帰還兵の誰にも言えない趣味は“人間狩り”…幻のトラウマ映画「ダーティハンター」1月2日公開
2025年11月21日 17:00

世界的に鑑賞不可能と思われていた幻の陰鬱映画「ダーティハンター」が、2026年1月2日リバイバル公開される。このほど、特報映像が披露された。
デビッド・オズボーンによる小説「OPEN SEASON」を、「ミニミニ大作戦」(69)などで知られるイギリスの鬼才・ピーター・コリンソン監督、「イージー★ライダー」(69)のピーター・フォンダ主演で映画化した恐怖のサスペンス・アクション。日本では1975年の劇場公開と以後の数回のテレビ放送以降、ソフト化されることもなく、世界的にも鑑賞困難だった幻の映画だ。<人間狩り>という、数々のホラー・サバイバルアクション映画で扱われてきた設定ながら、バトルロワイヤル的な娯楽性は排し、倫理観や道徳性を完全に失った男たちの異常な姿をとおして、人間そのものとアメリカの闇を浮き彫りにする本作の鮮烈さは現在も失われていない。
サム・ペキンパー「わらの犬」(71)とジョン・ブアマン「脱出」(72)を合体させたような陰惨さ、「ソルジャー・ボーイ」(72)、「タクシードライバー」(76)、「ローリング・サンダー」(77)などのベトナム帰還兵の苦悩を描く作品群との類似性を持ちながらも、スペイン映画である本作はそのどの作品とも異なる質感を放っている。また、冒頭から最後まで、希望を裏切る出来事が次々と続くいっさいの爽快感のなさ、ハンターたちが<獲物>を精神的に追い詰めていく長い描写など、神経がすり減るトラウマ映画の傑作ともいえる。
ベトナム帰還兵のケン、グレッグ、アートの3人はそれぞれ結婚し、子供も生まれ、社会的成功者としての生活を満喫、絵に描いたような幸せを手に入れていた。だが彼らには誰にも話すことのできない趣味があった。その趣味とは<人間狩り>だった。狩りが解禁になる週末、三人は荷物をまとめ、獲物を捜しながら狩猟場へと出発する――。
人間ハンターの一人を演じるのはピーター・フォンダ。原案を何度も読み返し、慎重に出演を決めたという。共演に「バーバレラ」(67)のジョン・フィリップ・ロー、「スケアクロウ」(73)のリチャード・リンチ、そして「セルピコ」(73)のコーネリア・シャープとアルゼンチン映画批評家協会賞を受賞している「ホラー・エクスプレス ゾンビ特急地獄行」(72)のアルベルト・デ・メンドーサがたいへんな精神的苦痛に見舞われるカップルを演じる。またゲスト・スターでなんとアカデミー賞受賞の名優ウィリアム・ホールデンが出演。なぜ大スターが本作に出演したか経緯は不明。後年、フォンダは「あの映画は本当に楽しかった。本物の悪人を演じるのは初めてだった。あの映画がVHSで出たらいいのに。本当に好きなんだ」と語っている。
2026年1月2日から、シネマート新宿ほか全国順次公開。
(C)IMPALA-ARPA PRODUCTIONS MCMLXXIV RESERVADOS TOOOS LOS DERECHOS
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