・徳川慶喜を擁する「旧幕府軍」と、薩摩藩・長州藩を中心とする「新政府軍=官軍」で争われた“戊辰戦争”。明治維新の中で起きた内戦であり、江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わる激動の時代である。その戦いの最中、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人たちが「決死隊」として砦を守る任に就く様を描く。
山田孝之は女房を寝取られた怒りから新発田藩士を殺害し罪人となり、砦を守り抜けば無罪放免の条件で決死隊として戦場に駆り出される駕籠屋の男を演じ、仲野太賀は新発田の地を守るために罪人たちと共に戦場に身を置く剣術道場の道場主を演じる。立場の違う2人を軸に、戊辰戦争のさなか旧幕府軍VS新政府軍の戦いに巻き込まれていく人々の葛藤を集団抗争劇として描いていく。
共演は、一筋縄ではいかない罪人集団として尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力の9名が集結。罪人として囚われていた彼らが決死隊として集められ、どのように運命に抗っていくのか、今後の展開に期待が高まる。罪人たちの運命と深く関わりを持つ登場人物として野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲら俳優、歌舞伎、音楽など各界で芸能を極めた錚々たる顔ぶれが集結する。
劇場版15秒予告では、孤軍奮闘する十一人の様子が垣間見られ、吊り橋の上を駆け抜けていく疾走感と壮大なスケール感が伝わってくる。「WE WON'T LOSE篇」では、彼らの魂の熱さが伝わってくるようなオレンジ色に燃える炎が描かれ、バタバタと人が倒れていく様子が戦場の過酷さを表している。「くたばりやがれ篇」では、獅子の如く咆哮する山田が印象的であり、また決死の覚悟で敵に挑む仲野の姿が映し出される。「ぶっ殺してやる篇」は、十一人中唯一の女性である鞘師が力の限り叫ぶ様子が映し出され、燃え盛る導火線の先に何があるのか示唆する。映画タイトルが、4種の映像ごとに異なるモーションで表示されるのも必見だ。
本作初のビジュアルは、菩薩とそれを守る龍の刺青が大きく彫られた山田孝之の背中が大きくデザインされ、嵐の前の静けさの如く曇天の空が不穏な空気を放つ。11人の賊たちが、理不尽な現実に翻弄されていくであろう戦場に赴く後ろ姿からは、それぞれの内なる熱量と覚悟が描かれ、激しい死闘が繰り広げられる予感が伝わる。映画は11月1日全国で公開。
また、笠原和夫の幻のプロットを「天地明察」「十二人の死にたい子どもたち」の冲方丁がノベライズした、小説版「十一人の賊軍」が7月12日、講談社より発売される。
…新潟の駕籠屋。女房を寝取られ新発田藩士を殺害。
…新発田にある剣術道場の道場主。
…イカサマ博徒。武士から金を巻き上げお縄に。
…新発田の女郎。自分を捨てた男の家に火をつけた。
…新発田の花火師の息子。
…坊主。数多くの女犯により死罪を言い渡される。
…医師の倅。おろしや(ロシア)へ密航を試みてお縄に。
…百姓。一家心中を試みるも、自分だけ死ねずお縄に。
…新発田の色男。侍の女房と恋仲になり死罪に。
…浪人。辻斬りで複数人を殺害。
…長州出身の剣術家。新発田で強盗殺人をはたらき罪人に。
…決死隊隊長。内匠の腹心であり娘婿。
…新発田藩士。
…官軍先鋒総督府・参謀。
…新発田藩城代家老。藩の実権を掌握。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
第86回アカデミー作品賞受賞作。南部の農園に売られた黒人ソロモン・ノーサップが12年間の壮絶な奴隷生活をつづった伝記を、「SHAME シェイム」で注目を集めたスティーブ・マックイーン監督が映画化した人間ドラマ。1841年、奴隷制度が廃止される前のニューヨーク州サラトガ。自由証明書で認められた自由黒人で、白人の友人も多くいた黒人バイオリニストのソロモンは、愛する家族とともに幸せな生活を送っていたが、ある白人の裏切りによって拉致され、奴隷としてニューオーリンズの地へ売られてしまう。狂信的な選民主義者のエップスら白人たちの容赦ない差別と暴力に苦しめられながらも、ソロモンは決して尊厳を失うことはなかった。やがて12年の歳月が流れたある日、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バスと出会う。アカデミー賞では作品、監督ほか計9部門にノミネート。作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞した。
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。