上白石萌歌も称賛!新たな才能によるオムニバス「GEMNIBUS vol.1」
2024年4月23日 20:00

東宝による新たな才能支援プロジェクト「GEMSTONE Creative Label」の初の劇場公開作品となるオムニバス映画「GEMNIBUS vol.1」の製作発表会見が、4月23日に開催された。各短編作品の監督を務めた上西琢也、平瀬遼太郎、ちな、本木真武太とプロデューサー陣、そして同プロジェクトの公式アンバサダーを務める上白石萌歌が出席した。
上西監督はYouTubeで公開した監督作「ゴジラVSガイガンレクス」が1000万回超え、「ゴジラVSメガロ」が430万回超えの再生数を記録しており、今回「ゴジラVSメガロ」を劇場版向けに“シネマティック・バージョン”として製作。ひと足先に作品を鑑賞した上白石は「映像を見ていることを超えて、自分もその場に立って風を感じて『逃げなきゃ』と思うくらい、体験できる映像作品でした」と同作の圧倒的な臨場感を称賛。上西監督は「デカい怪獣はデカいスクリーンで見てほしいです」と嬉しそうにうなずいた。
全編がスマホ内で完結する縦型ホラーという新領域に挑んだ「娯楽」がTikTok TOHO Film Festivalで称賛を集めた平瀬監督は、親子の血縁をテーマにしたサイコスリラー「knot」を手掛けた。上白石は「サイコスリラーという枠を超えて、緻密に練り上げられた人の心の機微や深い人間ドラマを感じました」と称え、特に「ラストカットに衝撃を受けてゾッとしました」と語る。平瀬監督は「あのラストカットを描きたいがために書いたくらいなので」と笑顔をのぞかせる。
唯一のアニメーション作品となる「ファーストライン」のちな監督は「平家物語」「薬屋のひとりごと」などで絵コンテ・演出を務めており、本作ではアニメーターを主人公にした物語が展開されていく。上白石は「夢を追いかけている全ての人の心に響く作品でした。私もそんな一人で、理想と現実の間で葛藤したり、落ち込むこともあるけど、そういう人の熱意やひたむきさを描いていて、グッとくるものがありました」と感動を口にする。ちな監督は「フィクションですが、自分の体験やアニメーターの人たちが抱える、理想と現実の間の葛藤を表現しました」と語り、「アニメーターを目指す学生や、4月から働き始めた若いアニメーターの方たちに寄り添う作品になれば」と思いを語った。
本木監督の「フレイル」は少子高齢化という社会問題を取り入れたSF学園ゾンビ映画。冒頭、本木監督は「日本の若手監督の中で一番ハリウッドに近い監督だと思っています」と力強く宣言し、本作も「言葉がわからなくても世界中の方々に伝わるようになればとなるべくセリフを少なくして、ビジュアルで語るように意識した」と明かす。上白石は「キラキラした青春の甘酸っぱさ、ゾンビという題材に社会問題――見ていて、いろんなことを頭に巡らせてしまう作品でした。入口はポップですが、そこからこの作品の奥深さに惹かれていきました」と作品としての完成度の高さに称賛を送っていた。
レーベルの統括を担う栢木琢也プロデューサーは「続けていくことが重要で、その覚悟を示すために“vol.1”と入れました」と語り、既に「GEMUNIBUS vol.2」以降に向けた企画開発が進行中であることを明かし、今後も新たな才能の発掘に注力していく意思を強調した。
「GEMUNIBUS vol.1」は6月28日よりTOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田で2週間限定公開。
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