ユダヤ人美青年が肉体美を晒し、ドイツ人女性を誘惑… R15+映画「フィリップ」過激な場面写真8点
2024年4月5日 14:00

1961年に発刊後、その内容の過激さから、すぐに発禁処分となった小説を映画化した「フィリップ」の場面写真8点がお披露目。ユダヤ人としての素性を隠して生きる美青年フィリップが、ナチス将校の妻たちを次々と誘惑することで、ナチスへの復讐を果たす姿が切り取られている。
物語の舞台は41年、第二次世界大戦、ナチス支配下のポーランドとドイツ。ワルシャワのゲットーで暮らすポーランド系ユダヤ人のフィリップ(エリック・クルム・ジュニア)は、恋人サラと出かけた舞台で、ナチスの銃撃に遭い、サラや家族、親戚を目の前で殺される。2年後、フィリップはフランクフルトにある高級ホテルのレストランで、ウェイターとして働いていた。自身をフランス人と偽り、戦場に夫を送り出し孤独にしているナチス将校の妻たちを次々と誘惑し、ナチスへの復讐を果たしていた。孤独と嘘で塗り固めた生活のなか、彼はプールサイドで知的な美しいドイツ人のリザ(カロリーネ・ハルティヒ)と出会い、愛し合うようになる。しかし戦争は、容赦なくふたりを引き裂いていく。

場面写真には、端正な容姿を武器に、次々と憎きドイツ人女性に近付く“孤独な誘惑者”フィリップを活写。情事後に切り捨てるという目的のため、プールサイドで肉体美を曝け出して、女性を品定めするさまが切り取られている。さらに、リザとの逢瀬の時間や、暴力に屈することなく、真っ直ぐな目で自らの意思を主張する姿なども確認できる。復讐、愛、死、孤独、そして時代に翻ろうされながら、苦しい戦いを続ける姿が印象に残る。

原作は、ポーランドの作家レオポルド・ティルマンド(1920~85)の自伝的小説として、ポーランド当局の検閲後、大幅に削除されたものが61年に出版された「Filip」。ティルマンドが、42年にフランクフルトに滞在した実体験に基づいて書かれている。発刊後すぐに発禁処分となり、長い間、日の目を見ることがなかったが、2022年にオリジナル版が出版された。

監督は、90年代よりテレビプロデューサー兼演出家としてキャリアを重ね、21世紀に入って以降はポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ作品のプロデューサーとして、後期代表作である「カティンの森」「ワレサ 連帯の男」、そして遺作「残像」まで製作を務め上げたミハウ・クフィェチンスキ。映画化の理由のひとつとして、「ポーランドで愛する人を亡くしたユダヤ人の主人公は、そのような状況下で何を感じるでしょうか? 私はティルマンドの本を心理的で緻密な映画にし、トラウマから感情が凍り付いた男の孤独を研究することに決めました」と明かしている。
「フィリップ」は、6月21日から東京の新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国公開。R15+指定。
フォトギャラリー
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

あの歌を憶えている
シングルマザーの主人公。男が家までつけてきた…しかし彼女はその男に惹かれる。男は若年性認知症だった。
提供:セテラ・インターナショナル

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

ヤバい映画みつけましたよ
【いた…凄まじくクレイジーな監督が…!】壮大VFXの映画をほぼ1人で製作、撮影に7年、完成に12年…
提供:Henge

ドライブ・イン・マンハッタン
【今年の“個人的ベスト3入り”が確定!?】人はなぜ浮気をする? 人生観が変わる運命的な物語
提供:東京テアトル

洋画“No.1ヒット”スタート!
【新「アベンジャーズ」と関係する“大事件”!?】物語のカギは…なんと“日本”!見どころを徹底調査
提供:ディズニー

“史上最悪”の事件を全世界に生放送
【衝撃の1日を追体験】こんなショッキングな瞬間…観ていいのか? 圧倒的緊迫感の90分
提供:東和ピクチャーズ